役者は一日にしてならず [Kindle]

  • 小学館 (2015年2月28日発売)
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感想・レビュー・書評

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  • 時代劇と役者さんには、深い関係がある、という事が良くわかる本であります。
    その時代劇が演じられることが少なく、良い役者さんもまた少なくなるという関係性も、また良くわかるところであります。

  • はじめに とところで三國連太郎のインタビューについて触れている。三國連太郎の演技の原点は阪妻にあったという話だ。この話を聞いて、名優から話を聞くことの意義を感じて、この企画はスタートしている。実際これだけの名優さんの演技に関する取材ってされてなかったですね。どれも興味深いし、芸の深さを感じることができる。少し印象に残ったところを抜書きする。

    千葉真一(高倉健について)「あの人はいつでも人生に感謝している人なんだと思います。だから絶対に偉ぶらない。どんなぺーぺーの俳優さんが来ても、立ちあがって『高倉です』と挨拶される。僕も、あの人のおかげで人間を変えられました。僕は健さんの足元にも及びませんが、あの人みたいになりたいと今でも願っています。』

    中村敦夫(三船敏郎について)「びっくりするくらいイイ人なんですよ。豪快なスターと思われがちですが、実は生真面目な人で。朝、三船プロの玄関前で掃除をするんです。それでエキストラが来ると『ご苦労さまです』と挨拶する。そういう人なんですよ。」

    林与一「今でも、主役が花なら、その横にいる葉っぱでいたい。ただ、枯れて汚い葉っぱだと花が綺麗に見えないから、青々とした大きな葉っぱでい続けたいとは思っています。」

       「長谷川一夫も言っていました。『芸の上手い下手には観客それぞれに好き嫌いがあるけど、汗をかいている姿はみんな好きなんだ。だから、物事の姿勢はいつもちゃんとしておけ』って」

    松方弘樹「昔の映画の所作事が素晴らしいのは、時間をかけているからです。僕らの若い時はテストを二十回もやってくれましたが、今は一回か2回ですから、それでは上手くなりません。

    悲しいです。いい時代を見ているだけに、今のテレビドラマや映画の現場に行くと、悲しい。」

    杉良太郎「『時代劇をやってきました』という人がいます。ほとんどの方は時代劇をやったのではなく、『鬘と着物をつけてお芝居をしました』と言うべきです。時代劇は、その時代を生きた文化や週間をどこまで自分のものにできるかということが大切です。」

    「楽屋を出る前に自分の部屋にいるものたちに『今日が俺の命日だ』と言って、舞台に上がっていました。毎日、すべてが真剣勝負。』

    綿引勝彦「悪を演じるには、悪と思わないで演じることだね。その道に行くしかなかった人間だと思って演じる。そうしないと面白くないの。」

    「演劇の世界には『感情は後払い』という言葉があります。下手な役者がやると興奮した芝居ばかりやってしまいますよね。

    伊吹吾郎「僕は今でも悪を演じる時は単なる悪役ではなくて、必要に迫られて結果的にそうせざるをえなくなった悪をやるようにしています。」

    田村亮「リアルにやることが芸なんじゃなくて、リアルに見せることが芸なの。メリハリつけてちょっとオーバーにするからお客さんも楽しんでくれるんですよ。本人のままやっても味も素っ気もなくなると思う。」

  • 時代劇を見たくなった、役者の演技を見たくなった。

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著者プロフィール

映画史・時代劇研究家。1977年東京都生まれ。日本大学大学院博士後期課程修了。映画界を彩った俳優とスタッフたちのインタビューをライフワークにしている。著書に『時代劇聖地巡礼』(ミシマ社)、『天才 勝新太郎』(文春新書)、『ドラマ「鬼平犯科帳」ができるまで』(文春文庫)、『すべての道は役者に通ず』(小学館)、『時代劇は死なず! 完全版』(河出文庫)、『大河ドラマの黄金時代』(NHK出版新書)、『忠臣蔵入門 映像で読み解く物語の魅力』(角川新書)など多数。

「2023年 『時代劇聖地巡礼 関西ディープ編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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