- Amazon.co.jp ・電子書籍 (118ページ)
感想・レビュー・書評
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バナナを食す時間、片手で掬える水の量、トナカイが無休で移動できる距離のような「遊び」のある単位が特に気に入った。
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たとえば、「バナナを食べる時の所要時間」を表すマレーシア語の名詞(ピサンザプラ)があるとかっておもしろいしそれだけでなんだか豊かな気持ちになる。
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一言で言い表せないような言葉、それは母国語という生活や宗教や哲学に密接した、というかそれそのもののようなものなのだと気づいた。
気持ちや、その、事象があって言葉が生まれるのが普通だと思う。
でも、言葉を知って、自分の状態や気持ちがわかることもあると知った。
たとえば、アイスランド語の“tima (ティーマ)“
こういう気持ちってわかる。
上部だけの行為って、虚しい。
覚悟っていつできるもの?いつするものなんだろう?
それをしないまま、中身はいつまでも小学生な気がする。
他にも…
“Poronkusema (ポロンクセマ)”
生活を共にするトナカイのことを思い遣った、とても優しい時間の単位だと思う。
でも人間だと7.5キロってちょっとした距離だよね。
“Trepverter(トレップヴェルテル)”
すごくわかる。
大抵悔しい時。
次に似たような時には、と思うけれど、そのいつかはなかなかやってこないもの。
”kummerspeck (クンマーシュペック)”
こういうのはやはり世界共通なのだと安心する(笑
わかり合っていて、もはや言葉にする必要のない状態、それを表す言葉もあった。
それはもしかしたら必要のない言葉かもしれない。
それでも存在する。
その意味をいつか考えてみたい。 -
ラジオで聴いて気になって借りた本です。
まず「はじめに」を読んで、まだ知らない言葉との出会いにわくわくしました。
学生時代にコミュニケーションの勉強をしていた時、「言葉は意味を持たないシンボルである」というような解釈に触れたことを思い出しました。
言葉自体に意味はなく、他人や異文化への更なる理解を助けるためのツールだというような考えだったかな。(うろ覚え…)
えっ、その表現使う時ある?笑みたいな絶妙な意味を持った言葉や、あ〜わかるそういう時あるよねと共感できる言葉、表現のしにくい気持ちや経験を表す言葉たちが生まれて、実際に使われてきた環境や文化の背景に思いを馳せずにいられません。
著者と訳者の素晴らしい感性によって紡がれた、それぞれの言葉の説明やイラストも魅力的です。
中には日本語の言葉も含まれていて、例えば木漏れ日は「"木"から"漏れ"る"日"」の組み合わせで出来ていると日本人の私はわかるけど、イギリス人である著者はコモレビという音からこの言葉に惹かれてこの本に載せたのだと思うと、他から見る自国の言葉をより素敵に感じられます。
また、自分から見る他国の言葉も、今は音で捉えているけど、意味がわかって組み合わせや成り立ちを理解したらまた違った印象を持つのかもしれないと思いました。
それから、たくさんの国や地域の言葉が収録されていますが、中には言語表記不明となっている言葉もあって、生まれる言葉もあれば死にゆく言語もあるんだな…としみじみしました。
仲の良い誰かにプレゼントしたくなる本です。
そして、もっと仲の良い誰かとはこの本の言葉と意味を共有して、日常的に使ってみたり冗談として取り入れてみたり、そんな感じの言葉遊びをしたら楽しそうだなと思います。 -
読了するような本ではないので、「いま読んでる」に登録。
一番好きな言葉:
Forelsket(ノルウェー語・形容詞)
=語れないほど幸福な恋におちている -
とても素敵な世界
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「コンムオーベレ」 “涙ぐむような物語にふれたとき、感動して、胸が熱くなる” [イタリア語]のように、他の言語では一言で言い表しにくいことばを集めた一冊。繊細な心の揺れを表す表現に出会え、ことばの世界が広がります。ちなみに日本語も「ワビサビ」の他にも何語か採り上げられていますが、その目のつけどころも日本人には新鮮です
著者プロフィール
エラ・フランシス・サンダースの作品
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