- Amazon.co.jp ・電子書籍 (290ページ)
感想・レビュー・書評
-
旅先で知った起業支援家 瀧本哲史さんの訃報。
著書に感銘を受けたし、自分と同い年代の人と認識があったのでショックだった。働き盛り、まだこれからなのに。
瀧本さんを偲んで、急遽電子書籍を購入。
この本は、瀧本さんが全国の中学校を訪れて開講した特別講義「未来をつくる5つの法則」のエッセンスをまとめたもの。これから生きる14歳に向けたメッセージが詰まっている。
人は未来をつくるために生きている。
「思い込み」を排除して、知を蓄え、力をつけて「新しい世界をつくろう」と呼びかける。
そして、未来をつくる5つの法則を変革者20人の人生から学んでいく。
法則1 世界を変える旅は 「違和感 」からはじまる
法則2 冒険には 「地図 」が必要だ
法則3 一行の 「ル ール 」が世界を変える
法則4 すべての冒険には 「影の主役 」がいる
法則5 ミライは 「逆風 」の向こうにある
「課題解決」できるかではなく「課題発見」できるかなんだよなぁ…いい歳こいて心に響いてる自分がしょうもない、とも思うが、また明日から少しでも未来をつくっていきたい、と決意を新たにした。
瀧本さん、ありがとう。
そして、おつかれさまでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者である瀧本氏の魂の言葉だ。
どの著作にも共通しているのは「若者への叱咤激励」だ。
未来は若者が創るのだ。
だからこそ大人たちが決めた常識を疑え。
壮大な目標を掲げるんだ。
それは他者が目指さないものの方がいい。
敢えて空白地帯を目指せ。それが冒険だ。
冒険には仲間が必要だ。あなたは冒険についていくだけでいいかもしれない。
その中であなたにしかできない事があるはずだ。
必ずしも先頭に立ってリーダーとして突き進まなくてもいい。
自分の役割で、自分の特長を活かせばいい。
ただし単に流されるだけでは駄目だ。
きちんと真実を見る事。
もし今小さな違和感があるならば、その感覚はすごく大事だ。
その感覚に蓋をして生きていくことが大人になること、なんて迷信だ。
それは「くだらない大人になること」を示しているだけなんだ。
世界を変えるために、きちんとした大人になれ。
壮大な目的地に向かって、仲間とともに邁進しろ。
くだらない大人になった今だからこそよく分かる。
未来を創るのは、本当に若者なのだ。
我々大人はそんな若者たちを全力でサポートしろってことだ。
自分たちの常識を押し付けるんじゃない。
偉ぶるんじゃない。本当に常に心に留めておきたい。
本書では数々の偉人が出てくるが、個人的に好きなのはナイチンゲールの話。
この本を読むまで、ただの「白衣の天使」というイメージしかなかった。
しかし彼女の本当の姿は、「信念の人」であり、「真実を見た人」だ。
「戦場での死者はほぼ感染症」ってことを、今まで誰も説明できなかったのか。
いかに人は、常識の前では盲目になってしまうか、というエピソードだ。
これらの常識は、ほとんど根拠がなかったりする。
あくまでも誰かの噂話であったり、印象であったりということだ。
その「違う」という根拠を示したのがナイチンゲールなのだ。
単に大人たちを批判するだけでなく、明確なファクトで示した。
APUの出口学長も言っている。
「縦横など様々な角度で考察して、ファクトで示せ」
この21世紀の会社内でも、これだけ数字に溢れているのに、経営判断が印象で行われるのはどういうことか。
大人たちの慢心があるとしか思えない。
「自分たちが今まで行ってきたやり方で正しいはずだ」
前例主義を踏襲し、深く考えないままに判断をしてしまう。
これこそ最も恐ろしいことだ。
リーダーに限らず、大人なら誰でもこの点は注意すべきだ。
前提を疑え。ファクトを見ろ。
そして真実を見極めろ。
大人になるとこれらが本当に出来なくなっていく。
だからこそ意識して。
心のそこから常に意識していることが重要なのだ。
これが瀧本氏の魂の叫びなのだ。
瀧本氏は病によって47歳の短い生涯を終えた。
しかしこの魂は語り継がれる。
私も一つの信念を貫き通したい。
そんな人生を送りたい。
くだらない大人と言われないように。
そんな風に思っている。
(2021/4/11) -
この方の本が話題になっていたので、図書館で借りた。
子ども向けの本であるが、中年以降、自分の夢を叶えたり、
偉業を達成した人も掲載されていて、元気をもらう。
人生をどうしたいか、そんなことを考えている人には向いている。
ただ環境も整わず、気づきも得られず、ただ漫然と日々をすごしていたティーンの頃に私が読んだとて、どれほど響いたであろうか。
逆に今、もっとも思考も落ち着き、環境も整っているで、響いている。
この本に紹介された人の幾人かは、ままならない人生に直面して、そこに疑問を感じたり、脱出したくて、変転している。
人生は、今もし、不本意なものであっても、嘆いたりしなくてもいいともいえる。
時期がきたら、おのずと進みだすこともある。
それまで辛抱強く生きていくことが大事なのかもしれない。
この辛抱が、どこまで続くのか、どれだけのものなのか、そこも難しい所なのだが。
そして、この本に紹介されている歴史に名を遺すような人物に必ずしもなるとか
成功してお金持ちになるとかが全員のゴールにしなくてもいいと思っている。
偉人の「陰の主役」ですらなくても。
自分が「良い」「楽しい」と思える毎日を過ごせたらそれでいいと思う。
世の中の一人一人が、そう感じて暮らせることができたら、一番いいのだけど。 -
14歳向けに書かれていますが、大人が読んでも面白いし、むしろ大人も読むべき本です。
学校で学んでいるものの正体は「魔法」。「魔法」を学んでいる。「魔法」の力で未来を変えるために学校に通い勉強しているという。なるほど、視点を変えれば、今現実に出来ている技術は過去の時代から見たら、まったくの魔法そのモノだろう。学校は未来と希望の工場なんだなあ。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」って言われているのに大人になるととかく経験で意見したくなるものです。過去に成功を収めた方ほど経験に縛られるかもしれない。経験を否定して未来を語れるかどうかは、多くの人が賛同しない真実を見つけられるかどうか。それもうまく行った人の結果論かもしれないけど、それでもバットを振らないとボールには当たらないからね。
それにしても、14歳のころの私にこの本は響いたかっていうと、いっぱい???です。それだけ凡人なんですね。その当時からこうしたことを意識できる人材こそ、未来の魔法を作るのかもしれません。でも、私も、箒にまたがって空を飛びたい!(笑) -
印象に残ったところ。
- 歴史は、過去に何があったか、を知るためではなく、これからどうするか、を考えるために学ぶ
- 人を疑うのではなくコトを疑え
- 冒険とは、自分だけの仮説を証明する旅
- 仮説は修正してよい
- 論文を書く際、ある程度自分の考えが安定したら書き出してよい、完璧にまとまっていなくても -
筆者は、文末で、こう述べている。
まずは自分を変えることからはじめるのだ、と。
どうやって変えたらいいんだろうか?本書で、偉人たちが成した偉業について光を当てる角度を変えて紹介しているが、歴史に学ぶのも一つのやり方だと思う。また、ミライを変えるために勉強が必要だと述べているように、知識(魔法)をしっかり身につけることも一つのやり方だと思う。筆者は、何のために学ぶのかという問いに対して、魔法を使ってミライを変えるため、と言っている。もし私が、
14歳の時にこの本を読んだとしたら、何かアクションを起こしていただろうか。ある程度長く生きてきた今だからこそ、心に響く部分もある。学びはいつからでもスタートできる、勇気をもらった。 -
積読解消。
14歳に向けて書かれた本。親戚の子に薦めたくなると同時に、自分が14歳の時に素直に読めたかは疑問。
本当に惜しい人を亡くしたと思いますが、こうやって後世のために残してもらえたことに感謝。 -
なんかすごい感動した。14歳からは遠に離れてしまったけれど、あの時思ったことを忘れずに、そして思った以上に難しいことだと思うので、自戒を込めて、今の若い人たちを応援できる大人でありたい。