脱出老人 フィリピン移住に最後の人生を賭ける日本人たち (小学館文庫) [Kindle]

著者 :
  • 小学館
4.00
  • (1)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 22
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (280ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • リコメンドに出た表紙のインパクトに
    思わず購入したノンフィクション。あとがきを読むと、
    この表紙の写真も作者の水谷竹秀氏が撮ったモノだとか。
    写真家としても相当腕の良い人らしい。

    高齢者の海外移住が流行しているとかしていないとか。
    仕事をリタイアし、悠々自適の生活をしようにも、けして
    充分でないのが「年金」。10〜15万円の支給額ではカツカ
    ツになるのは目に見えており、充分な貯蓄が無ければ困窮
    は必至。であるのなら、物価・家賃が安くて気候も温暖な
    外国に移住すれば良い、という考え方らしい。

    この作品は、高齢期に入ってから海外移住、それもアジア
    ・フィリピンへの「脱出」を図った様々な人たちの、様々
    な記録である。自分より20も若いフィリピン人妻を貰い、
    ゴルフ三昧の生活を送る成功例もあれば、借金から逃げた
    挙げ句フィリピンのスラムでの生活を余儀なくされた貧困
    老人の話も。同様なことを考えている人たちにとっては、
    かなり有用なケーススタディとなるのではないか?

    実は僕も、かなり真剣にコレを考えたことがある。
    子どもも無く、退職金どころか年金の受給さえ怪しい感じ
    の僕にとって、まもなくやってくる老後は恐怖でしかない。
    どうせ寂しく死んで行くのであれば、ある程度のお金を作
    ってある程度の贅沢が可能な国で生涯を閉じるのも悪く無
    い、と思っていたのだけど・・・。

    ・・・この本を読む限り、生半可ではダメだな、と(^^;)。
    ただ、もし老後の海外移住を実行に移す時は来るとしたら、
    選択肢はやっぱりフィリピンになっちゃうのかなぁ、とい
    う気もした。かの国で老後を過ごすには、やっぱりもうち
    ょっと予算が必要なことも解った。なんにせよ、もう少し
    頑張らないと!という心構えも少し出来たかも。

    この作家、著作はそれほど多くないのだが、他にも似たテ
    ーマの作品を出しているらしい。機会があれば全部読んで、
    いろいろ備えてみるのも良いかもしれない。そろそろ人ご
    とでは無い問題なので・・・。

全1件中 1 - 1件を表示

水谷竹秀の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×