むらさきのスカートの女 [Kindle]

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 137
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (110ページ)

感想・レビュー・書評

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  • スマホの速報で芥川賞受賞のニュースを見て、帰りの電車の中で電子書籍購入。

    「あひる」の今村夏子さん。3作目のノミネートでようやく受賞。おめでとうございます。

    期待どおりの不気味さ。
    歪んだ感じが非常におもしろい。読み進めるうちに、何を読んでいるんだか方向感覚が捻れていく。そして、そこはかとないショックに包まれる不思議な読後感。

    それにしても...黄色いカーディガンの女のストーカーぶりがあまりに非生産的でいたたまれない。むらさきのスカートの女への感情は、一つの愛の形と呼べるのかな?

  • むらさきのスカートの女を観察し続ける、
    黄色いカーディガンの女のお話。

    お友達になりたい後者。
    異様なまでの執着ぶり。

    はじめはむらさきのスカートの女って何なんだろう?と、
    ちょっと不気味な感じから入りますが、話が進むにつれて、
    黄色いカーディガンの女の方が気になってくる。

    シュールでクセになる作品、面白いです。
    繰り返し読んでしまう。

  • 〇〇チーフは〇〇〇だったのか!と気づいた瞬間がハイライト。自分でもなんでこんなに続けてこの人の本を読んでしまったのかよくわからない。不思議な中毒性があるのだろうか。

  • 不気味な腫物はどこにでもいる。相手を身体ではなく服の特徴で捉え「紫女は私の知っている誰誰に似ている」と羅列する入り方、巧い。語り手のお膳立てを機に紫女は普通の女になる。ともすれば語り手が変…影が薄すぎる。職場、女の嫌な団結力ある環境なのに、語り手はハブられるでもなく最初から数に入っていない。至近距離で紫女をずっとストーカーしているのに最後まで気付かれない。そんな語り手が、人から「黄色い〜の女」と呼ばれるのを予感する場面にはゾクッとした。最後には実際紫女の位置に語り手がいる。紫女を追い回す女は紫女になった。

    この作品では、ミイラ取りがミイラになった。だが、本の中で描かれているように、不気味な腫物はどこにでもいるし誰でもなり得る。あちら側を、遠巻きに見てネタにしているこちら側の人間も、いつの間にかあちら側にいるかもしれない。これを描くとなると、おどろおどろしい物語になりそうなものなのに。この本では、語り手の目線で淡々と日常が綴られる。なのに、読み手は不穏を、予感を禁じ得ない。私は作者の他の作品の方が好きだが、むらさきのスカートの女にしても、いったい他の誰にこんな物語が描けるだろうかと思う。すごい。

    • きよさん
      考察をぐぐると、”透明な存在である「わたし」が「むらさきのスカートの女」に知人の要素を重ね、さらに変わった存在として認識し、ストーキングして...
      考察をぐぐると、”透明な存在である「わたし」が「むらさきのスカートの女」に知人の要素を重ね、さらに変わった存在として認識し、ストーキングしていく姿は、自分も個性的になりたいと言っているようにも思えます。(https://tartom7997.net/bookreview-purple-skirt/#toc5 )”って。個性的で異常に目立つ存在に憧れる、影の薄い女の話、と読むこともできるのか。面白い。
      2020/03/30
  • 偏執的で蒐集的。
    日常的で犯罪的。

    最初の数ページで感じたモヤモヤした違和感と嫌悪感を保ったまま、息継ぎせず全力疾走してくれた様な、初めてタバコを呑んだ時の様な不快感がへばり付く。

    ゆるふわ&クレイジー。世にも怖ろしい「女」の物語…

  • はじめから終わりまでずっと面白さと狂気を感じる作品です。

  • 時給をあげてください、の一言が、
    せっかくの世界観を崩したような、
    逆に読み手の目覚めさせる為の一言というか。

    それまでの、読み進めていくにつれ増えていく
    不安感や違和感が消えてしまった。

    それまでは、本当に本の世界に入り込めて
    よかった。

  • ・むらさきのスカートの女はむらさきのスカートをいつもはいていたわけじゃないようなのになぜそう呼ばれていたんだろう
    ・むらさきのスカートの女をストーカーする私はなぜそこまで彼女に惹きつけられていたんだろう

    ・表紙からあしが2人分でているのはなにを意味しているんだろう
    ・所長のふるまいは全男子に当てはまることなのだろうか。嘘ばっかり
    ・チーフ多すぎない
    ・目が離せなくて一気読みしました

  • 1日で読了。
    大きなどんでん返しがあるわけではないけど、読み進めるうちに、ん?なんで?という違和感が少〜しずつ出てくる。

    むらさきのスカートの女よりも黄色いカーディガンの女の異常さにぞくぞくする作品。

  • オードリー若林が勧めていたので読んだ。
    どんどん読み進めてしまうストーリーだった。
    ものすごい大どんでん返しとかはないけれど、なんども読み返してみたい不思議な話。

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著者プロフィール

今村夏子(いまむら なつこ)
1980年広島県生まれ。2010年「あたらしい娘」で第26回太宰治賞を受賞。「こちらあみ子」と改題、同作と新作中短編「ピクニック」を収めた『こちらあみ子』で2011年に第24回三島由紀夫賞受賞。2016年、文芸誌『たべるのがおそい』で2年ぶりの作品「あひる」を発表、同作が第155回芥川龍之介賞候補にノミネート。同作を収録した短篇集『あひる』で、第5回河合隼雄物語賞受賞。2017年、「星の子」で第157回芥川龍之介賞候補ノミネート、第39回野間文芸新人賞受賞。 2019年、「むらさきのスカートの女」が第161回芥川龍之介賞を受賞した。

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