ニュータイプの時代 [Kindle]

著者 :
  • ダイヤモンド社
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感想・レビュー・書評

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    ・それ意味ありますか?
    ・もっと大切なことありますよね?
    日頃から仕事で感じること。でも誰も何も疑問を口にしない
    どんどん仕事を生み出して仕事をしているきになる人
    なんとなく理解できました。
    凄いスピードで変化していく時代に、まず吸収して試して、なんか違ったな?と思ったら、止めて新しいことにどんどんチャレンジしたいです

  • 役割変更の時に勧めてもらった。
    今は問題解決マシーンではなくて、問題発見のニュータイプの時代であるということにピンとくる人は読もう

  • 製造業リーマンに刺さる内容。管理職以上の経営層に読んで貰いたい。

  • ビジネスは「問題の発見」と「問題の解決」で成立します。

    今までは「問題の解決」に価値がありました。

    しかし、ニーズや不満があらかた解消された現在では
    「問題の発見」にウエイトが移ります。


    解決することよりも「ありたい姿」の定義や、
    課題設定が大きな価値を生む時代です。


    本日ご紹介する本は、
    時代の変化によって価値を生む能力が
    どう変わるかを紹介した1冊。


    ポイントは
    「好奇心」

    環境がどんどん変化していくと言うことは、
    過去に蓄積した経験が無価値になっていくことを意味します。

    今までは、理論的で、勤勉で、責任感の強い、
    「優秀な人材」が、課題を解決することが価値を生んでいました。
    しかし、これからは、
    自由で、直感的で、ある意味わがままな、「好奇心の強い人材」が
    解決すべき課題を設定することで価値を生み出します。



    「予測の無価値化」


    社会の変化はどんどん加速し、
    「不安定」で「不確実」になっていきます。
    もはや予測しても当たる確率が低いと言うこと。


    これからは、予測するのではなく、
    自らあるべき姿を作り上げる能力が重要になります。





    「最適化の無価値化」


    今の環境に最適化してコストを下げても、
    グローバル化が進めば、トップ数社しか生き残れません。
    そして、高度に最適化しても、次の瞬間には時代遅れになります。

    今の時代「役に立つ」ことよりも「意味がある」ことの方に、
    経済価値が認められるようになります。

    つまり、「ありたい姿」を明確に描けることが重要です。




    科学は「与えられた問題」を解く道具ですが、
    「問題を定義する」のは得意ではありません。
    これからは”どうあるべきかを描く”能力が重要になりそうです。
    ぜひ、読んでみてください。

    ◆本から得た気づき◆
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    そもそも「大きな問題」が提示されなければ、問題解決能力は役に立たない
    「ありたい姿」を明確に描くことができない人には、問題を定義することができない
    問題が足りないというのはビジョンが不足しているのと同じこと
    解決したい課題が不明確な状態で、「なにか儲かりそうなアイデアはありませんか?」
    未来は予測するものではなく、構想するべきだ
    いくら理論的に正しい解答であっても、他社と大同小異であればその正解には価値がない
    VUCA化する世界において分析、理論だけでは方法論として限界がある
    VUCA化する世界では、蓄積した知識や経験が急速に陳腐化する
    短期的な非効率が、中長期的な効率化につながる
    会社の内側と外側を比較すると、知識と経験では内側が外側に勝ることはない
    問題を設定するニュータイプ、問題を解消するオールドタイプ
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ◆目次◆
    第1章 人材をアップデートする6つのメガトレンド――ニュータイプへのシフトを駆動する変化の構造
    第2章 ニュータイプの価値創造――問題解決から課題設定へ
    第3章 ニュータイプの競争戦略――「役に立つ」から「意味がある」へ
    第4章 ニュータイプの思考法――論理偏重から論理+直感の最適ミックスへ
    第5章 ニュータイプのワークスタイル――ローモビリティからハイモビリティへ
    第6章 ニュータイプのキャリア戦略――予定調和から偶有性へ
    第7章 ニュータイプの学習力――ストック型学習からフロー型学習へ
    第8章 ニュータイプの組織マネジメント――権力型マネジメントから対話型マネジメントへ
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  • 目次
    はじめに

    「20世紀的優秀さ」の終焉
    「正解を出す力」に、もはや価値はない
    オールドタイプは現代の問題を拡大再生産している
    ニュータイプは問題を「発見」できる人


    第1章 人材をアップデートする6つのメガトレンド

    ── ニュータイプへのシフトを駆動する変化の構造

    6つのメガトレンドとは?
    メガトレンド1 飽和するモノと枯渇する意味
    メガトレンド2 問題の希少化と正解のコモディティ化
    メガトレンド3 クソ仕事の蔓延
    メガトレンド4 社会のVUCA化
    メガトレンド5 スケールメリットの消失
    メガトレンド6 寿命の伸長と事業の短命化


    第2章 ニュータイプの価値創造

    ── 問題解決から課題設定へ

    問題発見
    1 問題を解くより「発見」して提案する
     オールドタイプ 問題が与えられるのを待ち、正解を探す
     ニュータイプ 問題を探し、見出し、提起する

    課題設定
    2 革新的な解決策より優れた「課題」
     オールドタイプ 課題に向き合わずにイノベーションという手段にこだわる
     ニュータイプ 手段にこだわらず課題の発見と解決にこだわる

    構想力
    3 未来は予測せずに「構想」する
     オールドタイプ 未来を予測する
     ニュータイプ 未来を構想する


    第3章 ニュータイプの競争戦略

    ── 「役に立つ」から「意味がある」へ

    意味のパワー
    4 能力は「意味」によって大きく変わる
     オールドタイプ 目標値を与え、KPIで管理する
     ニュータイプ 意味を与え、動機付ける

    限界費用ゼロ
    5 「作りたいもの」が貫通力を持つ
     オールドタイプ スケールを求めて市場におもねる
     ニュータイプ 自分がやりたいことにフォーカスを絞る

    ポジショニング
    6 市場で「意味のポジション」をとる
     オールドタイプ 「役に立つ」で差別化する
     ニュータイプ 「意味がある」で差別化する

    リーダーシップ
    7 共感できる「WHAT」と「WHY」を語る
     オールドタイプ HOWを示して他者に指示・命令する
     ニュータイプ WHAT+WHYを示して他者をエンパワーする


    第4章 ニュータイプの思考法

    ── 論理偏重から論理+直感の最適ミックスへ

    論理と直感
    8 「直感」が意思決定の質を上げる
     オールドタイプ 論理だけに頼り、直感を退ける
     ニュータイプ 論理と直感を状況に応じて使い分ける

    野生の思考
    9 「偶然性」を戦略的に取り入れる
     オールドタイプ 生産性を上げる
     ニュータイプ 遊びを盛り込む

    美意識
    10 ルールより自分の倫理観に従う
     オールドタイプ 組織のルール・規範に従って「無批判」に行動する
     ニュータイプ 自らの道徳・価値観に従って「わがまま」に行動する

    意思決定
    11 複数のモノサシを同時にバランスさせる
     オールドタイプ 量的な向上を目指す
     ニュータイプ 質的な向上を目指す


    第5章 ニュータイプのワークスタイル

    ── ローモビリティからハイモビリティへ

    モビリティ
    12 複数の組織と横断的に関わる
     オールドタイプ 一つの組織に所属し、留まる
     ニュータイプ 組織間を越境して起動する

    努力と成果
    13 自分の価値が高まるレイヤーで努力する
     オールドタイプ 今いる場所で踏ん張って努力する
     ニュータイプ 勝てる場所にポジショニングする

    モチベーション
    14 内発的動機とフィットする「場」に身を置く
     オールドタイプ 命令に駆動されて働く
     ニュータイプ 好奇心に駆動されて働く

    知識と経験
    15 専門家と門外漢の意見を区別せずフラットに扱う
     オールドタイプ 専門家の意見を重んじる
     ニュータイプ 素人の門外漢にも耳を傾ける


    第6章 ニュータイプのキャリア戦略

    ── 予定調和から偶有性へ

    キャリア
    16 大量に試して、うまくいったものを残す
     オールドタイプ 綿密に計画し、粘り強く実行する
     ニュータイプ とりあえず試し、ダメならまた試す

    逃走論
    17 人生の豊かさは「逃げる」ことの巧拙に左右される
     オールドタイプ 一箇所に踏み留まって頑張る
     ニュータイプ すぐに逃げて、別の角度からトライする

    逃走論
    18 シェアしギブする人は最終的な利得が大きくなる
     オールドタイプ 奪い、独占する
     ニュータイプ 与え、共有する


    第7章 ニュータイプの学習力

    ── ストック型学習からフロー型学習へ

    リベラルアーツ
    19 常識を相対化して良質な「問い」を生む
     オールドタイプ サイエンスに依存して管理する
     ニュータイプ リベラルアーツを活用して構想する

    気づき
    20 「他者」を自分を変えるきっかけにする
     オールドタイプ 要約し、理解する
     ニュータイプ 傾聴し、共感する

    アンラーン
    21 苦労して身につけたパターン認識を書き換える
     オールドタイプ 経験に頼ってマウントする
     ニュータイプ 経験をリセットし、学習し続ける


    第8章 ニュータイプの組織マネジメント

    ── 権力型マネジメントから対話型マネジメントへ

    権力の終焉
    22 「モビリティ」を高めて劣化した組織を淘汰する
     オールドタイプ 空気を読み、同調し、忖度する
     ニュータイプ オピニオンを出し、エグジットする

    上司と部下
    23 権威ではなく「問題意識」で行動する
     オールドタイプ 肩書きや立場に応じて、振る舞いを変える
     ニュータイプ 肩書きや立場に関係なく、フラットに振る舞う

    資本主義の脱構築
    24 システムに耽落せず脚本をしたたかに書き換える
     オールドタイプ システムに無批判に最適化する
     ニュータイプ システムを批判し、修正する


    おわりに






    著者
    山口周(やまぐち・しゅう)
    1970年東京都生まれ。独立研究者、著作家、パブリックスピーカー。ライプニッツ代表。
    慶應義塾大学文学部哲学科、同大学院文学研究科修了。電通、ボストン コンサルティング グループ等で戦略策定、文化政策、組織開発などに従事。
    『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』(光文社新書)でビジネス書大賞2018準大賞、HRアワード2018最優秀賞(書籍部門)を受賞。その他の著書に、『劣化するオッサン社会の処方箋』『世界で最もイノベーティブな組織の作り方』『外資系コンサルの知的生産術』『グーグルに勝つ広告モデル』(岡本一郎名義)(以上、光文社新書)、『外資系コンサルのスライド作成術』(東洋経済新報社)、『知的戦闘力を高める 独学の技法』(ダイヤモンド社)、『武器になる哲学』(KADOKAWA)など。神奈川県葉山町に在住。

  • 仕事をする人を、オールドタイプとニュータイプにわけ、その仕事の仕方、生き方を説く。いつも著者の本には感心させられる。世代的にはオールドタイプの多い年齢なのだろうが、ニュータイプっぽくこれまでやってきたかなあ、と自分を映してみたりした。著者は電通にいたり、いくつかの会社で仕事をしているが、転職の度にイグジットしてきたのだろうなあと。この著者のツイッターもおもしろいのでおススメ。

  • これからのキャリア設計とグローバルニッチトップの話

  • 「役に立つモノ」を生産し続けるオールドタイプと、希少な「意味」を与えるニュータイプ。
    たしかに正解が溢れた現代では、ひと昔前の正攻法でうまくいくわけがないよね。
    たくさんトライして、複数の仕事に関わるニュータイプこそ、リスクをチャンスに変えられる。

    著者は頭が良すぎるから、細かいところまで深く読んでいくと、なんだか難しいなと思っちゃうww
    途中で挫折しないようにサラッと読み進めてみたけど、著者が伝えたいメッセージは結構シンプルだなとも思った。

    会社に縛られたくない、いつか起業したいというあなたの背中を押してくれる一冊。

  • 今の世の中の状況を今までの価値観と比較しながら大変分かりやすく解説してくれている本だと思います。
    「自分ががんばるだけでなく他人もがんばらせるために自らも周囲も変えていく力が必要」と言う究極の自己責任論とも思えますが、実際のところ成功している人たちはそれを実践できているんでしょうね。

    メモ
    1) 投資できる人・物・金のうち人だけに可変性がある事がビジネスの勝敗を分けているにも関わらず、明確なビジョンを持てない人また示せない組織が多い。人のパフォーマンスが上がらず、同じ会社でも非協力的であったり、仕事をしているふりだけだったりと、クソ仕事が増えている。
    2) ルールを破ることはダメだが、ルールを破らなければ何をしても良いわけではない。そのような考え方になるのは、自分自身が正しいと思う真・善・美に則った価値観を持たないから。
    3) 常識がアップデートされる時代では、一生懸命などの美徳はすでに過去のもの。自分が輝ける場所に自分から飛び込み、また新たに他人とのかかわりで自分を成長させる。人に与え、人をきっかけに自ら変わる。自身の過去の成功体験だけに頼る事なく、常に新たな経験と知識を学びなおす。

  • 2343

    ・問題発見をし意味を創り出す能力
    ・役に立つより意味がある
    ・目的と意義/what why
    ・直感と遊び心
    ・試し上手は辞め上手
    ・リベラルアーツ→当たり前を疑う

  • ただ、やるしかない。ということの再認識になった。

  • 現代のようなVUCAの時代、今までのパラダイム(認識の枠組み・前提)は簡単に揺らぎ塗り替えられる。

    社会には、「その波」に上手に乗れる人もいれば、飲み込まれる人もいる。
    ではその違いは何か?がそれぞれ対照的に記載されていて、とても腑に落ちた。

    どれも膝を叩いてしまうほど納得感のある内容だが、書ききれないので代表的な価値観を記載。


    【1】経験の無価値化
    過去に蓄積した経験が、時には足かせとなる場合がある。
    ⇒ 新しい環境に対しても柔軟に学び続ける姿勢を持つ人が価値を生み出せる。

    【2】予測の無価値化
    過去の経験・実績に頼った予測は、現代の不安定で予測不可能な未来には通用しない。
    ⇒ とりあえず実行し微調整をする「計画的な行き当たりばったり」をする人こそ価値を生み出せる。

    【3】最適化の無価値化
    不安定で流動的・連続的な現代において、「最適化」は行き過ぎたコミットメント。
    ⇒ 特定の場所で100点を取るよりも、複数の場所で70点を取る方が価値がある。

  • ■はじめに
     〇これから求められる思考・行動様式とは?
      オールドタイプ  ニュータイプ
       正解を探す > 問題を探す
       予測する  > 構想する
       KPIで管理する > 意味を与える
       生産性を上げる > 遊びを盛り込む
       ルールに従う > 自らの道徳観に従う
       一つの組織に留まる > 組織間を越境する
       綿密に計画し実行する > とりあえず試す
       奪い、独占する > 与え、共有する
       経験に頼る > 学習能力に頼る


    ■第1章 人材をアップデートする6つのメガトレンド >ニュータイプへのシフトを駆動する変化の構造
     〇飽和するモノと枯渇する意味
     〇問題の希少化と正解のコモディティ化
     〇(実質的な価値や意味を生み出すことのない)クソ仕事の蔓延
     〇社会のVUCA化
      ・影響:経験、予測、最適化の無価値化
     〇スケールメリットの消失
      ・要因:限界費用のゼロ化、メディアと流通の変化
     〇寿命の伸長と事業の短命化


    ■第2章 ニュータイプの価値創造 >問題解決から課題設定へ
     1 問題発見:問題を解くより「発見」して提案する
      ▲問題が与えられるのを待ち、正解を探す
      ●問題を探し、見出し、提起する
       ・「問題の希少化」という問題は、根本的な「あるべき状態」を構想する力の衰えが招いている
        ⇒ニュータイプはまず「あるべき姿」を構想し、「現場」との差分から「問題」を発見し明確にする

  • 今後大きな価値を生み出し、評価され、本質的な意味で豊かな人生を送ることになるであろうニュータイプについて解説した本。具体的な項目についてそれぞれオールドタイプと比較していてわかりやすい。

    ・正解を出す力にもはや価値はない
    問題解決方法は溢れており、問題そのものが希少となっている
    MBA志願者は減少している
    そのため問題を発見する力に価値がある
    ニュータイプは自分なりの理想像を構想することで目の前とのギャップから問題点を発見している

    ・社会のVUCA化(不安定、不確実、複雑、曖昧)
    経験、予測、最適化は無価値になっている
    変化していく環境へどれだけしなやかに適合できるか柔軟性の度合いが重要

    ・変化の速い世界にこの道一筋という価値観にこだわるのはオールドタイプ
    腰が据わらないなどと批判的に揶揄されてきた生き方、何が本業かはっきりしないままに複数の仕事に関わり節目ごとに仕事のポートフォリオを組み替えていくようなキャリアを志向するニュータイプこそリスクをチャンスに変えていく

    ・仕事の意味の形成をないがしろにしながら目の前の仕事で設定された経営管理指標の数値を高め生産性を上げようとするのは典型的なオールドタイプの思考様式
    一方で仕事に意味を与えて携わる人からモチベーションを引き出すのがニュータイプ

    ・オールドタイプはHOWを示して他者に指示命令する、ニュータイプはWHAT+WHYを示して他者をエンパワーする(目的+理由)

    ・オールドタイプは今いる場所に踏ん張る、ニュータイプは勝てる場所にポジショニングする、レイヤー2の努力をしている人は逃げたように見えるかもしれないがそのようなことはない、むしろあてがわれた場所を無批判に受け入れひたすらわかりやすい努力を続けるレイヤー1の行動こそ安易な努力に逃げたといえる

    ・ニュータイプのキャリアはとにかく試すこと、いろいろな分野に視野を広げ関心を持つこと、意にそぐわない異動もポジティブに捉える

    ・ニュータイプはすぐに逃げて別の角度からトライする、日本は逃げることをネガティブに捉える、逃げる人が出てくると自分の選択に自信が持てなくなる、逃げると他の人の負担が増える、逃げてはいけないで心身を壊しては元もこもない、上手に逃げることは重要な能力

    ・オールドタイプは奪い独占する、ニュータイプは与え共有する、ギバーとテイカーは中長期的に成功するのはギバーが多い

    ・リベラルアーツは社会人として身につけるべき教養と捉えるのは勿体無いことで自由になるための技術と捉える

    ・ニュータイプは傾聴し共感することで、他者を自分を変えるきっかけにする
    対話では相手に単純化され要約されると消化不良になりえる、共感を大切にする
    要するにはパターンに当てはめるだけの最も浅い理解

    ・オールドタイプは経験に頼ってマウントする、ニュータイプは経験をリセットし学習し続ける

    ・オールドタイプは肩書きや立場に応じて振る舞いを変える、ニュータイプは肩書きや立場に関係なくフラットに振る舞う

  • これからの時代(VUCAな時代)で必要な要素
    正解をだすというこれまでの力よりも問題を見つける力のほうが重要等

  • クライアントに薦められて購入。問題提起としては良い本だなと思う一方で、結論はかなり尖っていてまだ時代が追いついていない印象。解くべき課題・問題が少なくなっているというのが前提とされているが、それは本の上澄みのレイヤーだけで、実地の企業では課題・問題は山積しているし、個別企業にカスタマイズされた課題解決が求められているのでは?ブルシットジョブに関する示唆は、関連書を読んでいたこともあってとても興味深かった。

  • 【文章】
    とても読みやすい
    【ハマり】
     ★★★★★
    【気付き】
     ★★★・・

    「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 」をさらに肉付けしたような内容。
    「自動車会社では未だに走りのパワーを追求するような開発ばかりやっている」というようなことが注釈で書かれていたが、今の開発は運転支援機能などが中心で、走りのパワーに拘った開発はごく一部だと思う。

    ・ありたい姿を明確に思い描くことができなければ、解くべき問題を定義することができない
    ・イノベーションというのは、結果に対する認識であって、狙って起こすものではない
    ・本当に考えるべきなのは、「未来がどうなるか?」ではなく、「未来をどうしたいか?」
    ・マーケテイング調査の結果を、新たなアイデアの主体にすることはできない
    ・ローカルのニッチ市場は、グローバルのニッチ市場へ展開しやすい
    ・短期の生産性向上を突き詰めると、中長期の生産性向上の機会を失いかねない
    ・問題の設定は内製し、解決策の策定は外注する
    ・リーダーシップは問題意識から生まれる
    ・先進国にて精神を病人が多いのは、仕事に意味を見出せていないから

  • 生活が豊かになり、「役に立つ」より「意味がある」が求められる時代に、どのように考え行動すべきかを考えさせられる。「役に立つ」ばかり考えて、コモディティ競争に陥っている日本人に警鐘を鳴らしています。「意味がある」とは何か、考えていきたいですね。

  • 問題解決ではなく課題設定。
    役に立つから意味があるへ。
    これまでの流れを人材論に集約という感じですかね。

    モノの過剰と意味の欠乏とかいう話を読むと,この人はようやく言いたいことが言えるようになってきたのかなぁという感じがしますね。読者に役に立つ本を書こうとしてきたのに,読者に意味を与える本にシフトしてきてるような。

  • ・P1:「20世紀的優秀さ」の終焉
    オールドタイプ=従順で、倫理的で、勤勉で、責任感の強い、いわゆる「優秀な人材」-> 今後急速に価値を失っていく。

    ニュータイプ=自由で、直感的で、わがままで、好奇心の強い人材 -> 今後は大きな価値を生み出し、評価され、本質的な意味での「豊かな人生」を送ることになる

    ・P81:モチベーションが経営資源として希少化している
    働く喜び調査 by RCA:
    https://www.recruit.co.jp/newsroom/recruitcareer/news/pressrelease/2021/210329-01/

    仕事の「意味」の形成をないがしろにしながら、目の前の仕事で設定されたKPI=経営管理指標の数値を高め、生産性を上げようとするのは典型的なオールドタイプの思考様式と言わざるを得ません。一方で、仕事に「意味」を与え、携わる人から大きなモチベーションを引き出すのがニュータイプということになります。

  • わからないを楽しむ実験思考がいかに大事かを知りました。
    特に下記の言葉が刺さります。
    お昼ご飯で読むには量が多いですがおすすめです

    知識として望まれるのは専門家の意見と門外漢の意見を区別せずニュートラルかつフラットに両者を扱うこと。
    →VUCA化では過去に蓄積した経験や知識の減価が急速に進む。

  • 「問題」が溢れていた時代に活躍したオールドタイプと「モノ」が溢れている現代で活躍するニュータイプの特性について書かれた本。

    目の前にある問題をただひたすらに効率良く解決すれば済んだ時代は既に過去となり、現代はモノが溢れて意味が枯渇しているとのこと。今後は優れた意味を持つ問題を設定することが重要視される。
    この辺りの話は『仮想空間シフト』や『イシューからはじめよ』を読むと考察が深まると思う。

    各テーマに沿ってオールドタイプvsニュータイプの解説がされているが、それぞれにまとめがあるため振り返りにも役立つ。
    気づきがとても多く消化不良感は否めないが、とても良い本だと思う。割と万人にオススメできる。

  • Kindleにて読了。
    ニュータイプの人間とは?について説かれている本です。
    なぜニュータイプへのアップデートが必要なのかをオールドタイプと比較しながら書かれているので、WHYやWHATがしっかり書かれていて非常に分かりやすかったです。
    イノベーションを生み出したい方におすすめ。イノベーションの話はなるほどとなりました。
    ニュータイプとは何かについていくつ記載。

    ・ニュータイプはわがままで好奇心の強い人材。遊びを盛り込む。遊びを盛り込む理由は、突発的なアイデア導出やルートを発見できるため、近道を見つけやすくなるため。
    ・ニュータイプは問題を探し、見出し、提起する。人間は安くて能力が高かったが、それがいまや人工知能に置き換わりつつある。正解を出すのは、ムーアの法則によって安くなっていくAIだ。そうすると「正解を導く力」は人間の役目ではなくなってくる。近いうちにそういう将来が待っている。
    ・ニュータイプは常に自分のあるべき理想像を持っている。現実とのギャップを見て、問題提起をしている。問題とは、望ましい状況と現在の状況に差分があること。問題の不足は、構想力の衰え。こうあるべきという考えがなくなってきている問題がないのはビジョンが足りていないから。
    ・未来は予測するのではなく、構想していく。予測は大体重要なとこで外れる。今の現状は誰かが選択を繰り返して創造された世界であり必然的にできたわけではない。

    後半は斜め読みだったので、再度読んでみたいと思います。

  •  思考に基づいて合理的な判断をすることが必ずしも最適解ではなく、過去の人の所業の歴史に関する知識と直感による判断も時として重要だという主張である。
     100%完璧なものよりもエラーや想定外を混ぜるほうが一時的な効率性は下がるが長い目で見ると効率的であるなどの事例により、安易な合理性の追求が筆者の言うところの「クソ仕事」つまり価値を生まないがせざるをえない(と思い込んでいる)仕事を生んでしまうという話である。
     過去に聞いたり教わったりしたことがその時・その場での最善策ではないということには気づきが必要なんだとは思う。総じて私達は「思考停止」に陥りがちであり、過去にかんする 知識と直感により本質をとらえるということを定期的にやっていくことは必須だということが改めて思ったことである。

  • 山口周さんの視点は面白いよと聞いて読んでみた本。
    これから活躍する人材要件=ニュータイプとはどんな人かが書かれている。

    オールドタイプ ⇒ニュータイプ
    ・正解を探す          ⇒問題を探す
    ・予測する            ⇒構想する
    ・KPIで管理する    ⇒意味を与える
    ・生産性を上げる    ⇒遊びを盛り込む
    ・ルールに従う        ⇒自らの道徳観に従う
    ・一つの組織に留まる⇒組織間を越境する
    ・綿密に計画し実行する⇒とりあえず試す
    ・奪い、独占する     ⇒与え、共有する
    ・経験に頼る           ⇒学習能力に頼る

    オールドタイプ 20世紀的優秀さ。従順で、論理的で、勤勉で、責任感の強い「優秀な人材」ニュータイプ 自由で、直観的で、わがままで、好奇心の強い人材だそうだ。
    以下6つのメガトレンドを抑えて、ニュータイプが活躍するとのこと。
    ①飽和するモノと枯渇する意味
    ②問題の希少化と正解のコモディディー化
    ③クソ仕事の蔓延(社会にとって意味のない仕事)
    ④社会のVUCA化・・・不安定不確実複雑な社会では、経験・予測・最適化が無価値化する
    ⑤スケールメリットの消失
    ⑥寿命の伸長と事業の短命化

    最も共感したのは、課題解決力の時代ではなく、課題発見力の時代。答えは何かではなく、問題は何かを問う力が大切であるということ。また、仕事に「意味」を与えることが大事であるということ。

  • 尊敬してやまない山口さんの著作。
    今の自分自身や世の中に対してなんとなく感じているモヤモヤを痛快なぐらいに言語化してくれて、かつこれからどう生きていくべきかについてたくさんの示唆を与えてくれる本。
    定期的に読み直して自分の生き方を見つめ直すヒントにさせていただきたい。

  • 筆者の主張に首肯する部分も多くあるものの、我田引水の主張や論理の飛躍が多くて快適に読める本ではなかった。筆者はポジションの取り方がうまく発想力も素晴らしいが、それらの裏付けが全般的に浅い。

    例えば、「役に立つ」「意味ある」の二軸は面白いが、消費財・耐久消費財でも異なるだろうし、ここで「日本企業」全体を「役に立つ」軸だけに向かっているとするのも無理がある。例としてTVのリモコンのボタンの複雑さが挙げられているが、米国のCATVのリモコンを見たことがあるか?

    また、クソ仕事について裏付けとして使われている研究は、そもそも低生産性の仕事に従事する労働者を対象とした調査がベースになっているので、サンプルに問題があると言われている。これを使って我田引水的に結論を持ち出してはいけない。

    と文句を言っても仕方がないので、良かった点を挙げる。

    ・非連続な変化に対して、専門家の予測というのは原理的に外れるのが当たり前ということ
    ・リスクのタイプが異なる複数の仕事を持つ、という考え方
    ・システムに最適化するのがオールドタイプ、システムに適応してシステム内での発言力・影響力を蓄えながら、システムの持つ課題を見据え、システムを改編する為に運動するのがニュータイプ

    筆者の言うところのオールドタイプとニュータイプが私の中に共存している気がする。時代の変化の狭間で確実に世の中にインパクトを残せるように日々努力する所存である。

  • 【振り返り感想】
    ハイコンセプトにデジタル要素を加えて再分析したような内容である印象。
    ハイコンセプトを読んで危機感を覚えて動いても今の自分は学べていないなと、この本を読んで再認識。
    人生何事も始めるのに遅い事はないと考え、このコロナ流行する時期だからこそ、視点やマインドを変え前に着実に前に進んで行きたいと感じた。

  • 従順、勤勉、論理的、責任感の強い優秀な人材は今後価値が低下し、自由、直感的、わがまま、好奇心の強いニュータイプが今後価値を生み出す。飽和する「モノ」と枯渇した「意味」。問題が希少化し問題解決力が供給過剰になった今、必要なのはあるべき姿を構想し皆が気づかない問題を見出し解消する課題設定者。実質的な価値や意味を生み出さない仕事の蔓延。社会のVUCA化で経験、予測、最適化は無価値に。変化に柔軟に適応する力が重要。

  • 詳細なレビューはこちらです↓
    http://maemuki-blog.com/?p=14588

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著者プロフィール

1970年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科美学美術史学専攻、同大学院文学研究科美学美術史学修士課程修了。電通、ボストン・コンサルティング・グループ、コーン・フェリー等で企業戦略策定、文化政策立案、組織開発等に従事した後に独立。現在は「人文科学と経営科学の交差点で知的成果を生み出す」をテーマに、独立研究者、著作家、パブリックスピーカーとして活動。現在、株式会社ライプニッツ代表、世界経済フォーラムGlobal Future Councilメンバーなどの他、複数企業の社外取締役、戦略・組織アドバイザーを務める。

「2023年 『新装版 外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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