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感想・レビュー・書評

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  • 『ニムロッド』/上田岳弘
    上田岳弘という作家には興味があり、いつか読みたいと思っていたが、芥川賞受賞ということで本作を読んでみた。文章は読みやすいが、特に訴えかけてくるものはない。仮想通貨を題材にしてはいるが、特に重要なモチーフでもない。荷室=ニムロッドが送りつけてくる駄目な飛行機に関するメールは一体どんな意味があるのか? ニムロッドはハンドル名だが、創世記にもその名が出てくるらしい。バベルの塔も同じ。駄目な飛行機に乗って太陽に向かうとか、なんだか意味深な表現はあるんだが、読み取れなかった。

    『1R1分34秒』/町屋良平
    『ニムロッド』と同時に芥川賞を受賞した作品。同じく文藝春秋にて。『ニムロッド』以上につまらなかった。両者に共通するのだが、本筋とはなんの関係もなく挿入されるエピソード。前者は駄目な飛行機、後者はスマホ映画。いったいなんの意味があるのか……。
    芥川賞を受賞したということは文章力はあるのだろうが、ぼくには苦手な文章だった。そして情景をイメージすることがまったくできなかった。特に試合中。北方謙三の初期作品のように、殴られたら痛いということすらイメージできない。なんだかなあ……。

  • 第160回芥川賞発表。全文を読むことができることが非常に有難いと思います。今回は2作品。「ニムロッド」。現代と近未来小説の世界を交互に行き交うような内容になっています。その中で人間というものについて、いろいろと考えさせられるところがありました。ベテランという整えられた文章で、しっかりとしているのですが、その分芥川賞なりの面白さが薄まってしまっていて残念には感じました。「1R1分34秒」。ボクシング選手(勝てない)の、試合前の出来事を物語られています。その精神状態を体感できる内容で、面白く読ませていただきました。ボクサーのリアルを感じることができました。
    「将軍の世紀」で、徳川家光のまだ固まっていない治世での苦労を知ることができ、面白く読ませていただきました。

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著者プロフィール

1940年長崎県生まれ。64年、東京大学文学部仏文科卒業。同年、文藝春秋社入社。66年に退社。67年、東京大学文学部哲学科に学士入学。その後、ジャーナリストとして活躍、74年、『文藝春秋』誌上で「田中角栄研究 その金脈と人脈」を発表。79年、『日本共産党の研究』で第一回講談社ノンフィクション賞受賞。83年、「徹底した取材と卓抜した分析力により幅広いニュージャーナリズムを確立した」として第31回菊池寛賞受賞。98年、第1回司馬遼太郎賞受賞。主な著書に『中核VS革マル』『田中角栄研究 全記録』『日本共産党の研究』『農協』『宇宙からの帰還』『青春漂流』『「知」のソフトウェア』『脳死』『サル学の現在』『臨死体験』『ぼくはこんな本を読んできた』『イラク戦争・日本の運命・小泉の運命』『思索紀行』『天皇と東大』『小林・益川理論の証明』『立花隆の書棚』ほか。

「2013年 『自分史の書き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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