一発屋芸人の不本意な日常 [Kindle]

  • 朝日新聞出版 (2019年1月4日発売)
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  • 本 ・電子書籍 (212ページ)

感想・レビュー・書評

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  • タイトル通り、本当に男爵は不本意な日常をおくっていらっしゃる(笑)
    一発屋と名がついて以来、見下され感が否めず、一緒に仕事をしてきたテレビ局スタッフにまで、言葉の端々に上から目線、大事にされてない感を感じずにいられないものが、にじみ出ている。
    自虐的に語り、そしてそれぞれの話に立派なオチもあって、笑ってしまうけれど、切なすぎる…。
    しかし、男爵は、他人から酷い扱いを受け、自虐的に毒を吐こうと、家族を養うために一生懸命働いていらっしゃる。
    この本、芸人を目指している、簡単に芸人になれると思っている人が読んだら、きっとその世界の厳しさがわかると思う。

    テレビではあまりお目にかかる機会はなくなっているけれど、ラジオ、執筆での活動があるそう。
    「ルネッサーンス♪」の芸はもうあまり日の目を見ないかも知れないけれど、随所に笑いが詰まっていてオチもあって、のこの本はなかなか面白く、エッセイ、コラム等の執筆活動の方が実は向いているのかも、と思うのは私だけだろうか。

  • 髭男爵の山田ルイ53世著。
    オファーや待遇の変化による心の機微が面白くも切ない。


    若い頃に6年もの引きこもりを経験している著者。うまくいかず諦めを繰り返していくうちに自分の一部となったやっぱり‘ダメだったという気持ち。その気持ちを知る人が言う「それだけでも上出来。輝かなくても生きていける。」というメッセージは、うわべだけではないし、勝ち組からの憐みでもないからこそ心に響く。

    前半は自虐ネタの軽いエッセイ続きなので読まなくてもいいかなーと思ったけれど、ちゃんとこの本のテーマに収束していったので最後まで読んでよかった。

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著者プロフィール

山田/ルイ53世本名・山田順三(やまだ・じゅんぞう)。お笑いコンビ・髭男爵のツッコミ担当。兵庫県出身。地元の名門・六甲学院中学に進学するも、中学2年に引きこもりになり中退。大検合格を経て、愛媛大学法文学部に入学も、その後中退し上京、芸人の道へ。「新潮45」で連載した「一発屋芸人列伝」が、「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」作品賞を受賞し話題となる。

「2018年 『ヒキコモリ漂流記  完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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