おうむの夢と操り人形 (Kindle Single) [Kindle]
- Amazon Publishing (2018年10月23日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (52ページ)
感想・レビュー・書評
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本作『おうむの夢と操り人形』の概要と感想になります。Kindleで見つけた短編作ですが、今の時代を生きる私達にとって、大きな意味を感じさせる作品だと思いました。
簡単な概要です。
人々にとって未来を感じさせてくれるロボット。
胸にタブレットを埋め込んで携帯電話会社の店舗に立つロボットやファミリーレストランの配膳ロボットなど、現れては消えてを繰り返すロボット達に経営のプロと技術のプロである二人の主人公が向き合う物語。
シンギュラリティの言葉通りにロボットの知能が人間を凌駕する未来が見えてきた今の時代だからこそ、ロボットと人間の本質や境界線は何処か?を敢えて明示せずに読者へ解釈を委ねる作風は嫌いじゃないです。ドラえもんに会えるまで、あと90年先かぁ…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ロボットが職場や生活に進出しつつある世界、今の現実をモデルにしているSF短編小説です。
人型ロボットに単純なおうむ返しを繰り返すプログラムを導入した主人公の山科。
そのロボットの会話は好評で、多くの人に影響を与え始めます。
人の会話というものが、複雑なようで案外単純な羅列ではないかと不安になりました。
非常に短く纏められているのですぐに読了できてしまいますが、なかなか考えさせられる一冊。 -
Prime Readingにて読める藤井太洋氏のSF短編。この分量を「1冊読んだ!」と登録してしまって良いものか(笑
短編ながら、コミュニケーションとは何なのか、人間の価値とは何なのかを考えさせられる1冊(1編)でした。シンギュラリティという語が少しでも引っかかって、かつPrime会員の方ならぜひ一度読んでみてほしいです。
この物語の始まりは2023年。どう見てもペッパーとしか思えないパドルというロボット(ちなみにSBロボティクス社製。SBはスプリントブリューの略、だそうです…)が案の定不良在庫になっている世の中。
主人公達がペッパー…じゃない、パドルの上手い使い方を考案し、そこから話が発展していきます。
非常に役立つ機能を開発したものの、それって…?という話。
この物語の核は、非常にブラック。ただ、同時に非常に明るい未来を暗示しているようにも見えます。コインの表と裏のような。。
2045年のシンギュラリティを完全に嘲笑っていて、そんなんで世の中が回るんだったら今だってできるわ!とツッコミを入れたくなるような話で、我々が代替されてしまうんじゃないかと日々怯えている(?)AIって一体何なんだよ、と思ってしまう訳です。
ただ、これによって実現される世界は完全にユートピアな訳で、ある意味ではとっても素晴らしい未来です。
まさか、本著のような2045年が実現するはずはない!とは思います。が、日々の仕事を考えると本ロボットの機能で代替可能なコトはいくつかあるよなぁ。。
仮にそうなった時に、どちらに流れるのか。ひょっとすると、残った人たちだけで世の中は回していけるのか?
短編だけど、長編と同じ分量の感想が書けるくらいには考えさせられました(笑 -
プライムリーディングで読みました。ジャンルSF。SF的な世界設定の話と人間ドラマを融合させて書こうとしているのだと思いますが、人間ドラマの方が不自然な印象を受けました。SF的な要素の方はリアルに描けていたと思います。
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ChatGPTがもてはやされている状況下で読むと、何とも考えさせられる。
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勝手にお喋りしたり歌ったりする犬のぬいぐるみを可愛がる実家の老夫婦を思うと、そんなに遠い未来じゃなさそうな気がする。
とりあえず無能な上司は不要っちゅーことで。 -
近未来、ロボットが人間の労働の補助を担いロボット産業としての市場も活発となる。まだ未熟なレベルでは、ロボットは感情を持たないが、人と会話していると勘違いするレベルにまでAIは進んでいる。この様な社会で恩恵を被る人々は多いが、中にはロボット社会を否定的に見る人もいる。ここで書かれている世界観は、決して夢物語ではないし、現実に近いためかえって小説としての面白みには欠けると感じた。
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SF短編。登場人物のセリフで途中どっち?となってしまった。未熟だ。SFと言っても近未来。経営者である自分の立場で読むとちょっとむなしいかな。組織ってうまく機能するようになるとマネジメントが自動化しちゃうのかな。
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短編なので入浴中に読み切れるのが良い。
興味のある分野であり、かつリアルの素材をベースにされているようなので、ペッパーに大規模日本語処理AIとチャットGPTを組み合わせたら実現するかな?とか想像しながら読めたのも面白かった。
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だからなんだ?といった感じで文章に温度がなく、ただただ退屈。この著者はSFにも人間にも文章にも愛着がないのではないかとすら感じた。