苦しかったときの話をしようか [Kindle]

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  • ダイヤモンド社
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感想・レビュー・書評

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  • チャレンジ精神を掻き立ててくれる一冊。会社員前提で書かれているのが腑に落ちなかったところもあるので、四つ星。

  • 学生時代にはあまり教えてくれない社会の本質的な部分についての記述があり、その後、そんな社会で生きていくために軸が必要であることが強調されています。

    その軸をどのように定めるか。どのように自分のことを何もわからない人に軸を共有していくかについて記述されています。

  • 本をたくさん読んで最近思うが、どの本にも似たような内容はあります。たくさん読めば読むほど、学ぶことは少なくなります。
    だからこそ、一冊のうちに一つでもいいから人生を変えるような新しい発見があれば、その本は素晴らしい本だ、と思うようになってきました。

    ①子供が「やりたいことがわからない」はよくある話だと思う。

    やりたいことがわからない
    →軸がないからわからない、軸は強みから見つける
    →どうやって?今までの人生の文脈から見つける
    →仮説でもいいから、今の精一杯で目的を定める

    大人でも企業でも一緒なので、この順番で、と思った。
    「文脈から見つける」だけでも十分読んだ価値があった。

    ②あとは、パースペクティブを「視界」みたいな感じで使っていたが、自分が見える視界は、ドンドンと挑戦することで広がる。今まで全く気にもとめていなかったことが、自分が挑戦、体験すると初めて認識できる。
    (自分がパーマをかけて初めて、世の中に、これほどパーマをかけている人が多いことを知った。パーマをかけている人に目が行くようになった)

    何かに挑戦しようとして、行き詰まることもあるが、答えは簡単にでなくても、その意識を持っているだけで、世の中にあふれている「何か」をドンドンと検索することができる。そのうち答がでてくることがある。


    ↓メモ
    私が君のためにできることも、もう僅かになってしまったようだ。

    ★問題の本質は外ではなく、君の内側にあるのだ。 やりたいことが見つからないのは、 自分の中に「軸」がないから。
    自分が何者で、どんな特徴があって、どんなときに幸せを感じるか

    会社に依存するのではなく、自分自身のスキル(職能)に依存するキャリアの作り方

    能力の低い人ほどAIを過度に恐れる
    情緒的な〝 肌触り〟を扱うのは苦手

    プロとして十分なスキルを獲得すれば主導権は君にある

    人は生まれつき違っている。同じでも、平等でもない。みんな違って、極めて不平等に世界はできている。まずはこの事実を直視しよう

    埋めようがない残酷な格差。それは生まれつきの「知力の格差」である。 東大生の親の平均世帯収入が多いのは、本当は東大生の親の「知力」が高いから

    ★自分の 24 時間を使って稼ぐ人と、他人の 24 時間を使って稼ぐ人。前者を「サラリーマン」と呼び、後者を「資本家」

    資本主義社会とは、サラリーマンを働かせて、資本家が儲ける構造

    ★資本主義とは、無知であることと、愚かであることに、罰金を科す社会

    ★サラリーマンの外に資本家の世界があることを知った上で、その結果、君が幸せになるための選択が、資本家を目指すことでも、サラリーマンとしてキャリアを終えることでも、どちらでもいい

    ★どの業界でもある程度のプロになれば、それまで培ったスキルと実績を土台にして〝職能のステップアップ〟が可能になる ということだ。たとえば、カレー屋の大将は、そのノウハウ自体を売るビジネスモデルにステップアップできる

    ソフトバンクの株を買うと孫正義さんを君の部下のように働かせていることになる。アマゾン・ドット・コムの株を買うとあのジェフ・ベゾスさんを、君のために働かせている

    私は〝仮設〟でも良い のだと思う。近い将来、目的もプランも変わるかもしれない。そうだとしても、ベースとなる大きな目的は持っておいた方が良い

    君なりの精一杯で「目的」を考えて欲しい。君は 10 年後、 20 年後、いったいどうなっていたいのだろう

    ★強み〟とは、自分の〝特徴〟とそれを活かす〝文脈〟
    社会との関わりで気持ちよかった文脈、出来事は何か?

    ・Tの人:考える力/戦略性が強みに
    ・Cの人:伝える力/人と繋がる力が強みに
    ・Lの人:変化を起こす力/人を動かす力が強みに

    〝勤勉さ〟こそが日本人の最大必須の強みなのに、猛烈に働かなくてどうする

    戦略ターゲットとはブランドが選ばれる確率を高めるために経営資源(広告宣伝費など)を少しでも投下する広いくくりのことで、コアターゲットとは戦略ターゲットの中で更に集中して予算を投下する、より狭いくくりのことを意味

    スピンは必要である。これはマーケティングの常識だ。スピンとは、同じ事実を言うのに切り口や見せ方を変えるだけでインパクトを増すやり方

    Congruency(信念と行動の一致)の大切さ

    無力なサラリーマンである以上は「後ろ向きな仕事」は避けられない

    ★パースペクティブ(本人が認識できる世界)を劇的に拡げることができる

    ★挑戦しないから失敗もしない自分〟よりも、〝挑戦するから失敗してしまう自分〟の方が、圧倒的に強くなれる

    脳が本能レベルで変化によって起こるストレスを避けるために君をビビらせているだけだ。そうやって脳に騙され続けて、多くの人が〝変化〟をできるだけ避けてきた。

  • マリアーキさんのUSJの活躍を知らないまま読みましたが、タイトルにもある苦しかった時の話だけでも読む価値があると個人的に感じました。というかそこで引き込まれ、読む速度が上がりました。

    ご自分のご家族に書き留めた内容で、社会人としての心構えからプロとしての立ち回り・考え方・行動など、実際の経験など交え楽しく読ませてもらいました。
    後半には、行動を変えるコツを具体的に書かれていたことも好感が持てました。

    成功を収めた人々の行動や考えは細部は違えど似てくると思いますし、実際に内容も他の本と同じ事を言っているところも多くありましたが、こちらの方が入って来やすかったように思います。

    もっと若い時に触れられたら、なお良かったと思える本だったと思いますし、実際今までで1番アンダーラインを引いた本だと思います。

    ・成功は必ず人の強みから生み出されるものであって、決して弱みからは生まれない。

    ・ならばリーダーとして成さねばならないことは何か?  それは、誰に嫌われようが、鬼と呼ばれようが、恨まれようが、何としても集団に結果を出させることである。自分の周囲の仕事のレベルを引き上げて、成功する確率を上げることに、達すべきラインを踏み越えることに、一切の妥協を許さない。そういう厳しい人にならねばならないということだ。

    もっとたくさんありましたが、刺さる一言が多く、身になる一冊でした。

  • 戦略家、マーケターである森岡毅さんが父として、就活に臨み社会に出ようとするご自分の娘さんに向けて書いたお話。
    「はじめに」のところで、原稿を読んだ編集者が涙したとあり、ビジネス書でそんなわけないよね〜と読み始めたのですが‥。
    もう、森岡さんの心にぐさりと突き刺さる言葉、苦しい経験を乗り越えた言葉、娘さんへの想い、に泣きました。


    「ナスビがナスビだとわかっていることは非常に大切だが、実はそれが一番難しいのだ。」
    「ナスビにはナスビに適した土壌があるということだ。ナスビを合っていない土壌の事情に無理矢理合わせたり、ましてキュウリにしようとしてもダメなのだ。それをやってしまうと、ナスビはただ残念なナスビになってしまうだけだ。自分がナスビなら立派なナスビへ、キュウリなら立派なキュウリになるように、ひたすら努力を積み重ねれば良いのだ。」

    「後ろは一切振り向かなくていい。君自身の人生を充実させるために何が必要か、それだけを考えながら前に進めば良いのだ。もう親の期待とか、親孝行とか、そんなことも一切考えるな!小さな手で思い切り薬指を握ってくれたあの瞬間に、君の一生分の親孝行はもう十分に済んでいるのだから。」
    そうだ、そうだった。
    こんなに大切なことを忘れていたなんて。

  • USJを再建させたマーケター。
    これから社会に出る我が子たちへ父親目線で書き綴った1冊。読み進めていくうちに、不思議と著者が我が父のように感じられ、言葉のひとつひとつがなんの抵抗もなく、すっと入ってくる。
    自分の強みとは何か。
    不安の居場所をつくる。
    これから社会に出る者たちだけでなく、読み手の立場を選ばない、誰にでも響く内容。
    家族を想う優しさと自分を鼓舞する強さ…そんな魅力的な著者の言葉は、数秒先の私の背中をそっと押してくれているようだった。

  • USJを再建させた、森岡毅氏の本。
    父が娘に向けて書いたという体で、キャリアや仕事に対する考え方が書かれている。


    前半は、就職やキャリアについての話。

    ・会社と結婚するな、職能(スキル)と結婚せよ
    ・自分の強みを見つけて、それを伸ばせ
    ・自分のブランド(理想像)を決めて、その通りに行動せよ

    など、力強い言葉が並んでいる。

    その本質は、会社に頼らず、一人の社会人として独立して生きられるようになろう、ということだろう。
    能動的に生きていく上で、この姿勢はとても大切だと思う。


    そして後半は、これが本書の主題になるのだと思うのだが、困難と、それに立ち向かうことについての話。
    著者自身の生々しい負の体験談と、それをどう克服していったのかが描かれている。

    そこには、机上の空論ではない、実にリアルな苦難がある。
    まさに「苦しかった時の話をしようか」である。

    しかし「それでも何とかなる」と著者は言っている。
    そして「迷った時こそ厳しい道を選べ」とも。

    とてもバイタリティのある生き方だ。
    自分にはとても真似できない、自分なら間違いなく逃げ出しているだろう…とは思う。

    しかしそれでも、ほんの僅かでもこの姿勢は身につけたい。


    本書は、著者が就職活動前の娘に向けて書いたものだという。

    同じ年頃の子供がいる人は、ぜひ読ませてあげて欲しい。
    生き方が変わるくらいのインパクトがあるはずだ。

    また大人が読んでも非常に多くの学びがある。
    きっと新たなエネルギーを得られるだろう。

  • ド正論が痛快で清々しい。

    「痛がり屋さん」は目の前の変化に対応するだけの耐性をそれまでの人生で十分に積めてこなかったのだ。挑戦せずに変化から逃げる選択ばかりしてきた。挑戦しないから成長しない。
    →グサグサっ!
    他にも現代社会や企業に対しての辛辣な意見が盛りだくさん。

    後半にある著者が苦しかった時の実際のエピソードは必読。
    熱量があって何事にもポジティブで絶対に諦めない。人を惹きつけるリーダーの共通事項だよなぁ。
    就活前の我が子にこんな風にメッセージを送れるお父さんはカッコいいと思った。

  • キャリア戦略に関して大変勉強になっただけでなく、これから社会に出ていき挑戦する勇気をもらいました。
    後半部分は特に自分の父親からの熱いメッセージのように受け取れ、非常に感動しました。
    自分の強みを確立し、自分を信じて肩の力を抜いて仕事を楽しみたいです。そしてキャリアの目的を達成したいです。

  • 就職活動を迎える自分の娘のために、書き留めておいたものをまとめた書籍だそうだが、これは一般的に就職活動をしている学生や社会人成り立ての人にも役立つ。もっと言えば、もう社会人を終えてしまいそうな人や終えてしまった人にも響く金言も多く含んでいる。人生について深く考えさせられる一冊であった。

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著者プロフィール

株式会社刀 代表取締役CEO

「2020年 『誰もが人を動かせる! あなたの人生を変えるリーダーシップ革命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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