愛の色いろ [Kindle]

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  • 中央公論新社
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  • このシェアハウスで暮らす条件はただひとつ複数愛者であること―。
    それぞれが選びとった生き方の先にたどり着く新しい愛の形。


    不動産会社の社長の伍郎。
    ポリアモリーの広告塔だった黎子。
    離婚して子供にあえなくなった良成。
    話す事が苦手で人と上手く付き合えない千瀬。
    年齢も職業も異なる4人がシェアハウスで同居。
    ポリアモリー(複数愛)に理解があることが条件のシェアハウス。
    四人それぞれが絡まりあうように彼と彼女。
    互いの愛をはかりあったり、揺れ動く感情に翻弄されながらも
    表面上は日々は穏やかに過ぎていくが、一人の死によって
    脆くも崩れていく…。

    ポリアモリー(複数愛者)知らなかった。
    全く知らなかったです。
    でも色んな愛の形があって、こうした生き方の人がいても不思議じゃない
    そう思った。
    否定する気持ちは全くないのですが、やはり何故?何故?
    複数の人を同時に誠実に愛するという事がやはり理解は出来なかった。
    肯定できる自分でありたいと思ったし、身近に居ても仲良くは出来ると思う。
    でも、自分にはない価値観だと感じました。

    「本当に大事な事は、世間が大切にしていることから
    少しずれたところにあるんだ。」って言葉
    このテーマに関わらずとても共感しました。

  • 複数愛者って? そんな器用な人たちがいるの。すげー。
    博愛とは違うんだよね。
    一人でも手一杯なのに、それが複数って無理だな。しかも、シェアハウスで一緒に生活って……。関係性がグチャグチャになりそう。
    ま、個人の自由だけれど。

  •  とあるシェアハウスに、4人の男女が暮らしている。
     そこに暮らす3人の視点で時は進む。
     当たり前の日常、違うところがあるとすれば、複数と恋愛をするポリモアリーだと言うことだろうか。

     淡々と描かれる日常は、ある出来事によりバランスを崩すが、そこから登場人物らが選ぶ道がなるほど。

     昔の時代なら、女は結婚して子を産むのが幸せだった。男ならばひとつの会社を勤め上げ、家を建てることだろうか。
     今の時代でも、こうしたら幸せになるだろうと、何かのモデルケースを追ってしまうことがある。けれど、自分がそうなって幸せかどうかは、また別の話なんだよな、と気付かされた。

  • なかなか気持ちがわからなかった。

  • 今朝読了したこのお話、すごく良かった。
    テーマは複数愛。
    同性愛とかはよくテーマにされることあるけど
    複数愛というのは聞いたことすらなかった。
    複数愛者というのは、文字通り
    1人に絞らず複数の人と関係を持つ人を言うらしいですが
    ただ貞操が緩いのではなく
    第一パートナーがいて、
    他の人との関係性のことは必ず話し合いで決めるとか
    しっかりしたルールのもとで保たれるらしい。
    この話もその通りなんだけど
    どうしても纏わりつく嫉妬や独占欲。
    そして、関係する人のうち1人が突然事故死することによって
    ルールが効かなくなり壊れていく関係性。
    複数愛のなかで展開されていくストーリーだったけど
    普通に普遍的な愛の話でも言えるよなあと思える内容で
    しっかり噛み締めたいお話でした。

  • さらっと読みやすい感じです

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著者プロフィール

1983年愛知県生まれ。愛知大学文学部哲学科卒。2013年『左目に映る星』で第37回すばる文学賞を受賞しデビュー。他の著書に『透明人間は204号室の夢を見る』『ファミリー・レス』『五つ星をつけてよ』『リバース&リバース』『青春のジョーカー』『魔法がとけたあとも』がある。

「2021年 『求めよ、さらば』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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