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感想・レビュー・書評
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ちょっと話について行くのに大変だった。
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第58回メフィスト賞。
久しぶりにメフィスト賞受賞作を読んだけれども、うーん、正直微妙だったと言わざるを得ない。
繰り返される問答は空疎な前提の上にのみ成立する限定的な問いかけで、そこからどんなに刺激的に見える答えを導き出されても、結局は机上の空論でしかないという風にしか自分には思えなかった。
出てくる主張があまりに青臭すぎるのもマイナス。いくらなんでもここまで出したらダメでしょ。 -
なるほどこういうやり方もあるよね。でも過去のメフィスト賞受賞作で好きな作品とどーしても比べちゃうな。なんか青臭かった。それがこの作品の良いところでもあると思うけど。でもこれ、もちろん全員ではないにせよ、読んだ人を少しでも救おうとしてるんだろう。それが地で書かれてるから青臭く思えるんだろな。嫌いじゃないけど、直球すぎて狼狽する。私の老いのせいだろうか…
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メフィスト賞って舞城王太郎が昔取った賞だよなあ…と思ってなんとなく読んでみたら、これが大当たりだった!!ラノベ(なのよね?)読まないし、セカイ系っていうのも正直よくわからないから、相対的にどうこう言うことはできないんだけども。これは現代の、というか、平成最後(笑)の『吾輩は猫である』なのではないでしょうか。メタ的な問答については、頭の普段使わない部分刺激されて快感だったし、文体にも「ああ、こういうのがこれからの日本語のスタンダードになっていくのかもしれんね?」と思わせるような勢いがあった。マサミカが翻訳する作家陣に村上龍の名前出してくれてありがとう。ちゃんと次代にバトンがつながってるんだなあって嬉しくなった(作者の年齢とか知らんけど)。そして、何より、現実世界でろくに有益なことをせず、半分物語の中で生きてきたみたいなわたしのような人間にとって、この小説はほんとうに救いなのでした。