世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法 [Kindle]
- 朝日新聞出版 (2018年8月20日発売)


- Amazon.co.jp ・電子書籍 (215ページ)
感想・レビュー・書評
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●優秀なマネージャーの8つの特徴
①良いコーチである
②チームを勢いづけて、マイクロマネジメントはしない
③チームのメンバーが健康的に過ごすこと、成果を上げることに強い関心を持っている
④生産的で成果主義である
⑤チーム内の良き利き手であり、メンバーと活発にコミュニケーションしている
⑥チームのメンバーのキャリア形成を手助けしている
⑦チームのためのはっきりとしたビジョンや戦略を持っている
⑧チームのメンバーにアドバイスできる専門的技術・知識を持っている
このうち一番大事なのは①。雑談などの日常会話で、以下の質問や応答を通じて、本人に自分がやっている仕事について自己認識させることがコーチングの目的。
・G(goal、目標)
・R(Reality、現実)
・O(Option、行動計画)
・W(Will、意欲)
●1 on 1はメンバーの時間。
●生産性の高いチームの特性は次の5つ。
①チームの「心理的安全性」が高いこと
②チームに対する「信頼性」が高いこと
③チームの「構造」が「明確」であること
④チームの仕事に「意味」を見出していること
⑤チームの仕事が社会に対して「影響」をもたらすと考えていること
この中で一番大事なのは①。
心理的安全性が高いチームなら、自己認識・自己開示・自己表現ができる。
→いわゆるファクト(事実)ベースではなくて価値観ベース、信念ベースなどの本音(愚痴を含む)を言い合うことがとても大切。価値観ベースの会話が心理的安全性を高めてくれる
●良い雑談を引き出す7つの質問
①「あなたは仕事を通じて何を得たいですか?」
②「それは何故必要ですか?」
③「何をもっていい仕事をしたと言えますか?」
④「なぜ、今の仕事を選んだんですか?」「なぜ、今まで続けられているんですか?」
⑤「去年と今年の仕事はどういう風に繋がっていますか?」
⑥「あなたの一番の強みはなんですか?」
⑦「あなたは、今どんなサポートが必要ですか?」
●マネージャーのやるべきこと3つ
①チームのミッション(ビジョンと戦略)をちゃんと決めること
②そのミッションに向かっていくプロセスを管理すること
③メンバーを育成すること
要は、マネージャーはチームのメンバーのパフォーマンスを最大限に高めるために存在している。
このパフォーマンスは「短期的」「長期的」「随時的」という3つの時間軸に分類される。
「短期的」:今目の前にある本人とチームのタスクを実行すること
「長期的」:本人とチームの市場価値(スキルや成長可能性)を高めること
「随時的」:本人とチームが変化に適応できるような能力を身につけること詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
南極や北極などの極致へ向かう探検隊は、一つの判断の間違いが死に直結しかねないという意味で、究極のチームといっていい。
軍隊でも、死と隣り合わせという意味では同じだが、探検隊のリーダーは、『軍隊式』ではないリーダーのあり方が学べる。
by ピョートル・フェリクス・グジバチ -
■ Why( なぜ今のチームでは物足りないのか? )
- チームの明確な目標が無い
- チームとして目指すべき方向性が曖昧になっている
- 作業の方針を逐次指示してしまっている
- メンバーがそれに依存してしまっている
■ What( 最高のチームになるためにできることは? )
- 心理的安全性の向上
- 自己開示と雑談の機会を増やす
- チームの目標を設定する
- OKRを議論して設定する
- メンバーのコーチング
- 「示す」から「考えさせる」ファシリテーションスタイルに変えていく
■ How( 何を実践する? )
- チームメンバーともっと個別に会話・雑談する
- むきなおりを実施してチームの目標(OKR)を定める
- 「示す」から「考えさせる」ファシリテーションスタイルに変えていく
■ Who( 対象読者 )
- チームマネジメントがうまくいっていない人
- 今のチームに物足りなさや不満を感じている人
- 突然チームマネジメントを任された人 -
チームづくりのために必要なエッセンスをまとめた一冊
Googleが提唱する心理的安全性を核に、重要な示唆がいくつもあります。
マネージャーとしては繰り返し読みたい一冊です。
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はじめに
チームづくりの原理原則は世界共通。
もっとも大切なのは、「社員の心理的安全性」。
心理的安全性=「自分らしさを発揮しながらチームに参画できる」の実感
能力のピラミッド
レベル1:従順、レベル2:勤勉、レベル3:専門性
レベル4:主体性、レベル5:創造性、レベル6:情熱
第1章 世界共通のチームづくりのルールとは
★優秀なマネージャーの8つの特徴
①よいコーチである
②チームを勢いづけて、マイクロマネジメントはしない
③チームメンバーが健康に過ごすこと成果を上げることに強い関心を持つ
④生産的で成果主義である
⑤チーム内のよき聞き手でありメンバーと活発にコミュニケーションする
⑥チームのメンバーのキャリア形成を手助けしている
⑦チームのためのはっきりとしたビジョンや戦略を持っている
⑧チームのメンバーにアドバイスできる専門的技術・知識を持っている
コーチが行う基本的な質問=GROW
★生産性の高いチームの特性
①チームの「心理的安全性」(Psychological Safety)が高いこと
②チームに対する「信頼性」(Dependability)が高いこと
③チームの「構造」(Structure)が「明瞭」(Clarity)であること
④チームの仕事に「意味」(Meaning)を見出していること
⑤チームの仕事が社会に対して「影響」(Impact)をもたらすこと
第2章 愚痴も揉め事もチームにとってよいこと
1on1はメンバーの時間
メンバーから愚痴が出たら、ぜひ会話のキャッチボールを始める
腰の低さ、謙虚さはリーダーシップの土台
愚痴を要望に言い換えて建設的な会話にする
第3章 チームのパフォーマンスを向上させる良質な会話
優秀なマネジャーほど人生を変える質問=価値観ベースの質問を繰り返す
★マネージャーの役割
①チームのミッション(ビジョンと戦略)をちゃんと決めること
②そのミッションに向かっていくプロセスを管理すること
③メンバーを育成すること
チームメンバーが仕事ができないのはマネージャーのせい
思考の多様性がないと新しいアイデアは生まれない
第4章 一瞬で差をつけるチーム時間の使い方
変化の激しい時代は計画主義よりも学習主義が大事
ルーティンワークは自動化
チームの集合知を含めた生産性を高めるには、ボトムアップとトップダウ
ン両方を適切な時に受け入れてくれるメンバーのマインドセットが不可欠
行動前・行動中・行動後の3回振り返る
会社が楽しいと感じさせるためのマネージャーの気配り
第5章 最小の人数で最大の成果を生み出す方法
1人のマネージャーにメンバーは7人以内
プレイングマネージャーは×、ポートフォーリオマネージャーが◯
リーダーシップで大事なのは「リード・バイ・エグザンプル」
第6章 劇的に生産性を上げる仕組みのつくり方
まずゴールを決めて、そのゴールに向かって人・テクノロジー・プロセスを仕組み化しないと、大きな成果を生み出すことはできない
OKRは、会社の利益のために何を達成するかという大きなゴールから逆算して考えるべき
マネジャーの役割は、自分自身がアウトプットを出すことではなくて、あくまでもメンバーのアウトプットを最大限に引き出すために判断すること -
オーディブルにて聞いたせいか、頭にはいる内容は少なかった
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生産性が高いチームを作るためにマネージャーに何が求められるかをまとめた本。
まだマネージャーとして働いてはいないが、いずれ働くことになれば読み返したいと思った。
また、一メンバーとしてもどうすれば生産性が高いチームを作れるかを考えるきっかけになった。
マネージャーが何を考えて仕事をしているかを知るきっかけにもなった。
心理的安全性が高い組織を作るためには価値観ベースの話が重要だとのことで、あまりできていないのでこれから心がけたい。 -
オーディブルで聴了。
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読んでよかった。マネージングというかチームをいい方向に促す色々な考え方や方法がたくさん書いてある。実践して自分の軸に加える。
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マネージャー視点は強いと感じますが、個人・チームリーダークラスでも参考になる部分は多々あると思います。
内容・文体もメリハリがついていて読みやすかったです。
著者プロフィール
ピョートル・フェリクス・グジバチの作品





