七月に流れる花 (講談社タイガ) [Kindle]

  • 講談社 (2018年9月20日発売)
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  • 本 ・電子書籍 (131ページ)

感想・レビュー・書評

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  • とある町に引っ越して来た中学生の主人公ミチル。新学期から少し遅れての転入だったため、友達が出来ず、心細い気持ちのまま夏休みを迎える。

    その町で知る「夏の人」「みどりおとこ」という謎の人物。「冬の城」「夏の城」という建物。

    そしてある日突然、林間学校へ招待される。

    同じクラスの蘇芳と共に、同じく招待された別の学校に通う少女たちと過ごす孤島での夏休み。

    御伽話のような雰囲気の中に漂う、不気味さとミステリー。最後に明かされる真実は、悲しさと淋しさが混ざり合った残酷な現実。林間学校を終えた少女たちが皆、強く逞しく生き続けていてほしいです。

  • 装丁が美しい。
    夏流に引っ越して来たミチルは、終業式の日に全身緑色をした「みどりおとこ」を見た。夏の城での林間学校へ招待され、5人の少女達と古城での共同生活が始まる。
    謎の雰囲気は良かったが、全体的に物足りない。児童小説だから?八月に期待しよう。

  • 短くさくっと読めました。夏休みと子どもはとてもいい雰囲気が出ます。しっかりとしたミステリーかなと思いきや、悲しい話でした。

  • 雰囲気だけでも好きになれた。子供っぽい恐怖に、懐かしさを感じられる。

  • 久々に読んだ恩田陸。こういうクローズドな空間の学園モノ、やっぱり好きです。大人と子供の間の少女たちのみずみずしさというか、透明感というか。
    対?になるものまで読んで判断したい。

  • 『八月は冷たい城』と共に読了。

    それぞれの話は少し短めですが、真実を知らない側と知っている側、それぞれの恐ろしさと切なさがグッとくる。

    でも、少し物足りなかったかなぁ…。

  • 初読。kindle。初期の少年少女を描いた作品を思い出させる雰囲気。謎があり、個性的な大人びた子供がいて、ラストは勇気をもって未来に踏み出していく。少女たちが林間学校に集められた原因となる設定も面白いし、残された謎も多くてまだまだ続編が書けそう。

  • 二作で対になる恩田陸作品と聞いて購入。

    前半の謎が謎を呼ぶルールと主人公の動揺が良い。
    また、終盤で複数の謎の回収と残りの謎の次作品への引き継ぎがきれいにできているので、安心した。

    「朝日のようにさわやかに」に入ってる「淋しいお城」を読み返したい。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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