the four GAFA 四騎士が創り変えた世界 [Kindle]

  • 東洋経済新報社
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感想・レビュー・書評

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  • 読んだのが出版から約5年後だったが、GAFA4騎士の存在感は変わらず、それ以上かもしれない。(FacebookはMetaになって少し方向性が変化したかも)

    各企業の強み・弱み、また追いかけてくる次の企業たちの分析もわかりやすく述べられている。これらの企業によって確かに便利になった点も多く、自分自身もその恩恵を受けている身であるが、逆に言うとこの便利さに慣れてしまうと戻ることができなくなってしまい、知らず知らずのうちに生活の大半がこれらの企業にコントロールされているとも言え、巨大企業の強さとともにあらためて怖さを感じた。

    またこれら企業の良し悪しは別として、すべてアメリカ生まれであることに対しては忸怩たる思いもある。世界を変えるようなサービスや製品を生み出す会社がほぼ一国に集中しているという事実が、アメリカという国の強さでもあるのだろう。

  • 四騎士は
    Google
    amazon
    Facebook
    Apple
    の総称で使われています。
    言わずと知れた巨大企業です。

    四騎士の事業は
    「検索」
    「ソーシャルネットワーク」
    「ブランド」
    「小売」
    に代表されます。
    これらが有機的に結合して各社を特徴づけていると思います。

    各社に共通する特徴として
    「より多くのものをできるだけ楽に集めようとする狩猟採集本能」
    があげられると本書にあります。

    「20世紀の大富豪は最低賃金で従業員を使って
    21世紀の大富豪は賃金のいらないロボットを使う」

    富の大半を富裕層で獲得してそのおこぼれが中産階級以下に落ちてくるイメージです。
    トリクルダウン理論が破綻していることがわかります。
    「消滅しかかっているのは店舗ではなく中産階級」と言えるようです。

    これからGAFAに対抗しないまでも世界をうまく潜り抜けるには
    「商品の差別化」
    「ビジョンへの投資」
    「世界展開」
    「好感度」
    「垂直統合」
    「AI」
    「キャリアの箔付けになる」
    「地の利」
    が必要だと書かれています。
    内容は本書に譲るとしてどれもなかなか獲得は難しい能力です。

    僕自身まだ40代半ば
    どう生き残るのか悩みはつきません。

  • GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)がなぜどうやって成功しているのかを、批判を交えつつ解説する本だった。大学教授らしく教育的な視点もあって興味深かった。GAFAであれなんであれ、その繁栄が永続的なものであるわけはないが、しばらくその牙城は崩されなさそうだった。

  • Google, Apple, Facebook, Amazonの4社がグローバル経済に多大な影響力を持っているだけに留まらず、政治的・倫理的にも巨大な存在になっていると言う観点から現在の世界を理解しようとする書籍です。まずは各社の成り立ちをたどり、その後にGAFAの抱える課題や他の大企業と一線を画した巨大な存在になるための要素を経済以外の観点も含めて論じています。

    翻訳書ということを加味しても、正直文章として少し大袈裟な表現が多いようには思います。GAFAは必ずしも善良な存在ではなく清濁併せ呑むような方法で、世界の一角を支配するほどの規模感に成長しています。事例としてAppleがゼロックス研究所で研究されていたGUIを盗用?してコンピュータを専門家のものから一般に使用する存在へ変えたことなどが述べられています。これが本当に悪いことかどうかは議論の余地があると思います。

    最後にはGAFAに取って代わる次世代企業の存在について述べられます。本書執筆時はコロナ前だったので世界を取り巻く状況は変わっていますが、大きな方向性には影響ないように思います。

  • 久しぶりにビジネス書を読んだ。
    自分がかかわった新規プロジェクトと、彼らの成功したプロジェクトの間には、
    本質的な差があったことを改めて知る。
    自分たちがいろいろ足りていなかったというのを事後に知るのは悔しいものだ。

    この本は、これから社会人になるひと、それと若手社会人にすすめたい。
    うまい汁を吸われるだけ吸われてしまう前に、彼らの成功の影にあるものを正しく把握しておこう。
    ここにある事実を前提にしたとき、自分はその世界をどう生き延びていくのか、その作戦を考えていくきっかけにしてほしい。

    2018/11/30

  • 起業のやる気、労働の意欲が出た。
    アマゾン
    投資に積極的で黒字を嫌い、次々と挑戦していく。一定額を定めうまくいったものを伸ばしていく。ありえない思考を実現させていく。企業買収を積極的に行い、省人化を推し進める。今では検索もGoogleよりもAmazonから行われる機会が多く、小売業の破壊を体現している
    アップル
    今やiPhoneは神聖視されている。低コストで高い販売価格を最もよく実現した
    メタ
    自らをメディアとは名乗らないのには、名乗ることで責任ができ、注目を浴びる過激な情報の発信に消極的になってしまうから
    Google
    アルファベットの傘下として、人々から絶大な信頼を元に毎日大量の質問と情報を得ている。社員がとにかく優秀で社風も整っているためMicrosoftのように社員が抜けていく状況は考えにくい
    いずれの企業も世界屈指の有名大学の付近にオフィスを置き、パイプラインを強く形成している
    これらに続くとしたらテスラ、アリババ、ウーバーである。特にウーバーには素質が十分にある。しかし経営陣の好感度が足りない
    経営者として必要なのは、ビジョンを掲げ、それを操縦し、冷徹に事業を見返すこと

  • 前半部分はGAFAの企業の話。
    少し冗長で退屈。
    後半はここまで成長した共通の要因とか
    次のGAFAに次ぐ企業の予想とか。
    後半は割と面白かったかな。
    成長の地理的要因としていい大学の近くにあるというのは興味深かった。
    次に来る企業では新旧色々挙げられてたけど結局は
    ここに載ってない新興企業が来ると思う。

  • もう5年前に出版だが前から読みたかった本。
    5年経つとある程度答えも見えてきているが、それでもGAFAがユーザーの何に訴えてサービスが出来ているかまとめてくれている本。

  • GAFAの事業モデルや差別化、参入障壁の作り方などを独自の考察に基づいて纏めている。
    この本が出た頃には、一般的なはやり企業を纏めただけのはやり本と勘違いして、食わず嫌いだった。図書館でふと手に取って読んでみることにして正解。

  • 続編を見つけたので読んでみようと思ったのですが、その前にまずこちらの方を読んでみました。

    全体的に言葉が汚いので好き嫌いに分かれるとは思いますが、かなりよくまとめられた本だと思います☆GAFAについては割と予備知識あったのでそこまで新鮮味は無かったですが、Apple以外はどうやって儲けているのかが普通の人には見えづらいところもある気がするので、その辺りがよく分からない人にはおススメ☆

    あと、個人的にはGAFAの説明以降の話が結構面白かったです☆
    ----------
    p255
    重要なのは、若い企業は、"盗んで"大きくなるということだけでなく、ほかの人には見えない価値を見抜き、ほかの人には引き出せない価値を引き出す事が出来るということだ。そして彼らは、必要ならばどんな手を使ってでもそれをやり遂げる。
    p360
    大まかに言ってしまうと、現在は超優秀な人間にとっては最高の時代だ。しかし平凡な人間にとっては最悪である。
    p366
    電話の使用者が5000万人に達するまでに75年かかったが、テレビが5000万世帯に広まるにかかった時間は13年、インターネットは4年…そして『アングリー・バード』というモバイルゲームは35日だ。テクノロジーの時代、ペースはもっと上がっている。
    p380
    私が知る中で一番幸せな人は、収入以下の生活が出来る人だ。
    p391
    自分より若い人を助ける癖をつけるべきだ。年長者を助けるのはごますりである。助けても相手からそれほど感謝はされないと思っておけば、失望する事も無い。多くの人を助けて種をまいておけば、思いがけないところで報われる事がある。それに純粋にいい気分になれる。
    大企業で成功するのはそう簡単な事では無く、ほかでは見られないユニークなスキルが求められる。他人とけんかをせず、不公平やばかげたことに耐え、駆け引きすることも必要だ。そうする事で実力者に注目され、幹部レベルからの支援を取りつける。もし大企業でうまくいっているのなら、リスクを考えた時、そのままその仕事を続けた方が裕福でいられるだろう。そして小さい企業で働く苦しみを味わわなくてすむ。大企業はあなたのスキルを伸ばすのには最適なプラットフォームだ。

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著者プロフィール

スコット・ギャロウェイ
ニューヨーク大学スターン経営大学院教授
ニューヨーク大学スターン経営大学院教授。MBAコースでブランド戦略とデジタルマーケティングを教える。連続起業家(シリアル・アントレプレナー)としてL2、Red Envelope、Prophetなど10の会社を起業。ニューヨーク・タイムズ、ゲートウェイ・コンピュータなどの役員も歴任。2012年、クレイトン・クリステンセン(『イノベーションのジレンマ』著者)、リンダ・グラットン(『ライフ・シフト』著者)らとともに「世界最高のビジネススクール教授50人」に選出。
著書『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』(渡会圭子訳、東洋経済新報社)は15万部のベストセラーになったほか、「ビジネス書大賞2019 読者賞」「読者が選ぶビジネス書グランプリ2019 総合第1位」の2冠を達成、日本にGAFAという言葉を定着させた。

「2021年 『GAFA next stage ガーファ ネクストステージ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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