FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 「時を重ねるごとに少しずつ世界は良くなっている」なんと希望に満ちた言葉だろう。これが正しければ人類もまだまだ捨てたものではないと思えた。
    ひさびさの「眼からウロコ」の本だ。
    だいたいデータ満載の本は退屈なものが多いが本書は読みやすく面白い。著者は有能なアジテーターでもあると思った。
    しかし、ファクト重視やオプティミズムも良いが、この本の論旨は一部の企業家や政治家に利用されはしないかとの危惧をも抱く。
    楽観論に傾斜すれば何もしなくなることも多い。しかし悲観論が席巻する社会学の世界で、本書は実に興味深い提起をしていると高く評価したい。

  • 世界では貧困が減少し、男女の平等化も進み、経済格差も減少、オゾン層問題は着実に解決へと進んでおり、石油流出のような大規模な環境汚染や航空機の事故も発生が減っている。世界は総じて、良くなってきているーこれがデータを基に見たこの数十年の世界情勢の変化。
    一般大衆の理解やメディアで語られる世界とは異なっていて、世の中の”賢い”人たちの多くがその事実を誤認しています。
    本書は”事実に基づいた理解が進まないのはなぜか、それを克服し、正しく今ある問題を捉えるにはどうすべきか”を語ります。

    事実に基づいた理解が進まないのは、それを妨げるような本能が人類に残っているから。分断(2分化)、ネガティヴ、直線化、恐怖心、過大視、パターン化、宿命論、単純化、犯人探し、焦り。
    著者は医者で、アフリカをはじめとする医療制度が不十分な複数の国で医療に当たってきた経験があります。
    非常にパワフルかつ聡明な著者は、時に人々を救うため、目の前の患者に全力を尽くすのではなく、多くを見据え、「広く浅く」の決断をします。(「過大視本能」を参照)
    また小児の生存率改善や教育格差改善のためには、病院の数や学校の数など教育制度といった直接的な答えでなく、インフラ整備(道路や電気)が効果的とも訴える。

    著者が言いたいことは、決して「人類の愚かさ」のような悲観論でも「問題は解決されたと思っていい」という楽観論でもなく、データを正しく見ることで、実現できる施策があり、実現されてきた施策の評価を正しくできる、ということ。

    「印象や本能でなく、事実を見よう、そして行動しよう」という当たり前だけれど難しいことを、どうやったらできるのか?を示してくれていると思います。謙虚に、知識と知恵をつけないとな、と思いました。読んでよかったです

  • いかに中高時代で培われた過去のイメージの中で生きてしまっているか。世界はゆっくりと、でも確実に変わっているのに、イメージがアップデートできていないことに気づく。それをデータで提示されると、ぐうとなる。
    10の思い込みを読み進めるうちに、データ感覚がアップデートされていく。
    ***
    例えば、2050年の人口や、二酸化炭素濃度がどうといった予測データは、変数が限られているためあまり覆ることはなく、今日の株価、家庭や職場で起きることは毎日覆っていく。
    「だいたい世界はこっちに進むよね」のデータをアップデートした上で、今、何のために何をどう判断するのか。
    ***
    「オフィスが狭いです」みたいな感覚値に対して、在籍人数を出してみたら、人が増えていないということもあったりして、データという片輪が外れていたことに気づく今日この頃。

  • 事実に基づいて物事を判断する。
    出来るようでなかなか出来ない。
    経験を積めば積むほど成功体験や失敗談で判断しがちになっていく。感情論に走らずに今考えていることは正しいかを常に疑ってかからなければならない。この本の内容でさえ。
    ピストル曰く
    「俺を含め誰の言う事も聞くなよ」と。

  • 世界は思ったより良くなっている。癒しの本。
    良くなっていることと 悪いことは両立する。
    メディアとのつきあい方を変えようと思った。

    ファクトフルネスの視点は
    忘れないように、たまに意識し直したい。

  • 素晴らしい本だと思います。楽しく、驚きを持って自分の中の常識、思い込みを壊していける。壊す過程が楽しい、そして見つけた事実について素直に考えさせられる。同じ内容がもっともっと詰まらなく書ける本。作者自身の驚きと謙虚に事実を見つめる人柄故の楽しさなのでしょうか。人生を掛けた啓蒙に感謝いたします。

  • 世界の見方が少し変わる

  • 2019年10月22日読了。データに基づいて世界を見ることの大切さや、ひとつの実例を重要視しすぎてしまうことの問題など、常々考えていたことを興味深いエピソードや惹きつける語り口で解説している。言いたくても力不足と遠慮で言えないことをズバズバ斬るさまは、さすが、カロリンスカ大学医学部公衆衛生学教授だと思う。「人の命を計算しないことの方が、よっぽど恥ずかしいと思う。」などとは、他の人にはなかなか難しい発言だろう。
    一方で何となくのモヤモヤ感は残る。「私はエジプトで生まれた」は1948年のスウェーデンと現在のエジプトの経済レベルが同じであることによる例えだが、1948年のスウェーデンと現在のエジプトは経済レベル以外の環境は大きくことなる。1948年には世界のどこにもインターネットはなく、交通はこれほど発達しておらず、国際機関やODAの影響力は大きくなかったはずだ。人びとの生活を規定するものは、文化や宗教ではなく経済レベルであると言う主張は、概ね同感であるが、著者らが警鐘を鳴らす「直線本能」にも繋がりかねないと思う。また、「世界がよくなっている」のは理解できるし、共感できるが、限りある資源と言う観点が欠けているようにも思った。

  • 本書では世界の本当の姿を知るために、教育、貧困、環境、エネルギー、人口など幅広い分野を取り上げている。いずれも最新の統計データを紹介しながら、世界の正しい見方を紹介している。

  • 日々いろんなことが起こっているが、平均すれば人類は概ね良い方向に向かっていると思う。そうでなかったら、人類はもうとっくに絶滅しているはずだ。今まで生きながらえてきているということは、かろうじてかもしれないが、少なくとも自滅はしなかったということだ。

    ニュースはインパクトのある悪いニュースをより報道するので世の中は悪くなっていると思いがちだがそんなことはない。悪いこともあるが、良いこともたくさんある。(おそらく悪いことより少しだけ多く)

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著者プロフィール

ハンス・ロスリングは、医師、グローバルヘルスの教授、そして教育者としても著名である。世界保健機構やユニセフのアドバイザーを務め、スウェーデンで国境なき医師団を立ち上げたほか、ギャップマインダー財団を設立した。ハンスのTEDトークは延べ3500万回以上も再生されており、タイム誌が選ぶ世界で最も影響力の大きな100人に選ばれた。2017年に他界したが、人生最後の年は本書の執筆に捧げた。

「2019年 『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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