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感想・レビュー・書評
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F・W・クロフツ『クロイドン発12時30分 』読了。
世界三大倒叙と呼ばれる作品の一つ。名作と名高い作品なだけあり、高いエンタメ性と犯人の心理描写のリアルさで、古い作品ながら読ませる作品。
1930年代という時代背景はそのまま作品の発表時期と重なり、現代の我々では想像できない部分ももちろんあるのだが、根幹にある殺人の動機や時代の理不尽に翻弄される様子は色褪せない。ベンサムの最大多数の最大幸福を引き合いに出すのも時代を感じるが、その背景には犯罪を正当化する人間の心の弱さも垣間見える。
倒叙だからこそ表現できる犯人サイドの心理や犯行の詳細を臨場感を持って追体験できるのが楽しい作品だろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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