ハードな人だな、とこの方の本を読むたび思う。
文章が硬質なんだなって感じがする。
そして少し強い。
犬のタケに対しての愛情は溢れんばかりであるものの、命を見つめる目は冷静。そこが強く見えるのかなと思う。
犬の最後を看取ることの精神的、物理的ともにいかに大変であるかが描かれていて、切ない気持ちになるものの、硬質な文体で俯瞰で描いているので泣けてしまう、という感情とは少し違う思いになる。
私も愛犬を亡くしてこれを読んだのだが、うちの子は病気を発症したのもまだそんなに衰える前で、さらに発症して数ヶ月で逝ってしまったので重ねて共感する、という感じにはならなかった。
でも、人生のひとときをともに過ごした愛犬を、色々な形で見送る、その過程での思いを知ることは大きな慰めになった。
私はウエットな性質で、伊藤比呂美さんのようにはなれないけれど…
また喪われることを覚悟の上でまた新しい命を迎え、これからの人生のひと時をともに過ごしていくことになった。
いずれまた来る別れに際したときにこの本を開くんだろうと思う。大事にしたい本なのに絶版?
手に入れるのが大変だった…