世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた [Kindle]
- KADOKAWA (2019年4月24日発売)


- 本 ・電子書籍 (373ページ)
感想・レビュー・書評
-
次に何の本を読もうかな?そろそろ骨のある原著を読もうかな?とワクワクするのに適した一冊。
この本だけでエッセンスを掴んだ気になるのはあまり良くないかも。筆者のポイント抽出力は素晴らしいが笑
-良い戦略とは単純明快、シンプルだ(良い戦略、悪い戦略/ルメルト)
-アップルパイ=価値を作る時は相手と協調する。アップルパイを切り分ける時は相手と競争する。(ゲーム理論で勝つ経営/ブランデンバンガー)
-日本企業はミドルアップダウンマネジメント。中間管理職は上から怒られ下から突き上げられると言われるが実はそれが大事。中間管理職がトップの思想と現場が抱える現実の矛盾を解消することで組織で知識が創造されていく。(知識創造企業/野中and竹内)
-(日本の優秀企業研究/新原)
-報酬・脅し・競争で内発的動機づけは弱まったり消滅してしまう。選択の機会が内発的動機付けを高める。(人を伸ばす力/デシ)
-グラントはビジネススクールとして世界dw最も高い評価を受けるウォートン校で最年少の28歳で終身教授になった組織心理学者。成功するギバーは他者に与えるだけではない。他人の視点でモノゴトを見て全体のパイを大きくするとの発想を持つ。(GIVE&TAKE 与える人こそ成功する時代/グラント)
-小さなことでも選択できれば、自己決定権があるという意識を高められる。(選択の科学/アイエンガー)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ビジネス書50冊を1冊数ページで説明している。
50冊を6章に分け、お互いに関連付けて紹介しており、大枠のテーマが決まっている故読みやすい。
この中で読んだことがある本が数冊あったが、数百ページある本の内容がうまく端的に纏められているなと感じた。
ただ、これを読むだけでは表面的な薄い知識を得るだけで留まるので、実際に本書を手に取ることが重要である。 -
経営学についての知識が薄いので全体を俯瞰するのに適した一冊だった。
また、実際に手にとって読んでみようと思えるものだった。 -
kindle unlimited対象で評価が高く、幅広くMBA関連書籍を知っておくために購読。
内容が薄いのは確かだが、著名な書籍を紹介しており、MBAの実際の講義で触れられる各分野(ストラテジー、イノベーション、アントレ、マーケティング、組織リーダーシップ、HR)の様々な理論の原著が分かり、それらを短時間で把握するのには良い。
興味が湧く内容は、紹介されている書籍を実際に読んで理解を深めたいと動機付けられるため、MBA関連知識の推薦図書一覧として便利。
【メモ】
2. 競争戦略論1(M・E・ポーター)
・戦略でまず考えるべきは、「何をやらないか」
・北海道で独自戦略を採るセイコーマート
3. 戦略サファリ 第2版(ヘンリー・ミンツバーグ)
・戦略論を10学派に分類
・創発戦略と計画された戦略の組み合わせ
・良いマネージャーは実践を通して、育成される
・実践を重視、アート(直感)とクラフト(匠の技)とサイエンス(科学)のバランスが大切
5. 良い戦略、悪い戦略(リチャード・P・ルメルト)
・「良い戦略」は、問題の見極め、シンプルな解決策、具体的な行動
・「悪い戦略」
①中身が無い 例:ある銀行の戦略「顧客中心の仲介サービスの提供」分かり切ったことを難しい言葉を多用し、深く語っているように見せかけて中身が無い。
②重大な問題を無視 ③目標と戦略を採りつがえている ④単なる寄せ集め
8. 企業戦略論(ジェイ・B・バーニー)
・ケイパビリティ派の巨匠
・RBV(リソース・ベースト・ビュー)
・VRIOフレームワーク(Value, Rarity, Inimitability, Organization)
10. 知識創造企業(野中 郁次郎)
・暗黙知と形式知
・SECIモデル
・日本企業はミドルアップダウン・マネジメント
・日本企業は各部署では知識創造をしているが、企業全体として取り組みが無い
16. ジョブ理論(クレイトン・クリステンセン)
・ジョブ理論とは、運任せにせずイノベーションを起こす方法
・顧客は、どんなジョブを片づけたくて、その商品・サービスを雇用するのか
・ニーズは漠然、ジョブは具体的
18. アントレプレナーの教科書(スティーブン・G・ブランク)
・多くの企業の「製品開発モデル」コンセプト作成→製品開発→機能検証テスト→販売開始 の手順は間違い。顧客購入意向の検証が必要
・製品開発ではなく、顧客開発をする
・「顧客開発モデル」顧客発見、顧客実証、顧客開拓、組織構築
・例:アスリート向け、浅田真央 エアウィーヴ
21. アダプト思考(ティム・ハーフォード)
・アダプトとは適合する、順応するという意味
・ダーウィン「最も強いものが生き残るのではなく、最も賢いものが生き延びるものでもない。生き残って深化できるのは、環境に適合し変わることが出来るものなのだ」
22. ゼロ・トゥ・ワン(ピーター・ティール)
・ペイパル創業者
・「1をnにする」過当競争になり低収益になっる
・「ゼロから1を生み出す」市場独占により高収益
・インタビュー質問「賛成する人がほとんどいない、大切な真実とは何か?」
・多くの会社員が「隠れた真実」を考え、挑戦するようになれば、日本でも数多くのイノベーションが生み出せるようになるはず
24. ブルーオーシャン・シフト(W・チャン・キム/レネ・モボルニュ)
・衰退市場での新規事業立ち上げ
・顧客を理解するには調査や分析を外注しないこと。トップや社員が自ら現場に行き、観察し知見を得ること
・チームメンバーが現場に出て課題を発見すれば、その後は全員が積極的に課題解決に取り組む
34. ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則(ジム・コリンズ)
・平凡な企業が突如飛躍した事例11社
・第5水準のリーダーシップ:一見、謙虚でおとなしく人前に出たがらないが、強い意志を持ち、大胆な判断をする
・(適切な)人材が宝:11社には社員を厳選採用し、仕事熱心な社員は働きやすくし、怠惰な社員はバスから降ろす仕組みがある
・ハリネズミの戦略:世界一になれる可能性がある部分、情熱を燃やして取り組めるもの、収益をもたらすこと、の三円重なる部分
43. 人を伸ばす力(エドワード・L・デシ)
「外発的動機付け」と「内発的動機付け」(自ら学び、やる意欲)
・「報酬・脅し・競争」が内発的動機づけを弱める
・統制はやめ、人の自立性を支援することが必要(有能感)
・過去、日本企業は社員の内発的動機付けを重視していた、バブル崩壊後、成果主義を導入し統制により社員の自立性と有能感を損なっている
45. GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代(アダム・グラント)
・テイカー、マッチャ―、ギバー
・常に相手の立場で考えるギバーが成功する
・成功するギバーは与えるだけではなく、他人視点で物事を見て、全体のパイを大きくすることを考える。両者の利益を同時に考えて、Win-winを目指す。
・ボランティア活動する高齢者は長生きする
46. 予想どおりに不合理(ダン・アリエリー)
・行動経済学の全体像を、身近な例で紹介
・相対性の真実(例:報酬、車)
・アンカリング
・社会規範と市場規範
・所有意識、保有効果(お試し期間、試乗、返金保証) -
競争優位性が持続しない現代に必要なのは「問題発見力」と「解決力」
常に問題の発見と解決を高速で回していかないとおいていかれますね。
どちらが大切というよりもどちらも大切なんやと思います
真の強みには
1 価値
2 希少性
3 真似されにくさ
4 組織体制がある
これからはいかにして価値を生み出していくかが勝負ですよね。
その価値にオリジナル感があって生み出し続ける組織が構築できるのかかな
SECIモデル
共同化(暗黙知→暗黙知)
表出化(暗黙知→形式知)
連結化(形式知→形式知)
内面化(形式知→暗黙知)
これは実務家教員養成講座でも学びました。
「いかにして暗黙知を形式知に変えていくか」
仕事のやり方ってマニュアルに落とし込めてないんですよね。
コアな部分が口伝になってて目で盗めみたいな。
それをいかに伝承させていくか知恵が必要です。
「ミドルアップダウンマネジメント」
これが本書で1番響きました。
トップの考え方をどうやって現場に下ろして形にするか。
ミドルの腕の見せ所です。
「損する痛みは得する喜びよりも大きい」
これは行動経済学を端的に表す言葉やと思います。
人は損しないように行動するのでいかにコントロールしていくかなんやと思います。
フロー状態を生み出す3つの条件
1「具体的な行動を必要とする明確な目標があること」
2「行動した後のフィードバックがすぐに得られうまくいったかわかること」
3「自分のスキルレベルとその挑戦レベルが高いレベルで釣り合っていること」
なかなかコントロールできるものではありませんが入るきっかけがわかれば全然違うと思います。
本書は50冊の本をかいつまんで紹介することで今何が求められてるかを端的に表していると思います。
全てを実践するのは難しいですがやってるところをきっかけに進めていければと思います。 -
50冊を1冊にまとめてあったので、要点をサクッと理解できた。テイカーよりもギバーの方が成功しやすいであったり、危機感が人を成長させるなどは日常生活でも思い当たる機会があり、参考になった。また多くの本を読む人ほどフロー状態に入りやすく、情報格差で階級が生まれる事を考えると読書のメリットってバカにならないなと改めて思った!
-
■ 持続的競争優位性の時代は、組織への忠誠心が求められた。個人は社内で出世することを目指し、組織も人材を囲い込んだ。しかし、一時的競争優位性の時代では、個人のあり方が変わっていく。企業が一時的競争優位性を維持するには、個人が持つ新しい知識やスキルが求められるし、外の人たちのネットワークも必要になる。Book50「リーディングス ネットワーク論」の「弱いつながり」を数多く持つ人材である。
■ 戦略で必要なことは、問題を真正面から見据え、分析し、「やること」と「やらないこと」を選択し、明確な方針にした上で、具体的な行動につなげること。
ときどき「戦略は良かった。実行がダメだった」という人がいるが、それはそもそも良い戦略ではない。良いい戦略には、明確な行動の指針も含まれる。
■ 持続的技術は、製品性能を高める技術。コンパクトデジカメも持続的技術で性能を徐々に高めてきた。
破壊的技術は、製品性能は下がるが、低価格・シンプル・小型化などを実現し、それまで使わなかった新しい顧客に使われる技術。スマホカメラは、破壊的技術。カメラ性能は低いが、常に持ち歩きメールも送れる。人々はスマホで写真を撮るようになった。
■ ニーズは「健康でありたい」とか「何か食べたい」というように漠然としている。解決方法もいろいろある。しかし、その解決方法で商品を買うかどうかは、必ずしも確実ではない。
ジョブは顧客の具体的で切実な状況で生まれる。
「草ボウボウの庭を、何とかしたい」
「より良い仕事に就くために、立派な学歴が欲しい」
「夕方の忙しい時間に、買い物を短時間で済ませたい」
ジョブ理論で考えると、ライバルは同じ市場にいるライバルだけではなくなる。
映画やドラマをネット配信するネットフリックスのリード・ヘイスティングスCEOは、「ライバルはアマゾンか?」と問われて、こう答えている。
「リラックスするためにすることは、すべてライバルだ。ビデオゲームとも競うし、ワインとも競う。実に手ごわいライバルだね」
■ iPhoneは技術的には必ずしも斬新ではないが、まさにイノベーションだ。
イノベーションとは、既存知と既存知の新しい組み合わせなのだ。iPhoneも、iPod、携帯電話、ネット通信デバイスの3つを組み合わせてまったく新しい価値を生み出し、世の中を大きく変えた。
■ ブルーオーシャン戦略は「顧客第一主義」ではなく、「非顧客第一次主義」である。
既存顧客の取り合いは、レッドオーシャンの戦いになる。しかし、まだ顧客ではない人を掘り起こせば、ブルーオ
ーシャンを開拓できる。そのためには、「非顧客」の苦痛を見つけ出し、その苦痛を解決することだ。そこで、「非
顧客層」を3種類で考える。
①潜在的非顧客層…仕方なく使っている。そのうちやめるかもしれない。
②断固たる非顧客層…あえて「使わない」と決めている
③未開拓の非顧客層…使うなんて考えたこともない
非顧客層が誰で、どんな苦痛を抱えているかが分かれば、その苦痛を解決することで、新たなブルーオーシャンを開拓できるのである。
■『企業変革力』(誰でもリーダーとなり、組織を変えることは可能。まずは危機感だ。)
■ つまり報酬・脅し・競争で、内発的動機付けは弱まったり、消滅してしまう。
人は自らが行動を選択することで、その行動に意味を感じて納得する。
選択の機会が、内発的動機付けを高める。 -
戦略・顧客・マーケティングなど6つの視点で、様々なビジネス書を紹介する本。
要約が上手く、エッセンスをわかりやすく抽出できている。
自分は経営者ではなくただのサラリーマンだが、それでも実に勉強になる。
この本はシリーズで何冊か出ているが、面白くてもうずっと読んでいる。
1日1章ずつ読むのに丁度いい分量だ。
おそらくシリーズ全て読みきるだろう。
要約本には賛否あると思うが、このシリーズは品質が高くておすすめできる。 -
次読んでみたいと思う本のリストアップができた。また、過去の名著を知れた。
一つ一つの内容は浅めなので、浅く広く、でとっかかりとして良かった。
著者プロフィール
永井孝尚の作品





