ダイエット幻想 ──やせること、愛されること (ちくまプリマー新書) [Kindle]

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  • 筑摩書房
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感想・レビュー・書評

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  • 女性は見られると興奮するのは本能的なのだ。
    上記のことはよく言われますが、これてどうなんですかね?
    そんな疑問を解決してくれるの本がこれです。
    文化人類学的に今言われてる問題にたいしての1つ答え提供してくれる面白い本です
    私がこの本で驚いたのは大人になる、綺麗になることには痛みが伴っていることに驚き感じました。
    その例として中国の纒足の話題出してます。纒足のレントゲンの写真見るとハイヒールと似てませんか?
    さらにTwitterの恋愛でよく聞く本能的、女性らしさ、男性らしさ、可愛いらしさというのもあれも思考停止ワードだし、作られたものだと知って、勉強になりました。
    女性向けに書かれてますが、男性も読んでも面白いです。
    婚活、恋愛で悩む男女、婚活アドバイザーの方読んで欲しいです。

  • ダイエット幻想 ─やせること、愛されること。磯野 真穂先生の著書。愛されることを追い求めること、愛されたいと思うことは、別におかしいことじゃないし、自然なこと。愛されるためだけを目的としてやせることにどれだけの価値があるのかはわからない。やせなくても愛されるかもしれないし、やせても愛されないかもしれない。無理なダイエットをしてやせてもそれは本当の幸せにつながるかどうかわからない。ダイエット幻想は捨てて自分を愛すること。

  •  食べることのすべてではなくて、栄養素やカロリーなどの数値的なものに目を向けることで消え去ってしまう「食べる」という行為に内包されたすべて、が一番印象に残った。確かに、食べるという行為を丸ごと楽しむことはない。

     美味しく食べたいなぁ。

  • 自分磨きのためにダイエットをしている人は多いと思うが、正しいダイエットとは何か、何のためにダイエットをするのか見つめ直すことができる本。

  • <感想>
    一見ダイエットの成功本のようなタイトルだが内容はシリアスで、文化人類学的観点から日本人女性の「かわいい」と「承認欲求」の関係性に切り込んだ秀逸な本。「承認欲求」に囚われている女子の心理を「選ばれ組のメンタリティー」と表現した言語センスが素晴らしい。

    <アンダーライン>
    ・選ばれ組
    ・選ばれ組の行動の基準は選ぶ側の視線
    ・「わたし」は他者との差異の中に存在している
    ・差異化の欲望
    ・タグ付けする関係
    ・数字のない世界
    ・無限定空間

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著者プロフィール

いその・まほ:人類学者。専門は文化人類学、医療人類学。2010年早稲田大学文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。早稲田大学文化構想学部助教、国際医療福祉大学大学院准教授を経て2020年より独立。
著書に『なぜふつうに食べられないのか-―拒食と過食の文化人類学』(春秋社)、『医療者が語る答えなき世界――「いのちの守り人」の人類学』(ちくま新書)、『ダイエット幻想――やせること、愛されること』(ちくまプリマ―新書)、『他者と生きる』(集英社新書)、共著に『急に具合が悪くなる』(晶文社)がある。本作では、著者の執筆に伴走し、言葉を寄せる。

「2022年 『「能力」の生きづらさをほぐす』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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