ラッキー [DVD]

監督 : ジョン・キャロル・リンチ 
出演 : ハリー・ディーン・スタントン  デヴィッド・リンチ  ロン・リビングストン 
  • TCエンタテインメント
3.55
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感想 : 15
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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4562474197823

感想・レビュー・書評

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  • 主役のハリー・ディーン・スタントンの存在感がもはや芸術☆
    「エイリアン」に出てた役者さんなんですね。
    どおりで見覚えあると思った~。
    監督さんが長年親交のあるひとたちの人生をなぞるようにしてアテ書きで脚本を書いたそうです。
    ゆったりしたテンポと乾いた空気。そこはかとないユーモアがくせになる映画です。
    デイヴィッド・リンチも役者として出演。

  • 神など信じずに生きてきた一匹狼の偏屈老人ラッキーは今年で90歳。目を覚ますとコーヒーを飲んでタバコを吸い、なじみのバーに出かけて常連客たちと無駄話をしながら酒を飲むという毎日を過ごしていた。

    そんなある日、ラッキーは突然倒れたことをきっかけに、自らの人生の終わりを意識し始める。彼は自身がこれまでに体験してきたことに思いを巡らせながら、「死」を悟っていく。

    死生観と対峙したとき、宗教の話が持ち上がる。
    どんな宗教の教えにも一理はあるだろうし、筋は通ってる。
    千年以上の人の中で叩かれて叩かれて仕上がった鉄のような教えだから説得力はあるし、納得は出来る。
    しかしながら、死を前にした時それがなんであろうが死んで見なきゃわからない。どんな教えもこちら側から見たあちらの話なのだから、考えるだけ無駄ってものかもしれないけれど、どうせ僕らは考えてしまう。
    どうせ来るならその日を待って。
    そのとき、僕らはほほえむのさ。

  • 気どりののない老人、だけど人間としてしっかり生きてきた片鱗をのぞかせる台詞があちこちで耀く。
    頑固の様に見える部分もあるけれど、それはちと違うしっかり生きたものだけが身に付ける勲章のようなものだ。
    パーティーで、アカペラで静かに歌いだすシーンは不覚にも涙が出てしまった。
    こんな老人になれるだろうか。
    まだ、時間があるから頑張ってみる

  • 久々に、とてもいい映画を見た。

    ハリー・ディーン・スタントンという役者さんをよく知らなかったが、とても素晴らしかった。佇まいからにじみ出る全てに味があって、他の誰にも観終わった後のこの静かな喜びはかもし出せなかったんじゃないかと思う。主人公の経歴なども彼本人に寄せてあるようだし、最初から彼ありきの当てがきだったのかなとは思うが、だからと言って作品の素晴らしさが減るわけではない。

    老いていくこと、一歩ずつ死に近づく毎日を正しく恐れながら受け入れていく主人公の生き様は、一本芯が通っていてとても美しい。主人公の生き方を尊重しながら、ほどよい距離感で見守り続ける町の人たちの温かさも素晴らしい。自分もこのようにあれたらと思う。

    ストーリーにさあ感動しやがれ的な所は全然なかったのに、世界が少し明るく見えるようになった気がする。生きることって悪くない、みたいな。

    特に人生の後半に差し掛かったと感じている方に、お勧めです。

  • ラッキー
    GEOレンタル
    もう枯れっかれのジイさんやなwそれでも筋トレしてウエスタンブーツにジーパンなのはカッコいい。
    あら、バーにやってきた紳士はデビッドリンチやん!なんでなんで?笑笑
    なかなか気骨のあるジイさんだなw
    赤い電話が印象的なんだけど、電話の向こうは一体誰なんだろう?実は誰もいない気がするな…
    気遣って訪ねてくれた隣人とテレビ見る前にハッパ吸うのって良いね。こう言うノリが日本にもあれば面白いのに笑笑
    あゝトムスケリットですやん。彼は名バイプレイヤーだよなぁ良い味出すんだ。本作の時で80前半か…良い枯れっぷりだわ。
    自分の老後…ってのが少しは気になる年になったし、どんな風に枯れるのが幸せなのか?考えたりする事もあるよ。いつもと変わらない朝、いつもと変わらないカフェ、いつも変わらないテレビを見て、いつもと同じクロスワードをやっていつものバーで一杯やる…こんな日々って今はあんまり分からなくてもそう言うのも幸せなんだろうな…
    急に歌い出して踊りたけど涙が出たよ。とても良いシーンだった。
    長く生きていれば感じ方も考え方も変わる。良いとか悪いとかではなく変わるんだよね。何かに辿り着くような…
    サボテンの前での顔…
    素晴らしかったです。すごく良い顔だった。何でもない何も起こらない物語だったけどすごく良い物語でした。でもこれって人生の後半を迎えるくらい年齢を重ねてからじゃないと分からない物語かもしれないな〜
    良い作品でした。

  • ドラマティックな事件があるわけでもなく、淡々とした日常が続く。それでも主人公の内面的な変化が、見る者を退屈させない。

    いや、若い人は退屈するかも…。

    死に対して恐怖を感じていた主人公が得た答えとは?なかなか哲学的なテーマではある。

  • 孤独 "lonely" とひとり "alone" は同じじゃない。
    毎日同じようで少しずつ変化がある。
    劇中で何度か流れるハーモニカの音色が、ラッキーの心情を表しているようでいい。
    赤い電話でかけた先にはどんな人がいるのだろう。

    微笑み。

  • 英語(その他も)ならではの意味合いも多く、原語が分ればと悔しく思う。

  • アメリカの乾燥した片田舎、煙草を吹かした健康な90歳はリアリズム、そして一人であることを選択し、己に正直に生きる。

    相反した関係に見えるが、場所や人物とは関係なく、信念を持って生きるとは何か。をユーモアに教えてくれる作品。
    この映画の代名詞である「孤独と一人は一緒じゃない」。
    自ら1人を選び、肯定しこれまで苦楽を孤独でなく一人で渡ってきた。
    孤独ではないのでもちろん仲間はいる、愛した人もいる、人と衝突することもあれば、過去の戦争を語り合える人物とも出会える。
    一見、強くてタフなメンタルを兼ね備えているようだが、やはり死を直面し怖さを見せてくれることで、人間としての温かさを感じる。
    情景は大して変わらない同じ毎日のように見えるが、日々新しく日々変化していく。

    この映画から学ぶことは、死に直面してどう生きるか。自分は何者であるか。を改めて考え直すこと。
    主演のスタントンはこの出演を最後に死去し、まさに役と一体化していたかのように思える。
    なんだかんだで、人間一人(孤独)ではダメ。どこかで支えになる人、思い、過去があってなりたつ。そういう考えも良いのでは。

  • テキサス辺りだろうか、渇いた土地に住む少し偏屈な老人の数日間のストーリー。
    一人暮らしのラッキーは、毎日ヨガをし、ダイナーでコーヒーを飲み、クロスワードパズルを解き、近所のストアで牛乳などを買い、一箱のタバコを吸い、夜はバーで無駄話。
    そんな変わらない日々を過ごしていたが、ある朝突然倒れてしまう。病院に行くと原因は加齢によるものらしいが……

    日常を切り取った堅苦しくない作品だが、ただただ静かに共感できる映画だった。
    映像が綺麗。
    調べたら主演俳優の遺作らしく、なんだか切なくなった。
    やっぱり死を受け入れるのは難しい。

  • 人生の終盤に差し掛かってきた私達のような年代のものには心にしみる作品だと思います。
    自分の人生った何だったのか、そもそも人生ってなんなのだろう、生きるとは、人と関わり合うとは?

    主人公の友人の飼っていた亀が逃げた。
    探したが見つからない。
    友人は言う、
    「俺は気がついた。彼は逃げたんじゃない、重要な用事があって出掛けたんだ。俺は帰りを待ってただ門を開けておくだけだ」

  • 雰囲気がいい。すごく期待させて、でもそうでもない映画。

  • 2020/1/19
    微笑み。

  • 偏屈な爺さんの人間味あふれる物語っていいよね。淡々としているのもまた日常的で。デヴィッドリンチ出てて嬉しくなった。

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