エンドレス・ポエトリー 無修正版 [DVD]

監督 : アレハンドロ・ホドロフスキー 
出演 : アダン・ホドロフスキー  パメラ・フローレス  ブロンティス・ホドロフスキー  レアンドロ・ターブ  イェレミアス・ハースコヴィッツ 
  • TCエンタテインメント
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レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4562474193924

感想・レビュー・書評

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  • 評価が高く、難解そうというイメージがあったのでやや緊張しながら観始めました。私に理解できるのかと。
    ...ですが、ものの数分でそんな心配は杞憂に終わりました。何、この豊潤で自由なイマジネーションの世界!
    ただただ感じるだけで幸せです。
    90歳近い監督の内側にこんなみずみずしい世界が広がっているなんて。
    人間年齢では測れないものなんだな、と改めて思いました。
    もっと彼の世界を旅したいです。

    なぜか、私の好きなエミール・クリトリッツア監督作品と似た匂いを感じました。

  • POESIA SIN FIN
    2016年 フランス+チリ+日本 128分
    監督:アレハンドロ・ホドロフスキー
    撮影:クリストファー・ドイル
    出演:アダン・ホドロフスキー/パメラ・フローレス/ブロンティス・ホドロフスキー/レアンドロ・ターブ/イェレミアス・ハースコヴィッツ
    http://www.uplink.co.jp/endless/

    2013年の前作『リアリティのダンス』の続編となる自伝的連作の第二段。『リアリティのダンス』ではまだアレハンドロが少年だったため、主役はほとんど父親のハイメのほうだったが、今作では成長したアレハンドロの青年期、恋と友情と芸術に夢中になった青春が描かれている。

    前作ではその破天荒な行動で踏んだり蹴ったりな目にあい、妻サラ(パメラ・フローレス)の愛で立ち直った父ハイメ(長男ブロンティス・ホドロフスキー)だが、あれで反省したのかと思いきや、いばりんぼの家庭内独裁者っぷりは相変わらず。アレハンドロ12才(序盤では前作に引き続き成長した少年イェレミアス・ハースコヴィッツ)のときに、一家はチリの首都サンティアゴへ移住する。

    ロルカの詩を朗読し、詩人になりたいと夢想するアレハンドロを、父ハイメは「詩人は全員オカマだ!お前はオカマか!」と罵倒、医者になるように強要、その親戚たちも横暴で、祖母の誕生日パーティーでついに反抗期の絶頂に達したアレハンドロは家を出る。

    従兄リカルドの紹介で芸術家姉妹のアトリエで暮らすようになったアレハンドロ(一晩で子役から大人にチェンジ、音楽も担当している四男アダン・ホドロフスキーが登場)は、さまざまなジャンルの芸術家たちとまじわり、さらにカフェ・イリスで出逢った運命の女性ステラと恋に落ちる。このステラ、なんと母親役のパメラ・フローレスが一人で二役こなしている!つねにセリフがオペラ風の歌になっているお母さんと違いステラは普通に喋るけれど、その外見のインパクトが強烈!真っ赤なロングヘアに悪役女子レスラーみたいなメイク、独特の色彩の派手なファッションは、どちらかというとマツコ・デラックスのお友達みたい(失敬)

    しかし尊敬する詩人ニカノール・パラのミューズであり「毒蛇女」でもあったステラにアレハンドロは夢中になり、振り回されながらもインスピレーションを得てさまざまな芸術活動をする。そんな中で出逢った詩人エンリケ・リンとは親友に。

    ところで二人の会話の中でパブロ・ネルーダとニカノール・パラのどっちの詩人が好きかというような話題が出るのだけど、彼らはネルーダをちょっとバカにしていて、パラのほうが好きだと言う。後半、ネルーダの銅像を布で隠してパフォーマンスするシーンなどもあり、あらネルーダってそんな扱いなの?とびっくり。

    映画公開当時来日したアダンのインタビュー(http://www.outsideintokyo.jp/j/interview/adanjodorowsky/)によると、当時はネルーダは商業的でブルジョア的、金持ちに好かれる詩人だというイメージがあり、若者は内心憧れていても口では悪く言うような風潮があったらしいという。なるほど。確かに最近観たネルーダの映画でもお金持ちで遊び人だった(笑)

    しかしそんな親友エンリケの恋人(エルトポの後半を思い出させる小人の女性)を寝取ってしまったり、ステラとも別れたり、すったもんだがあって現状に満足できなくなったアレハンドロは1953年、単身パリへ行く決心をする。

    おりしもチリでは、前作で父ハイメが暗殺しそこねたイバニェスが大統領に返り咲き、ナチスの旗が翻る。ラストシーンでは、アレハンドロが旅立とうとする港でついに父ハイメと対峙する。変わらず暴力的な父だが、もはや腕力では息子に勝てない。ときどき登場する現在(88才)のホドロフスキー本人は、この別れのシーンを自ら改変する。渡仏後二度と会うことはなかった父への、憎悪より愛情が勝る場面には涙が出た。それをアレハンドロ自身の長男と四男が演じているのだからなんともすごい状況だ。長男ブロンティスは『エル・トポ』で父エルトポに捨てられる息子役を、四男アダンは『サンタ・サングレ』でやはりサーカス団長の横暴な父親を持つ主人公の少年時代を演じたことも思い合わせると感慨深い。

    このラストシーンも美しかったが、後半の骸骨集団と赤い服集団のパレードの場面、翼のあるピエロに扮したアレハンドロのシーンは素敵だった。あとサーカスの場面も。パリに渡ったアレハンドロのその後の続編は現在準備中らしい。監督にはぜひとも長生きして(予定では5部作なんでしたっけ?)完結させてほしい。

  • (2018年1月 劇場鑑賞記録)

    ホドロフスキー監督青年期の自伝的映画。
    少年期を映した『リアリティのダンス』の続編。

    貨幣と権力が魔術的に絶対になってしまった世の中で、
    幸せに死ぬ事を思い出させてくれる映画。

    表裏一体の世界。
    胸がいっぱいになってしまった!!

  • 映画館にて無修正版を。

    『リアリティのダンス』は未見のため、
    そのラストから始まるという本作の冒頭は、
    文脈がわからず、
    大切な象徴性を見失っているようにも思うが、
    それでもなお生まれた土地から離れるという、
    意味が伝わるからよし。

    夢のような、寓話のような、
    無意識と自意識と、
    様々な限りない主観的体験が彩り溢れて、
    そこに必ずある言葉の数々。
    少年から青年へと移り変わる過程で、
    恋、友情、性愛、父性、そして生と死が、
    果てしなく主人公の心の目で見て、体験される。
    そして差し込まれる、老い。

    その超個人的な変幻自在の心の世界を、
    ここまで可視化し、
    かつ言葉をつけることができるなんて、
    ホドロフスキー監督という豊かさに乾杯。完敗。

    涙が自然と溢れてくるのは、
    普遍的な心の世界だからだろう。

    チリの詩人文化が面白いと初めて知った。

  • 僕のような凡人にはふざけてるのか狂ってるのか分からない描写が多々あったけど、面白かった。
    エルトポらへんの過激さとは違うのだけど印象的な映像を撮りますね。

  • なんかわからないけどすごかった。笑えた

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著者プロフィール

1929年、チリ生まれ。ロシア系ユダヤ人。映画監督、映画プロデューサー、芸術家、劇作家、俳優、詩人、作家、音楽家、漫画作家、サイコセラピスト。『エル・トポ』(1970)、『ホーリー・マウンテン』(1973)など前衛的作風の映画がカウンターカルチャーを代表する人々に絶賛され、カルトムービーの鬼才として名を馳せる。日本のアートシーンにも熱狂的なファンが多く、2013年には〈実現しなかった映画〉として知られる『DUNE』を題材とするドキュメンタリー映画『ホドロフスキーのDUNE』が話題を集めた。現在も精力的に製作活動をおこなっている。サイコセラピスト、タロット研究家としての活動も長年おこなっており、フィリップ・カモワンとともに製作した〈カモワン・タロット〉によるリーディングセラピーで知られるほか、各国のシャーマンや精神分析家との交流を通じて〈サイコマジック〉〈サイコシャーマニズム〉などの心理療法を独自に探究している。現在はパリを拠点に活動。

「2016年 『タロットの宇宙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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