岩田さん: 岩田聡はこんなことを話していた。 (ほぼ日ブックス) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 【文章】
    とても読みやすい
    【ハマり】
     ★★★★★
    【気付き】
     ★★★・・

    合理的にハッピーを追求する人

    ・同じ会社で同じ目的を果たす仲間とのあいだに、利害の調整は必要ない
    ・経営者がやるべきことは、自分たちの得意を自覚した上で、何を優先するべきかを決めること
    ・天才とは、人が嫌がったり疲れたりして続けられないことを、延々とやり続けることができる人
    ・ゲームは小説や映画などと違って、インタラクティブに関わることができるため、記憶に残りやすい

  • 無料公開の続きが読みたくて読了。
    生前は特別、カリスマ性があるとか名経営者とかいう印象でもなかったように思うが、
    根っからの開発者ということだった。
    今、生きてれば現状の任天堂を見るに印象が変わっていたのかもしれない。

  • ・人と違う道を取るというのは、本来恐怖ですから。「みんなで進めば怖くない」というのが今の社会の生き方なのに、人と違うことをしなければならない。
    しかし、私自身は従来の延長線上こそが恐怖だと思ったんです。
    いつ変わるべきなのかは、きっと誰にもわかりません。でも、従来の延長線上には未来はないわけです。
    今のまま進めばどんどん力だけの戦いになって、ついていけるお客さんの数は少なくなっていく。

    ・「なんとなく」は一番ダメなんですよ。

    ・時間がたつほど値段が下がるモデルというのは、お客さんに「待った方が得ですよ」とメーカーが教え続けているような気がして、なんか間違ってるんじゃないかってずっと思ってきましたから。
    もちろん、どんな局面になっても値下げを否定するつもりはないんですが、
    むしろ最初にがんばって、一番最初に応援してくれた人が、「俺は先に応援して損した」と思わないようにしたいなあとずっと思ってきました。

    ・「ゼルダ」っぽさがなにかははっきりわかりませんが、
    「ゼルダ」っぽさを、開発にかかわる全員が常に意識しているということが
    いちばんの「ゼルダ」っぽさなのかもしれません

    ・アイデアというのは、複数の問題を一気に解決するもの

    ・本質的には何も解決していないのに自分だけは「そつなくやってます」みたいなことに腹が立つんですね。
    社内とか自分の周囲に関してはそつなくやっているんだけど、当事者、お客さんには逆に不安を与えていたり解決していなかったリする

    ・「人間は、人間にしかできないことをやりたいんですから」

    ・激論を交わすっていう感じはまったくなくて、お互いが肯定的に話を畳みかけている感じ。「ああいえばこういう」じゃなくて「ああいえばさらにああいう」みたいな感じ。で、それが楽しいんですよ。

    ・わたしはきっと当事者になりたいんです。
    あらゆることで傍観者じゃなくて当事者になりたいんです。
    誰かのお役に立ったり、誰かが喜んでくれたり、お客さんがうれしいと思ったり、何かをもたらす当事者でいつもいたいんです。
    当事者になれるチャンスがあるのにそれを知りながら、
    「手を出せば状況が良くできるし、何かを足してあげられるけど、大変になるからやめておこう」と当事者にならないままでいるのは・・・

    ・・・「後悔したくないし、力があるならそれを全部つかおうよ」という感じなんですね。

    ・「判断とは、常識を集めて分析して、優先度をつけることだ 」 ということがわかったんです。
    「そこでた優先度に従って物事を決めて進んで行けばいい」と思うようになりました。

    ・「人はそれぞれ全然違う。そしてどんどん変わる」と思っています。もちろん変わらない人もたくさんいます。でも、人が変わっていくんだということを理解しないリーダーの下では、私は働きたくないと思ったんです。

    ・世の中のありとあらゆる改革は、現状否定から入ってしまいがちですが、そうするとすごくアンハッピーになる人もたくさんいると思うんです。だって現状を作り上げるためにたくさんの人が善意と誠実な熱意でやってきたわけでしょう。不誠実なものに対して現状否定するのはいいと思うんですけど、誠実にやってきたアウトプットに対して現状否定をすることは、やってはいけないと思うんです。

    ・自分たちが作ったものに対して、最初、お客さんは、たいして興味がないどころか、まったく興味がない。いつもそこから、はじまる。
    そしてそこから、愛してもらうというか、わたしたちのつくったものに触れてニコニコしてくれる状態まで線を引、自分たちの負けだと思っています。最初だけ盛り上げて、とにかく買ってもらうというのではなく、半年後、1年後と、新しい提案を出し続けていって、お客さんが「ああ、気がついたら遊び続けていたわ」っていうことが起こらないとだめです。

    ・新しく社会に出たばかりの人は、いろんなことを知らなくて当たり前なんですから、「知らないことを恥ずかしがらない」ということが7すごく大事です。「オレってけっこう賢いでしょ」って思わせるようなことは、先輩には全部バレます。けっきょく、新人が会社から一番求められていることは、「飾るな」ということなんです。その一方でいかに同じことで何度も人のことを煩わせないかということ。

    それから、新人ってどうしてか明らかに説教しやすい人としにくい人がいるんですよ。安心して「バカもん」といえる人と、はれ物に触るように叱らないといけない人がいるんです。これって、実はものすごい差なんです。こちらから与えられる量も、その人が吸収できる量も、最終的に大きく変わってくる。「バカもん!」と言われやすい人は、ものすごくたくさんのことを短期間に学べるんです。

    ・なるべくなら、「ほんとうにやりたそうにしている人」に仕事は渡したいんですよ。

    ・仕事はやっばり大変だし、嫌なことはいっぱいあります。きっと、我慢もしなきゃいけません。ですけど、おそらく、その人にとって「仕事がおもしろいいかどうかというのは、「自分がなにを楽しめるか」という枠の広さによってすごく左右されると思うんです。

    ・どういうときに企画がうまくいくかというと、最初の計画では決まってなかったことを、「これ、僕がやっておきましょうか?」というような感じで誰かが処理してくれるとき。そういう人がたくさん現れるプロジェクトは、だいたいうまくいくんです。

    ・「なぜそうなるのか」がわかりたい。

    ・つまり才能というのは「ご褒美を見つけられる能力」のことなんじゃないだろうかと。「なしとげること」よりも「なしとげたことに対して快感を感じられること」が才能なんじゃないかと思うんですよね。いってみれば「ご褒美発見回路」のようなものが開いている人。

    ・たとえば、ある料理店で、お客さんが出てきた料理について「多い」と言っている。
    そのときに、「多い」と言っている人は、なぜ「多い」と言っているのか。
    その根にあるのは実は「多い」ことじゃなくて「まずい」ことが問題だったりするのです。

    ・「任天堂はケンカしたら負ける。よそとケンカしたらあかんのや」山内さん

    ・私が見つけた「天才の定義」があります。「人が嫌がるかもしれないことや、人がつかれて続けられないようなことを、延々と続けられる人」、考えるのをやめないこととか、とにかく延々とつきつめていくこと。
    それは、できる人にとっては苦行じゃないんです。それを苦行だと思う人は、苦行じゃない人には絶対勝てない。だから、それが才能なんだと。
    自分が苦労だと思わずに続けられることで、価値があることを見つけることができた人は、それだけでとても幸せだと思います。

  • 岩田聡1959年ー2015年  札幌南高校 東工大 任天堂 
    聡明で人柄が素晴らしい 常に冷静な思索さすが
    経営は優先順位、経営はマネジメント 
    プログラミングと同じと言う発想はさすがだ
    得意なことを持ち寄って大きなプロジェクトを成し遂げる「組織」
    ボトルネックの問題が本質だが、目の前の課題に集中してしまう
    サプライズがあると大きな成長 現状の延長線では限界
    合理性の評価基準 公正 コスト低くて効果大 当たり前に敬意
    良いアイデア 幾つもの問題を解く カーリングの複数テイク!同じ
    →GAMEを創造 GAMER CREATER PRESIDENT 本人は同一人
     享年56歳若過ぎる ステープジョブズ エンタメvsハイテクも

  • ほぼ日は結構読んでたのでなんとなく記憶に残ってる話が多かった。

    岩田さんって悪く言う人が全然いない気がする。
    すごい伝説のプログラマーで、ゲームの新しさ・面白さを追究するクリエイターで、みんなの声をよく聞く社長で。

    岩田さんみたいになりたい、岩田さんのような人のもとで働きたいと思わせる。

    面談で「あなたはハッピーですか?」
    すごく本質的な質問。

    宮本さんの言葉「アイディアというのは、複数の問題を一気に解決するもの」

  • 任天堂の元代表取締役社長、岩田さんのお話集。泣けるし本質的だし現場目線だしの超名著です。
    ・毎年一定の利益を出しながら組織を変えていかなきゃいけない。飛びながら飛行機を修理するみたいなところがあって
    ・自分たちの得意なことが活きるように苦手なことが表面化しない方向へ組織を導く
    ・おれはマネジメントが得意だって始めから思っている人はいない
    ・リーダーは「なんとかなる」という前提でいるべき
    ・あらためてわたしが思うのは、やはり目標を定めるのが大切だということです
    主に経営についてのお言葉をまとめましたが、他にも本当にお勉強になることばかりです。

  • 仕事とは楽しみの延長線上だということ、そしてそれを横で楽しんでくれる人がいるかどうかが重要となる。
    そのうえで、故岩田さんの強みであるプログラミングという武器から一回も手を放していない。自分の得意不得意を見極めて仕事をしていることが分かる。
    そんな岩田さんは、部下を全く叱らない。叱るよりも半年に一度社員全員と面談をして、問題である根本から改善しようとする姿勢は、プログラミングの表面上だけでは解決しない土台から改善するという考えがあるのだろうと思う。
    そんな素晴らしい人柄である岩田さんの言葉と、その周りにいた仲間の証言で岩田さんの思考を少しだけ体験できる本。

  •  良い話に溢れていた。泣けた。

  • 岩田さんのお人柄がにじみ出ている本だと思います。

  • ソニーの反対は、任天堂、ということで…。
    ソニーの平井さんとは異なるリーダーシップの取り方で、「え!?!??」となります。

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