40歳を過ぎたら生きるのがラクになった アルテイシアの熟女入門 (幻冬舎文庫) [Kindle]
- 幻冬舎 (2019年2月7日発売)


- 本 ・電子書籍 (206ページ)
感想・レビュー・書評
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40歳を超えたら世間的には女として終わるとか言われがちだけど、全然楽しいし世間の声も気にならなくなるよ〜という非常に前向きなスタンスのエッセイ。著者のオタク的なワードセンスやうんこを多用する切り口や下ネタも満載で、人を選ぶかもしれないが私はフフフと笑いながら楽しく読めた。こう生きたいよね、とか、こんなのバカらしいよ!っていうメッセージも非常に共感できたり考えさせられたりタメになるというギャップも素敵。老化によるネガティブな面も、ポジティブに捉えて、全体的に前向きな著者のスタンスに元気をもらえた。
かくいう私もアラフォーなのだが、自分のことをおばさんって自称するのも抵抗あるし、自虐感もあって周りに気を遣わせそうだし、そんななか著者の使うJJ(熟女)いうワードは気軽に使えそうで、前向きに生きる工夫がそこからも感じられる。
著者のように、若づくりせず、でも若々しく、老化と向き合って、前向きに、自由にいきていきたい。
以下抜粋(要約)
・完璧超人を目指すのではない。助けを求めること。そのために自分は〇〇が苦手だと認めることが必要。できないこともあると自分に優しい方が他人にも優しくできる。
・逆上がりができなくて泣いている子に大人になって困ることは、ひとつもないと教えてあげたい
→そんな風になりたい、でも自分の子供には頑張れって言ってしまいそう。平均の底地を上げるより、得意なことをうんと伸ばす子育てがしたいと頭では思っているのだけど。
・生みたくても産めない人がいるのに、産まないなんておかしい、と批判する人は、女は子供を産むのが自然、産まないのは不自然、と考えており、その思想こそが産みたくても産めない人々を苦しめている
→"産みたいのに"を"旅行に行きたい"に変換するとむちゃくちゃ納得。ほっとけや!ってなる。
・モテや男受けの土俵から降りられたことが何よりも幸せ
→モテなかったし男受けもさほど気になってなかったけど、そういうステージにいないというのは確かに楽ちん。
・男のためでなく自分自身のために綺麗でいたい
→著者は繰り返し主張しているが、ほんとその通り、今の自分でできる最大のキレイな状態でいれたら嬉しい、幸せな気持ちになれる
・子持ちこなし争い:その人の人間性の問題で、子持ちや子なしなどの属性で判断してはいけない
・子供達に嫌なことをされたら我慢せずに怒ればいい、真っ当に怒れるのは心が健康な証拠だから、と言いたい詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
もうちょっと先で待ち受ける近未来も、きっと楽しいんだろうな!と思えた。面白過ぎて会社で読んでてニヤニヤしてしまった。
読んでいて気持ちがいいのは、差別という差別全てに反対の態度を表し、しかし過激ではなく(ただし上品ではない)「イヤなことはイヤと言う」と最初の一歩に帰結するところかもしれない。女性差別の話題では「女の締め出し」と「男の使い潰し」がセットである、という点に憤っていると書く公平さが好きなのかもしれない。
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もっと前は、老化はこわかったけど、実は、年を取るのは楽しい。
未来は明るい。たぶん。
幸せかどうかくらい自分で決める。
不幸そうにしていないと僻まれて、
幸せそうにみえないと心配され不憫がられて、
これってなんなんだろう。 -
ウェブ連載を楽しみに拝読しており、文庫化を読み返しても(JJだから読んだことを忘れている)、ふむふむと楽しみ、時には笑いが込み上げてしまう。
冷静に公平に世の中を見ているうえに、全く表現力が巧みすぎて、笑えるし勇気をもらえるし、読み終わったあとは少し元気になる。
著者のアルテイシアさんより2歳上の45歳の私が読んでも、教えられることばかりだ。
同世代にこんなに強く聡明な女性がいて、大変心強い。 -
ジェンダーについて
誰かの立場で考えるきっかけをくれた本。
ジェンダーの話は
意識して機会を持たないと
アップデートするきっかけに恵まれないものだと思いました。
著者のご家族の話を織り交ぜながら
人生にどのような影響があるかを
熱いトーンで、コミカルに説明してくれます。
世間に対する問題提起は、
読んでいて痛快ささえ感じさせてくれるます。
一方で、自分の行動を振り返った時に
過去どうだったか、これからどう振る舞うか
大事なことを考えさせてくれる一冊でした。 -
自分の行く末を心配してしまうときに読む。元気になれる。
著者プロフィール
アルテイシアの作品





