密室殺人ゲーム2.0 (講談社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 本格ミステリが抱える不都合をネット上に集るミステリオタクたちがゲームのように殺人をするという、特殊設定一発で解決するアイディアが素晴らしい。もちろん、特殊設定を作らなければストーリーテリングが困難なトリックを惜しげもなく投入する手腕も含めて。

  • 「密室殺人ゲーム王手飛車取り」の続編。前作の純粋な続きかなと思いワクワクしながら読んでいたのだけれど、途中からおかしいね?という部分がいくつか出てきて。
    そして中盤、明かされていた事実にかなりショックを受けてしまった。寂しいなあと思った。

    とは言え、どの殺人のトリックも意外だったしすごかったし、驚かされてばかりだった。

    特に最後の。そこまでいっちゃうのかーと衝撃だった。
    600ページある長編だったけど、飽きずに読み終えた。メンバーのやり取りも楽しい。面白かった!

  • 前作の『密室殺人ゲーム王手飛車取り』から続けて読む。前作のラストシーンから直感的に繋がらず、設定にやや混乱するが、読み進めると敢えてそうされたのだと腑に落ちると共に、作者の意図通りに混乱させられたのであろうことが残念。自ら殺人を犯して推理ゲームを提供したいとはまるで思わないが、これでは純粋に解く側に回っても犯人役の意図に振り回されて役に立てないだろう。今回の方が登場人物の人物造形が薄くなりゲーム感覚は純粋にはなったけど、純粋なゲームという視点でも前作の方が上かな。

著者プロフィール

1988年『長い家の殺人』でデビュー。2004年『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞をダブル受賞。2010年『密室殺人ゲーム2.0』で第10回本格ミステリ大賞をふたたび受賞。

「2022年 『首切り島の一夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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