学問の発見 数学者が語る「考えること・学ぶこと」 (ブルーバックス) [Kindle]
- 講談社 (2018年7月18日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (232ページ)
感想・レビュー・書評
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日本人数学者の自伝とメッセージ。数学者とは思えないくらいに読みやすい。途中で気づいたがこれ30年前に出版された内容!?ということは数学者だからこそ書けた、時代の流行りに影響されない数学のような、人生で本当に大事なことが文章に詰まっているのかもしれない。その後の日本の衰退を予期している文章も見受けられる。
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この知恵がつくられる限り、学んだことを忘れることは人間の非とならない。学ぶことは、結果として無駄にはならないのだ。だから大いに学び、大いに忘れ、また学びなさい、と私は答えることにしている。
都合のいいことかも知れませんが、学んだことはできるだけ忘れたくないです。こうしていろんな本を読んで得た知識を活用としても、忘れていたのでは何も活用できません。
最近、統計だのプログラミングだの勉強していますが、いざ実務に使おうとしても、なかなか頭の中から出てきてくれません。読み込みが足りないと言われればそれまでですか、できれば一度読んだくらいで書いてある内容を飲み込めるようになりたいです。
とは言っても現状の自分はそんな状態ではないので、コツコツ何度も読み進めたいと思います。 -
自叙伝として読んだ。数学への興味から探求、失敗を乗り越えてのフィールズ賞受賞。
その軌跡を追いながら自身の半生を振り返り、学問、創造、勉強、学びについて考える。
キャリアが自分とは全く異なることもあり読みきることができるか気になっていたが杞憂だった。 -
自伝的な本で数学者としての仕事の様子が描かれているが、出てくる名前がグロタンディックやザリスキーなど高名な方ばかり。改めて広中先生の偉大さがわかりました。
印象に残ったのは、”スリープ ウィズ プロブレム”。問題と一緒に寝起きするくらいでないと難しい問題は解けない、ということだが、これは数学に限らずどこの世界でも言えることでしょう。ビジネスの難問を解決するためには9時5時などといっていてはだめで、一日中脳みそをひねるくらい考えないと突破口は開けないことはあるかと思います。