博報堂スピーチライターが教える 5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本 (大和出版) [Kindle]

  • PHP研究所
3.77
  • (23)
  • (24)
  • (24)
  • (7)
  • (1)
本棚登録 : 517
感想 : 38
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (180ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ためになるトレーニング、アドバイスが多く詰まった作品です。特に共感したのは、人を引きつける話法についてです。「必要ないものを捨て、ズームレンズで対象に近づいていく感じ」という説明がありました。私は司馬遼太郎さんの作品が好きでよく読みますが、長年なんとなく感じていた司馬さんの文章になぜ惹きつけられるのか?というを解消してくれた気がしました。
    司馬さんの場合、必要なもの(ストーリー)を捨てて、全く関係ない余談を展開する場合もありますが。笑

  • 自己啓発本には数を読むため感想を書かなくて良いとしていますが…書き残したくなるほど気に入った本です。

    まず、実践的で具体的なトレーニング方法が多く、かつ全てすぐに取り掛かることのできるものばかり。頭の回転が年々悪くなっていると感じる私にとっては、頭の体操にもなりとても合っていると感じました。
    そして同時進行するストーリー要素も面白く、トレーニングの邪魔にならないスッキリさで気持ちが良いです。

    何度も繰り返し読み、身につけていきたいです。

  • 言葉のプロによる、言葉の運用に悩む社会人に向けた、平易ながら実践的な改善方法が紹介された良書。以下、個人的に書き留めておきたい事項。
    ○言葉がスラスラ出てこないとは、脳にインプットされた情報が湿った花火のように閃かなくなっているだけで、訓練により改善が見込める。
    ○基本的運用力の向上
    ・言語化の訓練法の一つとして、日頃から、目の前の風景や状況をアナウンサーのように実況中継する。
    ○説明・説得力の向上
    ・日頃から、行動の理由付けをしてから行動する癖をつける。
    ・自身の主張に対し、5回「なぜ?」と問い、核心・本質に迫る。
    ○整理・構成力の向上
    ・会議の内容を、重要な3つに絞ったうえで、キーワードを中心とした文章の形で整理し、押さえるようにする。
    ・話す内容に制約をかける。説明が上手い人は、制約条件の設定が上手い。
    ・主張は一つ、理由は三つの構成が望ましい。例えば、トレンド、特性、お得感という3つの観点に的を絞り、理由を組み立てる。
    ○提案・創造力の向上
    ・オリジナリティのある提案を考える際は、大胆にコンセプトを設定し(仮説立て)、斬新な切り口(着眼点)で発想する。
    ・反対意見にも向き合い、より高い次元の主張を作る(ヘーゲルの弁証法)。
    ・売りたい相手を具体的に想像する。これにより、自ずと必要なものが見えてくる。
    ・商品をイメージの確立した人物に当てはめてみる(商品の擬人化)。これにより、商品の特性をわかりやすく伝えられる。
    ○プレゼン力の向上
    ・仕事はお尻(成果物)から考える。プレゼンの場面から逆算することで、足りないものが見え、早期着手できる。
    ○雑談力の向上
    ・雑談は相手をもてなすこと。相手本位で内容を選ぶ。
    ・自分の性格を語るにふさわしいエピソードを8つストックする。加えて、最近の出来事、今日の出来事からネタを各1つ用意する。
    ・常にメモ帳を携帯し、気に入った数字、発言、情報等を書き留めておく。
    ○影響力の向上
    ・人の心を動かし具体的な行動に移してもらうには、メッセージの中に具体的な感情と結びつく身体動作を表す動詞を多く入れる。人は、頭の中で未来が映像化されるとと行動に移しやすい。

  • すぐに実践できそうな部分が多く、また、自分の反省点も見つかり、参考になった。
    主人公が恩師を通じて学び、成長・成功していくというストーリー仕立てになっているが、社内恋愛の要素は蛇足に感じた。

  • 自分の言葉は自分の過去からしか出てこないと思っている。この過去が指すものは、主には自分の実体験だが、映画や本などの他者の体験の仮体験でも可能であると思っている。

    過去の経験の参照だったり、触れてきた言葉のどれが今の自分を表現できるのか。つまり言葉は過去の自分の経験である場合が多い、最近何してどう思ったのか、あなたの言葉に対して、自分はどう感じるのか。どう感じるのかさえも過去作りあげてきた価値観でしかない。

    どうしたら深みのある人間になれるのだろうか、自分の意見を持てるのだろうか。こんなことを最近思っていた。

    そんなことをことばかり考えていて、本をたくさん読んでみたり、アニメにも同様の教養的価値をみいだしてもいる。

    こんな私のように言葉をトレーニングしたいと思っている人々にぜひ読んでほしい本だった。

    語彙力、考える力、発想をまとめる力、会話中の相手の話に対する感想、エピソードや数字の使い方。主にこの5つが順番にまとめられている。


    3つの好きな部分

    ①何かを覚えたら、3つ以外は捨ててしまおう。人の話も会議もそう、3つで十分

    ②人の頭で考える。視野を広げる。

    ③〇〇という考え方、という切り口をもつこと。対象に対して、これまでと違った場所人、やり方をくっつけて新しい仮説を立てていくこと。

  • <感想>
    話し方・書き方など、イメージを言葉にするスキルを、ステップアップ形式で説明している。平易な文章でドリル的な課題になっているので、入門編として最適な本。

    <アンダーライン>
    ・センスのいい人の多くは、制約条件の設定がうまい人なんだ。
    ・彼女をディナーに誘うとき、「和食にしようかなぁ、焼き肉にしようかなぁ」と考えるのではなく、「ディナーで、エネルギーをつけるという考え方」「ディナーで、和むという考え方」なんて考える。こうすると、狙いがハッキリしてくる。
    ・実は、「ものを考える」ということは、1人でブレインストーミングをすることなんだよ。
    ・「東京タワー」と検索してみよう。「正式名は日本電波塔」「灯りが消える瞬間を見たカップルは恋が成就するライトダウン伝説」「600段の外階段から見る東京」なんてネタが次々と上がってくる。


    1.人の頭で考える
    2.自分の行動の理由を声に出す
    3.考えに制約をつける
    4.「○○という考え方」を連発する
    5.思いつきや情報を33案書き出す

    ・迷路でゴールから辿ると、不思議なことに入り口まで簡単にいけるようなもんだ。仕事は、お尻から考えていくものなんだ


    1.「5つのWHY」で。深く考え本質に迫る
    2.「ヘーゲルの弁証法」で、状況を客観的に整理する
    3.「伝える相手」を明確に想像することで、話にリアリティをつける
    4.「擬人化」することで、ものやことをイメージしやすくする
    5.「バックキャスト」で、全体を俯瞰し、早く活動できるようにする

    ・話でもてなす
    ・「の」で対象をズームすることで、見るべきポイントがわかる。
    「ラーメンが、おしかった」➡「ラーメンのスープがおいしかった」
    ・人は苦労話が好き。失敗や挫折を乗り越えた話に勇気づけられる。
    ・日本人は、自然の移ろいを共有することで、互いの気持ちを揃えてきた長い歴史がある。

  • ひきたよしあきさんの本は全て読む。
    「ことば」を大切にされている方だと、著書を読むたびに思う。
    小さい子、がんばりたいけどなかなか…という人
    そんな人たちに寄り添い、後押しする
    そんな心を感ずる

    私のような「思いをうまく伝えられない」人への
    様々な具体的アドバイス
    とても参考になります

  • 自分は思ったことを言葉にするのが苦手だなあと思うことが度々ある。この本ではそういった読者に対して、こうやって訓練してみればいいよとアドバイスを提案してくれる。

    どれも気軽に始められるものばかりで、自分でもできそうだと思えるものが多かった。

    「すごい」「やばい」という形容詞の表現をなるべく控えて、どうすごいのか、もっと表現を変えられないかと考えるきっかけになったように思う。

  • わかりやすい。
    形容詞を使わない、から始めたい。

  • 以下の点は実践したいと思った。

    ◆トレーニング
    ①30秒でものの名前を10個言う
    ②形容詞に逃げない
     ⇒「おいしい」「きれい」「かわいい」は意見を言ったつもりになっているだけ。起きた出来事に反応しているに過ぎない。具体的な表現で「おいしい」「きれい」「かわいい」の中身を語る。
    ③身の回りの出来事を実況中継する。
    ④普段の自分の行動一つ一つに理由付けをする。

    ◆実践
    ・人の頭で考える。〇〇ならこうする。を考える。
    ・「~という考え方」仮定を用いて想像を膨らませる
    ・ヘーゲルの弁証法 三角〷の左右の底辺にメリット、デメリットを並べ、両者を考慮し三角形の頂点でまとめ上げる

    ・動詞で誘う
    ⇒動詞をたくさん入れると、人の心を動かせる。
    例「あなたはきっと笑います。怒りたくなるシーンもあります。ハラハラもする。最後は泣くと思います。一緒に映画に行きませんか?」

    ・「の」を使って対象にズームする。(=具体性)
    ラーメン「の」スープが美味しかった。

全38件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

博報堂フェロー、スピーチライター

「2022年 『人を追いつめる話し方 心をラクにする話し方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ひきたよしあきの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×