生産性とは何か ──日本経済の活力を問いなおす (ちくま新書) [Kindle]

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  • 筑摩書房
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  • 生産性の定義から入り、
    1.生産性の上昇が経済成長のドライバーとなるのか
    2.産業別の生産性
    3.諸外国と比して生産性は
    4.何への投資が生産性を上昇させるのか
    といった点について、先行者の研究を引用しながら筆者の主張をまとめている。
    最終章では、当時の安倍政権の政策評価と提言も付議。

    一般的に言われている通り、業種的には(サービスの質考慮しても)サービス業の生産性が低く、ITを代表とする無形資産への投資が低いことを筆者も主張。
    面白い点として、「人的資本への投資」、「経営者の能力」と「研究の指向性」があった。
    日本で一般的なOJTは既存のプロセスを繰り返すことに有用であって、あらたなサービスや業務の開発には資さない。また、経営者の能力に関して「組織やサービスの変更」が遅いようである。さらには技術者による研究開発が全社目標と合致しているか(いわゆるOKR管理に似た発想)。

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著者プロフィール

1956年生まれ。学習院大学教授。東京大学経済学部卒業。一橋大学博士(経済学)。専門はマクロ経済学、国際マクロ経済学、日本経済論。著書に『日本経済の生産性革新』(日本経済新聞社)、『長期停滞の経済学』(東京大学出版会)、『インタンジブルズ・エコノミー――無形資産投資と日本の生産性向上』(共編、東京大学出版会)などがある。

「2018年 『生産性とは何か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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