復活の日 (角川文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 未知のウィルスにより南極の越冬隊以外の人類が滅亡
    半世紀も前の小説だが世界情勢は驚くほど変わってない、そして人の心も。まさか風邪で...
    読んでいて背筋が寒くなって来た、

  • 新型コロナウイルス流行を受けて読んだ本、その2。

    1960年代に書かれた本書は、未知の細菌との戦いをテーマにしているが、第二次世界大戦およびそれ以後の世界の惨禍を下敷きにした物語だ。
    冷戦と兵器、科学に対する不信など、その時代でないと書けないであろう空気感が、にじみ出る作品だった。
    細菌学等、難しい専門知識もあるが、分かりやすく物語に組み込んでみせるのは、さすが知識人だと思った。

    今から半世紀以上前の作品で、ところどころ首を傾げる部分はあるものの、その本質的な部分では全く古びていない作品だと思う。

  • 少し読了まで時間がかかったが非常に面白かった。コロナ禍で読むと、これが1975年(因みに同い歳)に書かれたとか小松左京マジ天才。宇宙から来た細菌起因で人間がほぼ絶滅してしまう世界を描いているが、理論武装も素晴らしいしさもありなんという世界の動き。この時代の小説に特有の核戦争リスクが絡んで、なるほど、と唸らされるどんでん返しというか非常に納得感のあるラストでした。

  • 面白かった。 化学、軍事知識がもっとあったら理解が深まって面白さが倍になったと思う。中性子爆弾(核兵器)がウイルスを駆逐するという結末は凄い着想だと感じる。それにしても小松左京の知識が深すぎて正直ついていかない。自分の浅学を自覚しました。現在の軍事技術はこれが書かれた昭和39年より随分進化しているのだがそれが(インターネット、AI、宇宙衛星、ドローン)描かれている小説を読んでみたい。いま小松左京が生きていたどんな作品を書いたのだろうかと考えた。
    最後の結末は人類はいろいろ愚かな事をしてしまうがその尊い犠牲の上で人類は良心に目覚めるという結末になるのか?

  • コロナに便乗して読んでみましたが、昭和の文学に読み慣れていない人が気軽に読めるタイプの作品ではないかもしれません。大筋のストーリーはとても面白いんですが、細菌や軍事に関する説明がとにかく長くて難しく、しかもその中に物語上重要なキーが含まれています。
    一方で、長々と敷かれた伏線がクライマックスで一気に回収される様は見事であり、SFとしても普通に面白かったので個人的にはかなり好きでした。

  • 感染症に世界は覆われほぼ壊滅状態に陥る。さらに巨大地震・相互防衛システムの自動起動による核ミサイル発射、極限まで追い詰められた人類は新たな世界を構築するため北を目指し旅たっていく。

    架空の物語が全て現実味を帯びてきており、しかもその歯止めの展望さえ見えない現実社会に驚いている。

  • 1/28

    引用
    「人は喉元すぎればたやすく熱さを忘れる」

    現在への警鐘が多い。

  • とても強烈な読書体験となりました。
    まさに今の社会状況にあった状況で…。ここまでの状況にならないことを切に祈っています。
    最後の問題の解決のきっかけが、本当に、本当に偶然の産物で。今の技術の進歩も根本を辿れば軍事技術であるものが多いですが(通信技術とか特に)、これはあまりにも想像を超えたものでした。
    世界の行く末、人生の悲喜劇、全ては神々の遊びに過ぎないのかもしれません。それでも運命に抗うのが人間であってほしいです。

  • 半世紀以上前に書かれたとは思えないほど、“今”を感じさせる作品だった。直接的な恐ろしさよりも“不安感”が湧いてくる感じ。
    パンデミックの恐ろしさを知った想いだ。

  • 序盤が面白いだけに尻切れトンボな終わり方が残念

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著者プロフィール

昭和6年(1931年)大阪生まれ。旧制神戸一中、三校、京大イタリア文学卒業。経済誌『アトム』記者、ラジオ大阪「いとしこいしの新聞展望」台本書きなどをしながら、1961年〈SFマガジン〉主催の第一回空想科学小説コンテストで「地には平和」が選外努力賞受賞。以後SF作家となり、1973年発表の『日本沈没』は空前のベストセラーとなる。70年万博など幅広く活躍。

「2019年 『小松左京全集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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