知ってはいけない2 日本の主権はこうして失われた (講談社現代新書) [Kindle]

著者 :
  • 講談社
4.00
  • (2)
  • (2)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 45
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (269ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 話が込み入っている。要再読。

  • アメリカと日本との関係について、数々の文献を引用し、「不都合な事実」を赤裸々に書いて話題となった、『知ってはいけない』。
    https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/B074NZK8GV
     
    その内容を読んで、自分自身もショックを受けました。
    その続編が発表されたと知って、電子書籍版で読むことにしました。
     
    前作の振り返りも含め、著者は以下のように自説を展開していきます。
    1)日米間には、正式な条約の他に、密約が存在する
    2)密約について、首脳個人間の約束という捉え方をした日本と、継続して守られるべき国同士の取り決めとするアメリカでは、その後の対応が大きく異なった
    3)日本は上記の捉え方だったため、首脳さらには外務省の中でも、密約についてしっかりとした引き継ぎが行われてこなかった
    4)この状況を利用し、アメリカは自国に有利な密約と仕組みを積み重ね、日本を軍事上の属国と言えるレベルまで取りこんだ
     
    その上で、なぜその状況を改善することが出来ないのかについて、調査・解説しています。
     
    日本という国が他国からなぜ、軽く扱われてしまうのか、本書を読んで以下のように理解しました。
    ・少なくとも軍事面からは、独立国家とは言えないこと
    ・国家間の取り決めについて、適切な扱いをしてこなかったこと
     
    問題を提起する、という主旨で書かれており、「ではどうしたら良いか?」についての議論が深められていない点は、次作に期待したいと思います。
    ただし著者が書いている通り、現状を正しく認識し、是正していく行動を、少しでも早く進める必要があると思いました。
     
    この問題については複数の視点から見る必要がありそうなので、関連図書を探して、勉強していきたいと思います。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

(やべ こうじ)1960年兵庫県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。株式会社博報堂マーケティング部を経て、1987年より書籍情報社代表。著書に『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』(講談社現代新書)、『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』(以上、集英社インターナショナル)、『本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること――沖縄・米軍基地観光ガイド』(書籍情報社)、共著書に『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』(創元社)。企画編集に「〈知の再発見〉双書」シリーズ、J・M・ロバーツ著「図説 世界の歴史」(全10巻)、「〈戦後再発見〉双書」シリーズ(以上、創元社)がある。

「2019年 『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

矢部宏治の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×