シャーロック・ホームズ最後の挨拶 新訳版 シャーロック・ホームズ (角川文庫) [Kindle]

  • KADOKAWA (2018年5月25日発売)
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みんなの感想まとめ

この作品は、シャーロック・ホームズの最後の事件を描いた短編で、引退後のホームズが国家を揺るがす大事件に関わる姿が描かれています。駒月雅子による新訳版は、読みやすさが評価されており、古い訳に比べてスムー...

感想・レビュー・書評

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  • 「シャーロック・ホームズ最後の挨拶」(コナン・ドイル : 駒月雅子 訳)を読んだ。
今回は駒月雅子さん翻訳のやつ。
駒月雅子さんといえばアンソニー・ホロヴィッツの「シャーロック・ホームズ 絹の家」の翻訳も良かったな。
    
定期的にこの世界に戻ってくる。
    
『基本的な信条に立ち返ろうじゃないか。ほかのすべてがありえないならば、残ったものが、どんなにありそうにないことでも真実なんだよ。』(本文より)

  • ホームズの執念には恐れ入った。飲まず食わずで周囲を欺き通しての解決。しかもワトスンさえ気づかなかったとは!本書の短編集はどれも興味深いが、特に「瀕死の探偵」は面白かった。また、犯人の独白にもインパクトがある。もちろん罪を犯したのだから罰せられなければならない。けれども彼らの言い分には必死さが表れ、読み手としては情状酌量したくなってしまう。ホームズとワトスンの息のあったコンビぶりや、互いに尊重しあっている様子も毎回楽しみ。

  • ホームズがモリアーティとの対決を終えたあとのお話。タイトルと時系列が分かりづらいのがちょっとネックかも。ただ内容はどれも面白く、兄のマイクロフトも登場する。ホームズの兄だからすらりとした人なのかと思いきや、割と肥満気味と描写されててびっくりした。ただし弟に劣らぬ知能の持ち主なのは会話から察するので、どちらかというと安楽椅子探偵のポジションなのかも。ラストの短編は珍しく愛国精神を表に出しまくったもので、それも珍しいなあと思った。面白かった。

  • ホームズシリーズ8冊目。短編としては、4冊目。題名からも分かるとおり、コナン・ドイルはホームズシリーズを今度こそ終わらせる予定で執筆したと思われる。

    時系列で言うと、モリアーティとの対決も終わり、死んだと思われていたホームズが復活し、モリアーティの相棒も倒した後の話し。前作ではホームズは引退して、片田舎でひっそりと隠居生活を送っていたが、本書ではベイカー街に戻っており、ワトソンと共に再び難解な事件に取り組む。

    ドイツスパイとの対決や、イギリスの国家機密文書をめぐる話しなど、祖国イギリスへのホームズの並々ならぬ愛国心が感じられる話しが興味深かった。
    ホームズの兄がイギリス国家中枢機関で働いているというのも驚き。

    個人的には「瀕死の名探偵」がとても面白かった。途中から本作のオチに気付いたが、ホームズとワトソンの友情に感銘を受ける物語となっている。

    「最後の挨拶」では終盤で、ホームズとワトソンがしばらく会えないような描写があったから、ホームズは再び隠居生活に戻るという伏線だと感じた。
    ドイツのスパイをこてんぱんにやっつけるという、最後の事件にしてはふさわしいスケールも大きな事件であった。
    コナン・ドイルは本作をもって今度こそ、ホームズシリーズを終わらせるつもりだったのだろう。

  • やぁワトスン。どうだったかな?僕の変装は

    2つの短編にて実際には言っていないが、実はこう言ってそうだなと妄想。

    一つは犯人を捕まえる証拠を見つけるために3日間飲まず食わずまでして変装した瀕死の探偵、

    もう一つはホームズとワトスンの最後の事件である、ホームズがスパイに扮した最後の挨拶。

    最後の挨拶は1914年、第一次世界大戦が始まった年の8月2日の話。事件解決のあとワトスンに向かって「東の風が吹いてきたね、ワトスン」~と語りかけていることからホームズがこれからの世界の情勢を気にかけていることがわかる。ただしその長く苦しい時を乗り越えたあとには人々は強くなるだろうとも語っている。

    自身はもう隠退しているので、後世の人たちに託した言葉だろう。

    また、シャーロックホームズシリーズの最後の作品だからか、ホームズの兄マイクロフトが初登場したり、モリアーティ、セバスチャン・モランやアイリーン・アドラーの話題がでてきたりと、今までの話にでてきた印象的な人や物が数多く出てきて、懐かしさも感じられる作品だと思う。

    シリーズを一通り読んだ感想としては、ホームズは他の作品(映画など)と比べると薬物依存であったりという部分は変わらないものの、実は意外と人間臭いの人物なのだなと思った。

  • これまでのホームズ短編集に比べると、一作品ごとの長さがちょっと長め。長めの短編集といった感じで読みごたえがあった。
    事件も結構重たいものが多いし、戦争の影がちらついていて、興味深かった。

    ○ウィステリア荘
    ホームズ物には珍しく(?)、優秀な警察官が登場。この人はこの一回こっきりの登場なのかな。長めの短編、というか中編になるのかな?読みごたえがあってよかった。

    ○ブルース・パーティントン設計書
    ホームズ物を読んでいると、当時のイギリス人の愛国精神みたいなものがすごいなあと思う。現代日本で育った人間にはとてもこんな風に国に貢献しようとは思えないねえ。マイクロフトが出てくると、ホームズの新たな一面が見えるようで面白い。
    あと、結構かんたんに非合法手段をとるね……。ワトスンもちょっと悩む割には法律に縛られないというか。

    ○悪魔の足
    これもホームズ、勝手に犯人を見逃しちゃって、まったく……。でも、ワトスンを危ない目に合わせてしまって後悔をあらわにし、でもすぐに元のシニカルなホームズに戻るの、とっても人間性が分かるというか、ワトスンを大切にしているのがわかってよいなあ。友情だなあ。

    ○赤い輪
    このご夫君は何処へ逃げたのかな?

    ○レディ・フランシス・カーファクスの失踪
    これ面白かった!レディ・フランシスの身になると恐ろしすぎるけれども、アイディアが面白い。それから、相変わらず非合法手段を飛ばしていくというか、後から法律はついてくると言わんばかりというか。

    ○瀕死の探偵
    ホームズって、ワトスンの事を信頼してんだかしてないんだかわかんないとこあるねえ。いや、ホームズ流に信頼しているんだろうけど、それをワトスンがどう受け止めるかってことなのかな。

    ○最後の挨拶
    引退後のホームズ。戦争の風が吹くね。ホームズにも。20世紀のホームズか……。

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著者プロフィール

アーサー・コナン・ドイル(1859—1930)
イギリスの作家、医師、政治活動家。
推理小説、歴史小説、SF小説など多数の著作がある。
「シャーロック・ホームズ」シリーズの著者として世界的人気を博し、今なお熱狂的ファンが後を絶たない。

「2024年 『コナン・ドイル 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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