- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4988105075535
感想・レビュー・書評
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手元には、涙でぐじゅぐじゅになって、ちっこくなったティッシュが溢れている。
開始10分から最後までずっと、涙が止まりませんでした。
とても重たく、苦しく、辛い、感動作。命に対する倫理観を問われ、大きく揺さぶられる。
二人の子どもを持つ母親役に篠原涼子。そう遠くはないところに住んでいるであろう姉(山口沙弥加)や母(松坂慶子)の力を借りて、バタバタとした日々を送っている。子どもの父親役には西島秀俊。夫婦仲がよくなく、一緒には生活していない。しかし、娘の小学校受験までは、となんとか離婚せずにいる。そんな事務的に夫婦を営んでいる二人に、突然悲劇が訪れる。娘が、意識不明――
脳死や臓器提供。免許証を取り出して、ひっくり返してみたけれど、わたしは特に、そこに何も記入をしていなかった。けれど、その意思表示が必要な時に何も記入されていなかったら、それってもう手遅れで。
意思表示カードがない人、ましてや子どもなら、親族がその、生死を決めなければならない。相手の意思を勝手に決めるなんて、生きている人間のエゴなのでは。親なら、子どもには生きていてほしい。でもわからない、それが本当に本人の意思なのかなんて。それでも、延命治療をするか否か、生きている人間が、親が、判断をしなければならない。
夫婦は決断する。その決断は正しかったと、とても前向きに考えて、前に進んでいく。それでもわたしは、「本当にそれでいいのか」と考えてしまって、涙が止まらなかった。結局親の、科学者のエゴなんじゃないか。わたしが冷たすぎるのか?観ているとどんどん沸き上がってくる心の声。登場人物の構成も上手なので、そういった心の声を、みなさん代弁してくれます。
脳死患者の命で救える、別の命がある。それは分かっている。でも、自分の大切な人が脳死の状態でも、同じことが言えるだろうか。眠っているようなその姿を見て、その人の死をきちんと受け入れられるだろうか。
医学的に、科学的に、法律的に、立場によって生死の基準は変わるのか。
命に関して人間に赦されているのは、一体どこまでなのか。
免許証の裏、書かないとな。
自分が生きているうちに、きちんと向き合っておかないと。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「死と尊厳」というデリケートで未だに未解決なテーマに挑んでいます。誰にもわかる心停止と違い、脳死は当事者に判断を委ねる残酷な現実があります。少女を中心に関係性の高い人間関係を取り巻かせ、それぞれの立場から「死」を見つめさせる脚本の手並みが鮮やかです。愛情を注ぐあまり狂気を帯びてくる篠原の演技が卓越しています。延命治療もしかり、結局、各人各様であっても、死の判定を個に任せておくのは酷だと思いました。
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考えさせられるテーマだと思ったが、ホラーぽくなるところは悲しみより怖さが先行してしまった。
しかし、母親の気持ちは 狂気じみた思いになるのも理解出来た気がするし、科学的に人間を操作するみたいなところは 実際踏み込んではいけない領域だと思うが…何を持って人の死を受け入れられるのかは究極の選択だし、心臓が止まっておらず 脳死と言われても 納得するのは容易ではないと思う。ラストは娘の死が他の人の命を救って生きることで ホッとした…歳をとって もう十分生きたから 誰か臓器提供で生きていける人がいるなら提供したいと思ってる人は沢山居たとしても 提供するにも年齢制限があるということも また、事実。
人気作家・東野圭吾の同名ベストセラーを映画化し、篠原涼子と西島秀俊が夫婦役で映画初共演を果たしたヒューマンミステリー。「明日の記憶」の堤幸彦監督がメガホンをとり、愛する娘の悲劇に直面し、究極の選択を迫られた両親の苦悩を描き出す。 -
東野圭吾好きで、監督もいいし、Amazonプライムにあったので。共感できて泣ける。題名や、冒頭、ラストの描写の意味を考えてしまう。 -
(Stay Home用レンタル第12弾)
原作は未読ですが、さすが東野圭吾作品、とても良かったです。
脳死とは?死の尊厳とは?子どもの事故死、臓器提供、テクノロジーによる身体補助など、頭では理解しても心では納得できない問題を問う物語です。クライマックスの母親の問いはその最たるもので、思いが理解できるだけに胸が締め付けられます。
どちらの考えも思いも理解できるところが観ていてツラくなりますが、一度は真剣に向き合って考えるべきテーマの1つだと思います。 -
脳死や臓器提供というテーマに、ロボットや最新技術というテーマも盛り込んでいてとても考えさせられる映画だった。
星野の恋人が播磨家を訪れるシーンでは、彼女の目には瑞穂はどう映ってるんだろう、播磨母がお茶を入れてる間に危害を加えやしないかとハラハラしました。
喫茶店で播磨父に詰め寄るシーンは切迫したものを感じた。
心臓移植を待つ女の子や弟の入学式のエピソードは切なかったです。
瑞穂を人質にとる場面で、若葉が飛び込んで事故のことを話すところは勇気あるなぁと思って見てました。
親から見た視点、親ではない人から見た視点、元気な子供を持つ親からの視点、病気の子供を持つ家族の視点など様々な視点で見れる映画だと思いました。
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