文庫 データの見えざる手 ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則 [Kindle]

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  • 草思社
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感想・レビュー・書評

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  • 最初この本を読み始めると横文字の英語のような聞いた事ないような単語、サインコサインタンジェントみたいな数式的な話し、やばい本読み始めちゃったなー読むのやめたいと思いましたがそこは仲間との課題図書という見えない強制力が働きなんとか読み終えることができました。私が本を読み始めた感情が自分自身慣れていないこと、初めて体験することへの抵抗感だったんだと思います。読んでみるとこの本、ビジネスに使える要素ばかりです。今までなんとなく感じていたものがデータによって証明できることは2018年の本ですからもう5年も前にこのことがわかっていたと思うと、知らないで今年過さずに済むと思うと大変感謝です。人間の動ける量は決まっているここからこの本がスタートです、一番突き刺さったところは活性している集団は成果も上がりやすいというところでした。活性するぞ、活性するぞ、最強の庄田の芸人を思い出しますが、これもあの芸人が知っててギャグにしてるのかふと考えました。ITの発展と共に日本の強さが失われていった、そこには昔ながらの企業のみんなでの催しや祭り、団体行動こんなことでみんなが前を向き主体的に取り組む事が全てに伝播すること。良いことはみんなに伝わるという事がデータで証明されている事がびっくりです、このことを踏まえ社内行事もコロナでほとんどやっていないのでこの本を意識して行事も今年はたくさんやっていこうと思います。そして仕事の中で自分自身が前向きな言葉を発していきたいと思います

  • 2023/01/25
    この本は今年読んだ中でいちばんおもしろい本だ!
    腕にウエアラブル端末をつけて、人間の幸福度を科学的に測った本。

    人間の幸せ(幸せと感じる力)は、50%が遺伝、10%が環境(仕事、金)、残りの40%は自発的に行動したかどうか。
    行動を起こすこと自体が幸せ。

    ☓仕事ができる→成功する→幸せになる
    ◯幸せな人→よく行動する→仕事ができる
    幸せな人の体はよく動く
    身体運動の活発度は伝染する

    運=自分の求めている情報やチャンスをキャッチすることならば、運すらコントロールできる。
    人との出会いが多ければ運が良くなる
    知り合いの知り合い(2ステップ)まで何人いるか

    やはり行動量ファーストですね。


    ↓メモ
    ★腕の動きという有限の資源を、優先度の低い時間には温存し、優先度の高い時間に割り当てる、というのが「腕の動きのやりとり」である

    腕の動きに関する優先度の調整を無数に行っている 証 が、右肩下がりのU分布

    人は毎日、有限の腕の動きという資源を、繰り返し、時々刻々の行動に分配する存在なのだ

    1分間に 60 回以下の動きをともなう活動には、活動時間全体の半分程度の時間を使わないといけないことが実験からわかっている。1分間に 60〜120回の活動は、さらにその半分で1日の活動時間の1/4程度の時間、1分間に120〜180回の活動は、さらにその半分の1/8程度の時間、180〜240回程度の活動は、そのさらに半分の1/ 16 程度の時間を割り当てなければならない。

    1分あたりの平均の動きが少ない人は、右肩下がりの傾きが急で、急速に減衰していく分布となり、動きの多い人は右肩下がりの傾きが緩やかで、減衰しにくい分布になる

    ★人間の運動がU分布に従うことを考えると、結局、1日の時間を有効に使うには、さまざまな帯域の活動予算を知って、バランスよくすべての帯域の活動予算(エネルギー)を使うことが大切だと気づく

    ★この原則を知らないと、予定をこなせなかったのは自分の意志が弱かったためではないかと、自己嫌悪に陥るかもしれない

    ★幸せは、およそ半分は遺伝的に決まっていることが明らかになった。うまれつき幸せになりやすい人と、なりにくい人がいるということでうある

    ★人間関係(職場、家庭、恋人他)、お金(現金だけでなく家や持ち物などの幅広い資産を含む広義のもの)、健康(病気の有無、障害の有無など)がすべて含まれる。驚くべきことに、これら環境要因をすべて合わせても、幸せに対する影響は、全体の 10%にすぎない

    ★自分から積極的に行動を起こしたかどうかが重要なのだ。自ら意図を持って何かを行うことで、人は幸福感を得る
    行動を起こした結果、成功したかが重要なのではない。行動を起こすこと自体が、人の幸せなのである

    幸福な人は、仕事のパフォーマンスが高く、クリエイティブで、収入レベルも高く、結婚の成功率が高く、友達に恵まれ、健康で寿命が長いことが確かめられている。定量的には、幸せな人は、仕事の生産性が平均で 37%高く、クリエイティビティは300%も高い。  
    ★重要なことは、仕事ができる人は成功するので幸せになる、というのでなく、幸せな人は仕事ができるということだ。

    ★幸せな人の身体はよく動く

    実は、受注は、意外なことと相関していた。それは、休憩所での会話の「活発度」である。休憩時間における会話のとき身体運動が活発な日は受注率が高く、活発でない日は受注率が低いのである

    ★この身体運動の活発度が、人から人へと伝染することだ。まわりの人たちが活発だと自分も活発になりやすく、まわりの人たちの身体運動が停滞すると、自分も停滞する

    ★会話する時に、できるだけ座らず立ったまま行うことを意識的に行っている。この方が、体が動きやすくフローになりやすいのだ。仕事が停滞した時にはオフィスの中を歩きまわって2㎐を超える身体運動を増やすこともこころがけている

    ★事実、運は、多くの場合、人との出会いにより得られることは、このジョブズの例も含め、古今の伝記や体験記に多数記されている。

    この仕事がうまくいく人(複雑な見積り要求を受けてから回答するまでの時間が平均的に短い人)には、共通の特徴があった。だが、単純にコミュニケーションをとる知り合いの多い人が、仕事がうまくいくかというと、そういう相関があるわけではなかった。単に顔が広いだけでは、まわりにあるかもしれない情報や能力を活かせないわけだ

    ★「到達度」が高かったのである。「到達度」とは、自分の知り合いの知り合いまで(2ステップ)含めて何人の人にたどりつけるか。

    高橋部長は、この喜多さんと話をするだけで到達度、すなわち「運」が飛躍的に改善する。定量的には、現状の到達度5を、この一人との会話を増やすだけで、 13 に上昇させることができる。運のよさの指標である到達度が2倍以上になることから、組織内にある情報や能力に助けられる可能性も大きく広がると期待できる

    メンバーのつながりに三角形ができると何が変わるだろうか

    AさんとBさんが普段から直接話をしていたらどうだろう。すなわち、あなた─Aさん─Bさんの三角形が形成されていたらどうだろう。上司のあなたがいなくとも、Aさんは、Bさんに直接聞いて、問題は解決されるであろう

    高感度スポットに従業員が滞在することと顧客単価の上昇を結びつける機序が自明ではなく、うまく言葉で説明するのがそう簡単ではないということ

    その場所に従業員がいることで客の店内での流れが変わり、それまで人通りの少なかった単価の高い商品の棚での客の滞在時間が増えたことが寄与しているし、エビデンスもある

    ★店内で自分以外のまわりの人たちが接客を受けている場面が多くなると、それを見た顧客の購買金額が増える効果をもたらすのだ。接客は、顧客に知りたい情報を与えるという直接の効果より、ほかの顧客と従業員が活発にやりとりしているのを見ることで賑わいを感じるという間接的な効果の方が、売上に大きな影響があるという

  • 書店でよく見かけるデータ分析関連の本とは少し違うにおいを感じて、本書を手に取った。本書は、2006年というかなり早い段階から、ウェアラブル端末の研究を始めた著者が書いた本だ。まだ世の中に「ビッグデータ」という言葉のなかった時代から、ウェアラブル端末を用いて、社会現象や人間行動を計測して、大量データを分析することで、人間行動や社会現象に関するさまざまな発見により世界をリードしてきたらしい。その全体像をまとめた本だ。
    時間は自由に使えるか、ハピネスを測る、「人間行動の方程式」を求めて、運とまじめに向きあう、などの目次が並ぶ。通常は、定性的な議論に陥りがちなトピックについて、定量的なデータをもとに主張がなされるので、非常に説得力がある。人間の時間配分や幸福度、行動の頻度、運などの見方が大きく変わった。

    印象に残ったところメモ。
    ・人は因果という枠組みに頼って世界を認識しようとする強い傾向がある。因果という考え方は、多数回の繰り返しの結果を見通すには適さない。
    ・自由に選択できることが、本人を苦しめる制約になっていく...
    ・幸せはおよそ半分は遺伝的に決まっている...(中略)(人間関係、お金、健康といった)環境要因をすべて合わせても、幸せに対する影響は、全体の10%に過ぎないのだ。...それでは残りの40%はなんだろう。それは、日々の行動のちょっとした習慣や行動の選択の仕方によるというのだ。...自ら意図をもって何かを行うことで、人は幸福感を得る。
    ・幸せな人の身体はよく動く。
    ・最後にあってからの時間が長くなると、ますます会いにくくなる。
    ・人間に関する科学的、定量的なデータは、二者択一以外の道、すなわち両者の統合と協調の道を我々に思い出させてくれる。定量的な計測データは、このような人間の認知の限界を超えて、現実の真実の姿を明らかにする。

  • とても面白かったです。
    ビジネスにも日常生活にも、本当に参考になる事が多くありました。

    私の会社では、休憩時間を各々のタイミングで取る習慣があるため、休憩中の会話はほぼ無いに等しいです。
    休憩時間の会話が活発だと生産性が上がる。というところ、そして社員ハピネス。とても興味深く読め、社内体制の見直しにとても参考になりました。

    また、偶然をコントロールする、確率をコントロールすること、ここもとても興味深かったです。
    運をはあくまでも運でしか無いと考えていましたし、「運に出会う確率を高める」なんて、考えた事も無かったです。
    まさに、新たな思考を与えていただきました。

    私はどちらかと言うと感性の人間なので、データとか確率とか、数学的なのはとても苦手です。
    しかし、これから先も大量のデータを上手く活用していく事が、社会で必要な事なんだと改めて強く感じました。

  • AI を活用した幸福論の話

  • 「幸せは、およそ半分は遺伝的に決まっていることが明らかになった。うまれつき幸せになりやすい人と、なりにくい人がいるということである。」

    「それでは、残りの40%は何だろう。それは、日々の行動のちょっとした習慣や行動の選択の仕方によるというのだ。特に、自分から積極的に行動を起こしたかどうかが重要なのだ。自ら意図を持って何かを行うことで、人は幸福感を得る。」

    「行動を起こした結果、成功したかが重要なのではない。行動を起こすこと自体が、人の幸せなのである。 「行動の結果が成功したか」ではなく、「行動を積極的に起こしたか」がハピネスを決めるというのは、実は、我々一人一人にとっては、とてもありがたいことだ。」

    「幸福な人は、仕事のパフォーマンスが高く、クリエイティブで、収入レベルも高く、結婚の成功率が高く、友達に恵まれ、健康で寿命が長いことが確かめられている。定量的には、幸せな人は、仕事の生産性が平均で37%高く、クリエイティビティは300%も高い。  重要なことは、仕事ができる人は成功するので幸せになる、というのでなく、幸せな人は仕事ができるということだ。そして、ハピネスレベルを高めるのは、成功を待たずとも、今日ちょっとした行動を起こすことで可能なのである。」

    「明らかになったのは「幸せな人の身体はよく動く」という単純で共通の事実である。  もちろん仕事が違えば、その業務によって、どれだけ動かなければいけないかは変わる。しかし、同じ人で見ると、幸せになると、より動く頻度が増えるというのは、意外な発見である。」

    「結論を一言でいえば、「活発な現場」では「社員の生産性が高まる」し、一方「活発でない現場」では「社員の生産性が低くなる」のは普遍的・一般的な傾向である。そして、従業員の集団的な身体運動を加速度センサで計測すれば、現場の活発度が定量化可能なので、さまざまな産業において生産性との関連を確かめることができる。」

    「身体を継続的にやや速く動かせるような状況をつくることにより、仕事や生活に楽しさや充実感を得ることが期待される。」

    「むしろ、「運こそ実力そのもの」だ。  運という確率に支配されることが人生にも仕事にも存在する。これは誰にも否定できない。むしろ運の要素がなく、機械的にできることは、一般には付加価値の低いことだ。それらは、今や、コンピュータが処理するか、低コストの新興国で行うのが経済的になった。我々が日本で担うべき仕事は、ほぼすべて運をいかに制御するかが成否を決める。」

    「「ビッグデータで儲けるための3原則」は、以下のものである。 第1の原則 向上すべき業績(アウトカム)を明確にする 第2の原則 向上すべき業績に関係するデータをヒトモノカネに広く収集する 第3の原則 仮説に頼らず、コンピュータに業績向上策をデータから逆推定させる」

    「仮説はデータからコンピュータに創らせましょう」と公言できるようにしたい。

    「人との共感や行動の積極性は、人の「幸せ」を決めるものである。共感できたり、積極的だったりすると、その先に幸せが得られやすい、というのではない。共感できたり積極的に行動できたりすること自体が、人のハピネスの正体なのだ。」

    「コンピュータの未来像としては、これまでマーク・ワイザーの提唱した「ユビキタス」という概念、すなわち「生活の隅々にコンピュータが溶け込むこと」がたびたび想定されてきた。しかし、これだけでは、コンピュータが人の持つ潜在力を引き出すのに不十分ではないだろうか。」

    「として「ホウレンソウ(報告、連絡、相談)」が重要だと教わった。しかし、今後はこれに加え、「マツタケ(巻き込み、つながり、助け合い)」が必要になるという指摘があった。目指すのは、個と全体とを統合して共通の視点が持てる組織であろうか。大量のデータが、組織の科学と工学への道を拓く可能性がある。」

    「20世紀の経済発展の原動力となったのが、フレデリック・テイラーに始まる業務の標準化やマニュアル化である。これは大量生産という時代の要請とマッチし、大きな成果を上げたため、「正しいのは、ルールを決めてそれを繰り返し守ること」という考え方が広まっていった。生産性を上げるには、標準化と複製(あるいはN倍化)が必要と多くの人が信じるようになったのだ。この「ルール指向」は、仕事のやり方にとどまらず、社会や組織の運営にまで影響を与えてきた。」

    「過去の成功体験が未知の状況において誤った判断に導くことを「過学習」と呼ぶ。」

    「AIが置き換えるのは、人の労働ではない。従来我々が頼ってきた「ルール指向」という考え方やそれを支える仕組みを、「アウトカム指向」に置き換えるのである。」

    「人の幸福感は、加速度センサによる身体運動のデータを用いることで、客観的に計測と定量化が可能なことを発見したのだ。」

    「大事なことには、楽しくない側面があるのが普通である。実は「幸せ」は「大事なこと」に挑戦するための精神的な「原資」になっていたのである。すなわち「ハピネス」は、アウトカムとして設定すべきものであると同時に、我々の活動の原資でもあるのだ。」

    「お金だけでは原資として不十分だ。精神的な原資としての「幸せ」が必要なのである。」

    「幸せのための方法が人によって違う」と考えるべきで、「幸せ」自体が人により違うのではない。」

  • ウエアラブルセンサを用いて、人間の活動の法則性を研究を紹介する本。

    おもしろかったのが、運を扱う第4章。運を「確率的に自分が必要とする知識や情報や力を持っている人に出会うこと」と定義し、ウエアラブルセンサで収集したデータを分析したところ、知り合い及び知り合いの知り合いの数が多い人ほど運が良いことがわかった。本書中では、知り合いを1ステップ、知り合いの知り合いを2ステップとして「2ステップ以内の到達度が高い」と表現している。

    マンガでは、主人公や仲間がピンチのときに(都合よく)味方が助けに来てくれることがよくある。敵は、複数人で襲ってくればよいのに、なぜか単独で攻めてくることが多い。例えば『ジョジョの奇妙な冒険』第3部では、ポルナレフのピンチにアヴドゥルが駆けつけたり、スピードワゴン財団がジョースター一行をサポートしてくれたりする一方、DIO側はホル・ホースとオインゴ・ボインゴ兄弟以外、みんな単独で襲撃してきている。これは運の良さ(敵側の場合、運の悪さ)の表現とみてよいだろう。どんなに強くても、運の悪い者は最終的に敗れる。ホル・ホースの出番が多いのも運の良さゆえか。女性に対しても(利用するためとはいえ)暴力ではなくコミュニケーションで関係を築いていたし、乱暴して殺すだけのJ・ガイルとは大違いだ。敵ながら、2ステップ以内の到達度の高さは見習う価値がある。

  • 名札型のウェアラブルセンサをつけて行われた実験で、ハピネスレベルと身体活動の総量が強い相関を示していた。

    コールセンターでのデータでは、休憩所での会話の「活発度」と電話での受注率が相関を示していた。
    コールセンターで休憩時間の活発度を向上させることで、受注率を上昇させることができた。
    そこで、身体活動と生産性に因果関係がある、と判断した。

    また、身体活動の活発度は人から人へ伝播する(これは実験で証明されている)。
    前述したように、身体活動の活発度とハピネスは相関する。
    つまり、ハピネスも人から人へ伝播する。

    ①社員の身体活動の連鎖による活発度上昇→②社員のハピネス・社員満足の向上→③高い生産性・高い収益率、という因果関係が成り立つ。

    →→→
    本当か???因果関係と相関関係がごちゃまぜになっている。「ハピネスも人から人へ伝播する」は論理が飛躍している。
    結構うさんくさい。

    参考になる点は、それでもある。
    1.1/Tの法則
    最後にある人にあってからの時間をTとすると、再会の確率は1/Tに比例する。(長期間会わないと、さらにどんどん会わなくなる)
    メールの返信までの時間をTとすると、返信確率は1/Tに比例する。(返信しないでいると、返信する確率はどんどん低くなる)
    つまり、「続ければ続けるほど、止められなくなる」。

    2.運の理論化
    運とは、自分が直接ある人たちの顔の広さ、つまり「知り合いの知り合い」が何人いるかによって決まる。
    2ステップ以内の「到達度」は、自分が有益な情報や能力との出会い(運との出会い)やすさの指標となる。

  • ウェアラブルセンサーを実験対象者に身に着けてもらい、そこから人々の活動データを収集することで、人々の活動はどのようなきっかけで変化し、さらにはそれが実生活においてどのような影響をもたらすのかを実証している。
    ビッグデータの先駆けとも言える実験であり、従来は定量化があまりされていなかった人々の活動を定量化して分析することで、例えば従業員の幸福度を高めることで成果が明確に向上していることを可視化した。
    非常に意義のある実験を行っていることは確かではあるものの、一方で本として一般の読者が読むには難解で回りくどい表現も多いように感じた。

  • AI vs 人間 の売り場売り上げ対決に関する記述が大変興味深かった。人間が言語化できない、けれど人間の購買や行動パターンから機械学習で得られるスイートスポットによって、売り上げを確実に上げられる方法があることに興味を持たざるを得ない。 まだまだできることがありそうだと思わせてくれる。AI機械学習に興味が湧く。

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著者プロフィール

矢野 和男(やの・かずお)
株式会社日立製作所フェロー。株式会社ハピネスプラネット代表取締役CEO。1959年山形県酒田市生まれ。1984年早稲田大学物理修士卒。日立製作所入社。91年から92年まで、アリゾナ州立大にてナノデバイスに関する共同研究に従事。1993年単一電子メモリの室温動作に世界で初めて成功し、ナノデバイスの室温動作に道を拓く。2004年から先行してウエアラブル技術とビッグデータ解析を研究。論文被引用件数は4500件、特許出願350件を超える。「ハーバードビジネスレビュー」誌に、開発したウエアラブルセンサが「歴史に残るウエアラブルデバイス」として紹介される。開発した多目的AI「H」は、物流、金融、流通、鉄道などの幅広い分野に適用され、産業分野へのAI活用を牽引した。のべ1000万日を超えるデータを使った企業業績向上の研究と心理学や人工知能からナノテクまでの専門性の広さと深さで知られる。2014年に上梓した著書『データの見えざる手:ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則』(草思社)が、BookVinegar社の2014年ビジネス書ベスト10に選ばれる。

「2021年 『予測不能の時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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