ホモ・デウス 上 テクノロジーとサピエンスの未来 ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来 [Kindle]

制作 : 柴田裕之 
  • 河出書房新社
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (288ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 未来を予測する系の本はいくつか読んだことがあるが、大抵は最新技術紹介であることが多い。それに対して本書はむしろ視点を過去に向けるところが特徴であると言える。なぜ過去に目を向けるのか、本書では歴史学者を通じて以下のように述べている。

    >歴史学者が過去を研究するのは、過去を繰り返すためではなく、過去から解放されるためなのだ。

    我々は現在の価値観が当たり前で必然で不変だと思いこんでいるが、それは違うのだ、と。だから本書では未来を考える前に過去を確認している。このあたりの考え方はヘロドトスの『歴史』に通じるものがある。

    『サピエンス全史』の著者だけはあって、非常に強さを感じさせる本。

  •  人類の未来を展望する知的エンターテイメントだ。筆者の「サピエンス全史」は過去から現在に至る人類史であったのに対し、本書はこれからの人類の在り方を語る。圧倒的な比喩とこれでもかと並べる用例の数に圧倒されながら読み進めるのは前作と同じだ。
     上巻では主に身体というこれまで人類が内なる自然として不如意な領域にテクノロジーの力で切り込む人類の将来を予言する。筆者はアップグレードという工学的な用語を人類に当てはめ、より強く美しく、長命な身体を意図的に造り上げていく富裕層の姿を浮かび上がらせる。
     昔見たアニメの銀河鉄道999の中には富裕層が機械の身体に変換していく未来人の社会が描かれていた。その中の機械人間はかなり分かりやすい外見を持っていた。しかし、実際はそれと分からないような義手義足、人工皮膚などができるかも知れない。
     自らの命を作為で改変することが果たして善悪に照らしてどうなのか。それを問う間もないまま人類は自らの身体すらも意のままにしようとすると言うのだ。
     本書のいう身体の格差という問題は非常に危険な香りがする。富裕層に美形が多いというのは既に起きている事例であり、今に始まったことではないが、それが健康や寿命に露骨に表れたとき、歴然たる格差に人は何を考えるだろう。
     読者を不安の霧中に誘い込んで上巻は終わる。

  • 広く深い現代の兆候への考察。

  • サピエンス全史が今までの人類について述べていたのに対して、今回は未来の人類について語ろうとしている。とは言いつつも上巻では、過去の歴史を振り返り、人間が宗教と科学とどう付き合ってきたかがほとんど。

    ポイントは、宗教は指針を示すものであり、科学はただ事実を示すものであること。事実から何を考え、判断し、行動するかは、宗教に依存する。そして現代社会は、人間至上主義な考え方(宗教)に傾倒し始めている。だからこそ、人間は神(ホモデウス)に向かうのだ。

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著者プロフィール

ユヴァル・ノア・ハラリ(Yuval Noah Harari)
1976年生まれのイスラエル人歴史学者。専門は世界史とマクロ・ヒストリー。
オックスフォード大学で中世史、軍事史を専攻して博士号を取得し、エルサレムのヘブライ大学歴史学部で終身雇用教授として歴史学を教える。軍事史や中世騎士文化についての著書がある。オンライン上での無料講義も行ない、多くの受講者を獲得している。
著書『サピエンス全史』は世界的なベストセラーとなった。2015年にヘブライ語で"Homo Deus: A Brief History of Tomorrow"を出版。その翻訳書『ホモ・デウス』が2018年9月に刊行される。

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