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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4517331043966
感想・レビュー・書評
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いいなぁ。観ている間は気分が落ち込むんだけど、嫌な気分のまま観終わらないのがすき。
死体を共有しているハルナと山田とこずえの3人の、お互いが愛おしくて大切な感覚はあるんだろうけど恋愛に傾かない関係も良いです。
二階堂ふみさんも吉沢亮さんもSUMIREさんもそれぞれ良かった。
あのインタビューの所がよく分からなかったけれど、2度殺された友人も山田が偽装恋愛してた田島さんも答えられなかった質問あったのに、ハルナは考えながらだけどちゃんと言葉に出来てたのもすき。
森川葵さん好きなのですが今回もまともそうで歪でたいへん好みでした。
山田、田島さんは死んでる方が好きみたいだけれど、「生きてる若草さんが好きだよ」って言われたら泣いちゃうよな。。
閉塞感凄くあったけど、どこか光の見える作品でもあります。みんな幸せになれるといいな。
この作品の中では軽い、ハルナが仲良くしてるグループのテンションが一人だけ違う女子と、釣りしてる男子2名がなんだかツボでした。
男子の片方は何故いつも懐メロを歌っているのか。。会話も頭悪そうでいい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自由に生きる今どきの女子高生・若草ハルナ(二階堂ふみ)は、カレシの観音崎(上杉柊平)が執拗にイジメている山田(吉沢亮)を助けたことをきっかけに、「僕の秘密の宝物、教えてあげる」という山田に誘われ、夜の河原で腐りかけた死体を目にする。そんななか、宝物として死体の存在を共有しているという摂食障害のモデル・吉川こずえ(SUMIRE)が現れ、3人は友情とは異なる歪んだ絆で親しくなっていく。
一方、父親のわからない子どもを妊娠するハルナの友人・小山ルミ(土居志央梨)と、同性愛者であることを隠した山田に好意を寄せるクラスメイト・田島カンナ(森川葵)は過激な愛情を膨らませていく。
そしてある日、また新たな死体が生まれてしまい、さらなる惨劇が起き3人の奇妙な友情は予想外な方向に向かう。
90年代に人気を博した岡崎京子の同名コミックを行定勲監督が映画化した青春ドラマ。
「わたしたちが住んでいる街には河が流れていて、それは河口にほど近く広くゆっくりよどみ、臭い。河原にはセイタカワダチソウがおいしげっていて、よく猫の死骸が転がっていたりする」
時は、バブル崩壊直後の日本。主人公は、若草ハルナ、山田、観音崎、田島カンナ、吉川こずえ、小山ルミ。彼らは、それぞれ生きている実感を持てず、自分の中の鬱屈した感情を押し殺し、表面上は明るく振る舞いながら空虚を何かで埋めながら、欲望や衝動をもて余している。
自分や他人の感情を他人事のようにしか感じられないハルナ、小さい頃からいじめられゲイであることを隠し続け生きているのか死んでいるのか分からない空虚な自分を元気にしてくれる原っぱの白骨死体と片思いしている体育会系の同級生を宝物のように生きている山田、崩壊家庭で両親に放置されている寂しさをいじめやドラッグやセックスで紛らわしている観音崎、芸能界で活躍しながら自分の顔が嫌いで「ここにいるのは自分でなくても良いのでは」と思い摂食障害にはまっているこずえ、山田に対する病的なほど恋心を募らせて暴走するカンナ、体の行為を通さないと自分が愛されていると実感出来ないルミ、男にモテるルミの日記を読んだり服を着ることでモテない自分を紛らわしているルミの姉、それぞれが自分の空虚な部分を埋めながらそれでも明るい上っ面を繕う下でマグマのようにくすぶる鬱屈した感情が惨劇を引き起こす心情を、原作から抜け出したかのようなイメージとナチュラルな演技で演じ切る二階堂ふみや吉沢亮など若手演技派俳優の演技に加え、それぞれのキャラクターが監督から「生きているってどういうことだと思いますか?」「愛って何だと思いますか?」とキャラクターの核心をつくインタビューを通して描いているので、かつてのそして今の10代にも共感しやすい。クライマックスでの、ウィリアム・ギブソンの詩が二階堂ふみと吉沢亮の朗読で流れるところと、ハルナと山田の別れの会話は、彼らのかすかな希望を感じさせるもので、彼らが惨劇を超えて生きていく未来が見える爽やかな後味で、小沢健二の主題歌も爽やかで、閉塞感に苦しむ若者や大人に見てもらいたい青春映画の金字塔です。
「平坦な日常で僕らが生き延びること」
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2018年 日本 117分
監督:行定勲
原作:岡崎京子『リバーズ・エッジ』
出演:二階堂ふみ/吉沢亮/上杉柊平/SUMIRE/土居志央梨/森川葵
http://movie-riversedge.jp/
高校生の若草ハルナ(二階堂ふみ)は、観音崎(上杉柊平)という彼氏がいるが、ハルナには優しいものの彼は山田(吉沢亮)という同級生をイジメのターゲットにしている。ハルナが必死で観音崎の暴力から山田を庇っているうちに、山田はハルナを信頼し「宝物」を見せてくれると言う。山田に連れていかれた河原でハルナが見たのは白骨化した人間の死体だった。さらに下級生でモデルをしている吉川こずえ(SUMIRE)もそのことを知っており、三人の奇妙な友情が始まる…。
原作は岡崎京子のコミックス。1993~1994年にかけてファッション雑誌「CUTiE」で連載していた頃に読んでいました。映画化は2018年だけれど、作中の時代は原作通りの90年代、今となっては違和感を覚えるスタンダードサイズの画面、スマホはもちろんなく登場人物たちはみな家庭の電話や公衆電話で連絡を取り合うし、高校生ながらハルナはヘビースモーカー。あの時代に彼らと近しい年代だった人間ならわかる空気感。
キャストの実年齢はさすがにリアル10代を使えなさそうな場面が多くあり、知名度、演技力とも求めるとどうしても20代になってしまうけれど、二階堂ふみが高校生を演じられるうちに映像化されて良かったと思う。他のキャストもはまり役だった。こずえ役のSUMIREが、けして美人ってわけじゃないんだけど存在感があり、岡崎京子の絵柄っぽい顔で、誰かと思ったら浅野忠信とCHARAの娘だった!
吉沢亮の山田くんは、顔が良すぎるかなと思ってたけど、びっくりするくらいはまり役だった。あまりにも整っているので逆にマンガの絵と比べて遜色ない。ちなみに原作の山田くんは、名前からも容姿からも、フリッパーズギターの小山田圭吾がモデルだと思ってたのだけど、映画のエンディングは小沢健二のほうだった。ちなみにフリッパーズギターの活動期間は1989~1991年で、連載当時にはもう解散していたけれど、岡崎京子がファンだったんですよね。個人的には、エンドロールはフリッパーズギターの曲のほうが良かったな。「午前3時のオプ」が流れたら泣いてたかもしれない。
同性愛者なのに偽装で山田くんがつきあっている田島カンナ(森川葵)も、夢見る乙女の狂気が怖くて良かった。そして彼女が終盤、あることをして、それを知ったときの吉沢亮の表情の変化が素晴らしかった。目を見張り、ショックを受けているのかと思いきや、だんだん笑顔になっていく。ラストの、生きてる田島さんより死んでる田島さんのほうが好きなんだっていうセリフにも繋がっていて秀逸だった。
物語は基本的に原作に忠実だったと思う。気になったのは観音崎くんは元カレじゃなかったっけ?という点くらい。群像劇的な側面もあり、登場人物たちは皆病んでいる。いじめられっこでゲイの山田くんはもとより、食べては吐くことを繰り返しているこずえ、ヤリマンのルミ、その引きこもりでオタクの姉、暴力的だけれど孤独な観音崎。しかしインタビューの部分は賛否ありそう。私はあれは不要と思った。その尺で、登場人物たちの背景をもっと丁寧に描けたのではと思う。
あともっとエロは抑えても成立したと思うのだけど、ルミ関連はちょっとやりすぎだし、二階堂ふみがいくら気前よく脱いでくれるからといって、撮り方次第で見せずに済ませられる場面もあったんじゃないかと思う。行定勲監督だけに、映像化の難しい原作を丁寧に仕上げてあって、そこはとても好感触だっただけに、女優さんが脱いだことにばかり注目されてしまうことで、かえって映画の評価を下げてしまいそうな気がして勿体ない。山田くんが好きな男の子を見つめながらハルナに語る言葉に合唱がかぶさるなど、美しい場面もたくさんあり、原作もの映像化の中ではかなりの良作。 -
岡崎京子のおしゃれ絵と実写の生々しさのギャップがすごくて、その点は面白かった。登場人物の背景とか内面を架空のインタビューで描写したりとか音楽の使い方とか俳優の演技とか、映像作品としての出来はよかったと思う。
ただ、肝心のお話の方が改めて見てみると言いたいことがまったく分からない。荒れた学生たちや、凄惨な事件がいったい何を意味するのか。何を訴えたいのか。そういうのが特に何もないんじゃないかという気がした。 -
心の中に訴えてくる作品のような感じがします。
勧善懲悪でスッキリ!
って訳ではなく人それぞれが精一杯生きてる感じ,どんなことを考えながら生きているのか?
というのを感じることができる作品ではないかと思いますね。 -
色々な対比としての小道具なんだろうけど、登場人物、牛乳好きすぎやろ。
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なんかインタビューみたいになってるシーンが素っぽくていいなって思った。
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原作に忠実なストーリー展開だと思ったが、
もともと原作の良さについていけてなく、
映画でもその世界観に共感出来なかった。
演出的にもサービスショットですか?という
ストーリーから外れた印象を受けてしまい
しらけた。
さらにエンディングの小沢健二にまた萎えた。 -
決して分かり合えない人たちが分かり合うきっかけを与えられ、けっきょく分かり合えないということを描いた物語。本作は、ジェンダーを超えて、欲望のあり方は人それぞれ、みながみなにとって「宇宙人」なのだということをちゃんと描いている。だからこそ、ハッピーエンドでなくとも、救いがある。
ただ、なまじっかなインタビュー形式の演出がなされていて気が散った。インタビュアーの声はたぶん行定勲。半端なゴダール的な、そういう唐突さもない演出はやめてほしい、気が散る。これはぜひ、原作を読まねば。 -
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・正方形ムービーはドラン映画を思い出すな
・お亮体当たりでしたね…すごかった…
・大体みんな脱いでる
・ルミちん役の子うまかった -
今や演技力を思う存分に発揮している、
若手の名優たちが集合した作品だったことにびっくり。
この時からそれぞれが、
目の表情の演技がうまいなぁ。
ただこれ…
吉田恵輔監督あたりに、
もっとヒリヒリと表現してもらいたかった気がする。 -
レビューはブログに書きました。
https://dark-pla.net/?p=2890 -
別途
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よくわからないけど、わからなくていいし別にわかりたくもない。
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