岩田さん: 岩田聡はこんなことを話していた。 (ほぼ日ブックス) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 天才が日本にいたということがわかったし、
    とても偉大な方を若くして失ってしまい残念に思った。

    ひとつひとつの言葉からあぶれる人間性に強く惹かれた。

    今年読んだ本の中で一番感銘を受けた。下手なビジネス本や自己啓発本よりもずっと本質的で実践的なことが書かれていると思う。



    課題解決を好んでいた
    →人を幸せにすること

    人間はやっぱり、自分のやったことをほめてくれたりよろこんでくれたりする人がいないと、木には登らないと思うんです。


    好きか嫌いかではなく、「これは、自分でやるのがいちばん合理的だ」と思えばすぐに覚悟が決まるんです。


    「判断とは、情報を集めて分析して、優先度をつけることだ」


    「そこで出た優先度に従って物事を決めて進めていけばいい」


    それまでもふつうにコミュニケーションできていたと思っていた人でも、一対一で面談するとはじめて語ってくれることがある。変な言い方になりますが、「人は逆さにして振らないと、こんなにもものを言えないのか」とあらためて思いました。


    わたしは、自分がどんな会社で働きたいかというと、「ボスがちゃんと自分のことをわかってくれる会社」や「ボスが自分のしあわせをちゃんと考えてくれる会社」であってほしいと思ったんですね。

    そして、わたしは「人は全員違う。そしてどんどん変わる」と思っています。もちろん、変わらない人もたくさんいます。でも、人が変わっていくんだということを理解しないリーダーの下では、わたしは働きたくないと思ったんです。


    人が相手の言うことを受け入れてみようと思うかどうかの判断は、「相手が自分の得になるからそう言っているか」、「相手がこころからそれをいいと思ってそう言っているか」のどちらに感じられるかがすべてだとわたしは思うんですね。
     ですから、「私心というものを、どれだけちゃんとなくせるのかが、マネジメントではすごく大事だ」と、わたしは思っているんです。


     物事って、やったほうがいいことのほうが、実際にやれることより絶対多いんですよ。だから、やったほうがいいことを全部やると、みんな倒れちゃうんです。
     ですから、自分たちはなにが得意なんだっけ、ということを自覚したうえで、「なには、なにより優先なのか」をはっきりさせること。順番をつけること。それが経営だとわたしは思います。


    つまり、基本的には、その会社が「得意なことをする集団であろう」ということを目指すとしても、人と人が一緒に仕事をするためには、最低限、苦手だろうがなんだろうが、やってもらわないと困るということを決めないと一緒に働けないんですね。というときに、その「最低限のこと」を、なるべくちいさくすることが、経営者としてただしいんじゃないかなとわたしは思うんです。


    コンピュータの進歩が速いのは、トライアンドエラーの回数が圧倒的に多いからです。
    →重工業なら金型から作り直さないといけない


    仕事には、たくさんの人が並列で処理しようとするときに、きれいに割れる仕事ときれいに割れない仕事があります。


    あらゆることがそうですけど、仕事って、かならず「ボトルネック」といわれるいちばん狭い場所ができてしまって、そこが全体を決めちゃうんですよね。逆に、全体をどうにかしたかったら、ボトルネックがどこなのかを見つけて、まずそこを直さないといけません。ボトルネックより太いところをいくら直したとしても、全体はちっとも変わらないんです


    成功の体験をした集団というのは、自分たちが変わることへの恐怖があるもの

    といっても、成功を体験した集団を、現状否定して改革すべきではないと思います。その人たちは善意でそれをずっとやってきて、しかもそれで成功してきている人たちなんですから、現状否定では理解や共感は得られないんです。

     わたしはいま、たくさんのことを変えてもいるのですが、否定したいから変えるのではありません。
    「わたしがもしもむかしの時代にいたら、いま任天堂がやっているのと同じような方法を取ったと思うよ。でも、環境が変わったでしょう? 周囲が変わったでしょう? ぼくらが変わらなかったらどうなる? ゆっくり縮小していく道を選ぶ? それとも、もっとたくさんの人が、未来にぼくらのつくったものでよろこんでくれるようになる道を選ぶ?」ということなんです。

    面談は相手が答えやすいことから始める
    →自分のことなら答えられる


    わかりやすくいうと、なるべくなら、「ほんとうにやりたそうにしてる人」に仕事は渡したいんですよ。人間ですからね、嫌そうにしている人に大切なことを任せたい人なんかいないんですよ。


    プロジェクトがうまくいくとき。

     わたしの経験からいうと、あるプロジェクトがうまくいくときって、理想的なリーダーがすべて先を読んできれいに作業を割り振って分担して、その通りにやったらできました、という感じのときではないですね。

    どういうときに企画がうまくいくかというと、最初の計画では決まってなかったことを、「これ、ぼくがやっておきましょうか?」というような感じで誰かが処理してくれるとき。そういう人がたくさん現れるプロジェクトは、だいたいうまくいくんです。

    つまり、「こうなりたい」というイメージをチームの全員が共有したうえで、現実的な問題が起こったとき、あるいは起こりそうなときに、誰かが発見して、自然と解決していく。それが理想のかたちなのかもしれません。

    会社とは

    もしも、経営者がなんでもできるんだったら、ひとりで全部やればいいんです。自分がいちばん確実で、自分がいちばん当事者意識があって、自分がいちばん目的を知ってるんですから、自分ですべてできるなら自分でやればいいんですけど、そんなことをしていたら、ひとりの時間とエネルギーの限界ですべてが決まってしまうんですよ。
     だから、会社で働く人は、自分で担当すること以外は仲間たちに任せて、ゆだねて、起こる結果に対して腹をくくるわけですよね。で、その構造が、規模が大きくなればなるほど階層的になり、より幅が広がっていく。それが会社というものですよね。


    自分にはないものをその人が持っていて、自分にはできないことをやっているということに対して、敬意を持つこと。この敬意が持てるかどうかで、働くことに対するたのしさやおもしろみが、大きく変わってくるような気がするんです。
     たとえばわたしは任天堂の社長をやってますけど、絵は描けませんし、作曲ができるわけでもない。立場上、わたしは上司で社員は部下かもしれませんが、ひとりひとりの社員はわたしのできないことを専門的にやっている人たちだといえます。
     そういう人たちに対して、わたしは非常に敬意を持っているんです。というか、そうあるべきだと思って生きてきました。


    余談ですが、わたし、いまよりずっと若いころ、自分がものすごく忙しく感じていたころに、「自分のコピーがあと3人いればいいのに」って思ったことがあるんです。でも、いま振り返ると、なんて傲慢で、なんて視野の狭い発想だったんだろうって、思うんですよ。だって、人はひとりひとり違うから価値があるし、存在する意味があるのに、どうしてそんなこと考えちゃったのかなって、恥ずかしく思うんです。


    技術者も、絵描きも、「オレがいちばんうまい」という自信やうぬぼれがないとエネルギーが出ないでしょう。プログラムをやる人だって、自分のやり方がいちばんいいと思っている。そんな人どうしが一緒に開発をすると、かならず衝突が起こるんです。だって、クリエイションはエゴの表現ですから。エゴの表現をし合っている人たちが、なにもしないで考えを一致させるはずがないんです。全員が善意と情熱でやっているから「自分はただしい」と思っている。

    あらためてわたしが思うのは、やはり目標を定めるのが大切だということです。たとえ、それが前例のない目標だとしても。単純に、仕様を積み上げていくことをくり返していくだけだと、どうしてもマージンが重なって大きくなるだけでしょう。それよりも、やりたいことが明確にあるのであれば、「こうしたいんですよ」っていうところから逆算して目標に向かっていくほうがただしいと思うんです。


    また、わたしは、ただしいことよりも、人がよろこんでくれることが好きです。


    ただしいことを言う人は、いっぱいいます。それでいっぱい衝突するわけです。お互い善意だからタチが悪いんですよね。だって善意の自分には後ろめたいことがないんですから。相手を認めることが自分の価値基準の否定になる以上、主張を曲げられなくなるんです。

    逆にいうと、コミュニケーションが成立しているときって、どちらかが相手の理解と共感を得るために、どこかで上手に妥協をしているはずなんです。

    ■何かを続けることについて

    自分が注ぎ込んだ苦労やエネルギーよりも、ご褒美のほうが大きいと感じたら、人はそれをやめない。だけど、返ってきたご褒美に対して、見返りが合わないと感じたときに、人は挫折する。

    つまり、才能というのは、「ご褒美を見つけられる能力」のことなんじゃないだろうか


    自分の身のまわりにあることとつながっていないことを無理に勉強しても、身につかないんですよ。だったら、それに時間を費やすよりも、自分が好きで得意なことをやろう、という優先順位になってしまうんです。


    コミュニケーションがうまくいかないときに、絶対に人のせいにしない。「この人が自分のメッセージを理解したり共感したりしないのは、自分がベストな伝え方をしていないからなんだ」と思うようにすると決めたんです。
    →プログラムが、動かないのと一緒。自分のせい。

    できる可能性があるとしても、「できるけど、これが犠牲になるよ」とか、「できるけど、これとは両立しないよ」といったことを、きちんと理解し合ったうえで進めていくべきだとわたしは思います。


    ものをつくっていると、毎日の苦労は「人が苦労してやるしかない」ということと、「こんなことは機械がやればいいのに」ということのふたつに分かれるんです。ですから、わたしは、早い時期から「機械がやればいいことを自動化する仕組み」をつくろうと思うわけです。


    「アイディアというのは、複数の問題を一気に解決するものである」


    わたし自身は、なによりも、従来の延長上こそが恐怖だと思ったんです。

    wiiについて
    それは「もう一回時計を巻き戻しても同じものをつくるだろう」と胸を張って言えるほどなんです。
    →無駄なことはない

    ライトユーザーとコアユーザーをわけるべきではない
    コアユーザーも最初はライトユーザーだった
    新しい人が入り続けることはとても大事なんです。新しい人が入るようにしておかないと、いつかかならずお客さんはいなくなってしまう。

    仕様を決める時に本当に大事なことをは
    なにを出すかでは無く
    なにを捨てるか
    なにをやらないと決めるか

    「制約はクリエイティブの母」なんですよね

    面白いゲームというのは
    遊ばずに観ているだけでも面白い
    →わかる

    岩田さんの読み方というのは、本のなかにヒントを求めるのではなくて、ふだん考えていることの裏付けを得たり、自分の考えを本を通して人に伝えたりするために役立てているような感じでした

    怒ること

    本質的にはなにも解決していないのに自分だけは「そつなくやってます」みたいなことに対して腹が立つんですね。


    岩田さんが『MOTHER2』を立て直したときのことでよく憶えているのは、最初に、ゲームを直すツールをつくったことですね。  半年でやります、と宣言した岩田さんは、自分ひとりで黙々とゲームを直していくんじゃなくて、スタッフ全員がゲームを直せるような仕組みをまずつくった。それがすごく新鮮な驚きでした


    「人間は、人間にしかできないことをやりたいんですから」

    自分が誰かと仕事をしたら
    「次もあいつと仕事がしたい」と言わせよう
    というのが、モットー

    私が経験してきたことで
    無駄だと思うことなんてない

  • こんな人になりたい!

  • 才能はご褒美を見つけられる能力。最初は全員ライトユーザー。ファシリテーターは足りなければクリエイティブを足すし、あり過ぎたらまとめる方に回る、その会議で答えを出そうとほんとうに思っている人。

  • 2015年に亡くなった岩田聡のインタビューなどをまとめたもの。

    ところどころ字が小さくなるので、電子書籍では少し読みづらい。

  • 岩田さんの事を知らなかったけれど、言ってる事とてもいい。いい人。この人の言葉を知らせたいと身近な人が思うのも頷ける。

    不満をもっている相手は不満が溜まっていれば溜まっているほど、まずその不満をこちらが聞かないと、こちらの言うことは耳に入らない。言いたいことを言った後だったらある程度入る。「人は逆さまにして振らないと、こんなにもものを言えないのか」

    自分たちは何が得意なのか。何が苦手なのか。それをちゃんと分かって自分たちの得意なことが活きるように、苦手なことが表面化しない様な方向に組織を導くのが経営。

    ボトルネックがどこなのか見つけて、そこを直さないと全体は全く変わらない。困難な課題を分析して解決の糸口を見つける事。

    今良いとされているやり方は、本当に正しいのか。変わっていく周囲の物事に敏感であるように仕向けていかないといけない。とは言っても、成功体験した集団を現状否定して改革すべきではないと思う。理解や共感は得られない。
    問題のある所に入ってプロジェクトを立て直す時も新しい人として入り、色んな人に配慮しながら今まで頑張ってきた人達を腐らせずに活かしていく。全然威張ってなくて、相手の自由をすごく大切にする感じが伝わってくる。


    面談では答えやすいことから聞く。その人の本性を引き出せるから。「今までしてきた仕事で1番面白かった事、辛かった事は何?」など自分の事だから答えやすいし、何よりその人の事が分かる。

    新人が会社から1番求められていることは「飾るな」ということ。それといかに同じ事で何度も他の人を煩わせないかという事。仕事が面白いかどうかは自分が何を楽しめるかという、枠の広さに左右される。

    コミュニケーションが成立している時はどちらかが相手の理解と共感を得るために、どこかで上手に妥協している。

    人がまだ変化を感じていない内に気づくために仮説を立てては検証する事を繰り返す。より遠くが見えるようになるし前には見られなかった角度でものが見れるようになる。

    費やした苦労やエネルギーよりもご褒美が大きいと感じたら人はそれをやめない。習慣が継続する才能とは「ご褒美を見つけられる能力」成し遂げる事よりも、成し遂げたことに対して快感を感じられる事。これが適応されると得意な事が増えていく。

    自分の有限の時間やエネルギーをどこに向けるべきか突き詰めて考えていくと「自分が生まれてきた意味」までいく。

    自分が何かにハマっていく時になぜハマったかがちゃんと分かると、そのプロセスを別の機会に共感を呼ぶ手法として活かすことができる。

    アイディアというのは、複数の問題を一気に解決するものである。一気に全体が見渡せるようになる。

    ダメ出しをしながらも、素材を無駄にしない工夫。使えない素材であっても別のところで使う事を提案。相手を動けないようにしてから、避けようのない急所を突く。

    「制約はクリエイティブの母」何を足すか、捨てるかではなく、「何をやらないと決めるか」が大事。

  • 若くからプログラマとして、会社社長として、ゲーム業界を牽引してきた岩田さんの考え方が詰まった一冊。

    経験や深い思慮の上でのやさしい言葉が心に届いてきます。

  • 岩田聡氏の、有能かつ穏やかな人柄が伝わってくる。

  • 自ら本を執筆することはなくこの世を去った、任天堂社長 岩田聡さんの言葉を集めた本。
    一言で表すならマネジメントの実践書。
    若くして任天堂の社長まで登り詰めた天才プログラマーの人間性まで伝わりました。
    「みんながハッピーであること」を本気で目指して、いた岩田さん。
    この本に出会うまで、その存在も知らなかったのですが、もし今もご存命だったら、確実にその動向や発言をフォローする一人に加えることになっただろうと思います。
    本にしてくださった糸井重里に感謝です。

  • 岩田さんが過去にしてきた事の内容もさることながら、それ以上にこの人がどういう人であったか、どんなあり方だったのかの方がいろんな影響与えたんだろうなと感じた。亡くなった後にこんだけ偲ばれる日本のビジネスパーソンってなかなかいないだろうなぁ

  • 任天堂社長の岩田聡さんの人生や、仕事に対する価値観や考え方、生き方が描かれていて、どういう経緯で任天堂の社長にまで上り詰めたのかが簡単に書いてあった!
    その上で、第三者の目線から、任天堂社長 岩田聡について描かれており、いろんな目線からの岩田聡を見れたことが面白かった!

    家庭的でもあり、なおかつ仕事に対しては、しゃちょうでありながらゲーマーでもある とはっきりと言ってしまうところとか、人としての魅力を感じた。

    自分自身がものすごくハマったゲームの一つである、大乱闘スマッシュブラザーズDXにも大きく携わっていたみたいで、勝手に親近感が湧きました(笑)

    ただ、もう少し踏み込んだ歴史(どのようにして社長に上り詰めたのか)を詳しく描いてもらいたかった。
    点数は、50点かな。

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