あえて数字からおりる働き方 個人がつながる時代の生存戦略 [Kindle]

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  • ギブ

  • 「役に立つ」から「意味がある」が生き残る時代なので、「ギブ」をベースに。
     変化の激しい時代だからこそ、うすく広く繋がるのが大切

  • 「ギブから始めよ」と言っているにも関わらず、実践は本当に難しい。
    「何かを得たければ、まず自ら与えよ」ということなのだが、頭で理解していても出来ないものだ。
    今まで生きてきた経験が足かせとなって、思考をそのものを変えることが本当に困難なのだ。
    しかしながら、無情にも時代はこれから大きく変化してしまう。
    今までの常識が非常識になるくらいに。
    かつての正解が間違いとなるくらいに。
    柔軟に変化に対応出来た人だけが、本当の意味で生き残れるのだ。
    そんな新社会のルールチェンジが、もうすぐそこから始まっている。
    だからこそ、今すぐにでも過去の自分の思考回路そのものを疑ってかかる必要性があるだろう。
    それはともすると、自我の崩壊を招きかねない。
    今までの常識がひっくり返るのだから、何を信じてよいか分からなくなってしまう。
    その時に心が壊れないように。
    多少壊れてもすぐに回復できるように。
    そういう精神のしなやかさも絶対にこれからは必要なのだろう。
    我々はすでにジャングルで道に迷っている状態と言える。
    その状況に絶望するのか。それとも何も考えずに出口を探してうろつくのか。
    ここまで来たら、答えは一つだ。
    「何としても生き残る」こと。
    さぁこのジャングルでどうやって生き残るのか。
    少ない情報をかき集めて、冷静に分析することも必要だろう。
    仲間がいるならば、仲違いするよりも絶対に協力した方が生存確率は上がるだろう。
    何なら、誰は何が得意で何が苦手ということを良く把握して、チームとしてどうするかを考えることも出来るだろう。
    そもそもジャングルで道に迷う前に、様々な知識を持っておくことが必要だろう。
    ちょっと火の起こし方を知っているだけで、生存確率を上げられる訳だ。
    食べられる植物やキノコを知っているだけで、これも生存確率が上がる。
    ケガをした際の治療になる薬草を知っていれば、これも生存確率が上がる。。
    ここまででも、すでにいくつもの「必要なこと」が挙げられてしまっている。
    問題なのは、人間そんな急にボールを何個も投げられても受け取れないってこと。
    一つずつでいいから、しっかりと捕球する。
    これからジャングルを旅する時代に突入していくのは決まっているのだから。
    確実に準備をするのか。
    それとも本当に手ぶらでジャングルに向かうつもりか。
    そういう事を本書で言っているのだと思う。
    ジャングルで生き残るのも、確実に「ギブ」の人だろう。
    限られた制約の中で資源を奪い合っても、絶対に生き残ることはできない。
    分け与えること、手放すことが何かを得るために絶対に必要なことというのはものすごく皮肉なことだ。
    さて、それでは何から我々はギブすればよいのか。
    小さなところからまず始めてみるのがよさそうだ。
    (2022/2/15)

  • 2022/2/11

  • 尾原氏による著書。共感しかない。という感じ
    自分の外側にあるものをギブするという発想が面白かった。snsの活用法も載っており非常に興味深い本。
    さすが。、

    メモ
    ・誰かにありがとうと思ってもらえるgiveを繰り返すこと。特定の誰かにとっての意味のある存在になること。これを重ねることで数字からおりて、意味のある自分になっていくということ。
    ・自分自身が提供できる意味を考えよう
    ・信頼関係の進化系 ノールックパス
     信頼から自分の可能性を広げる。確変モードに
    ・相手の視点に立って必要と思われるもの、自分の外側にあるものを想いをのせてギブすること
    ・目の前の誰かにとっての何者かになることで、みんなにとっての何者かになれる。
    ・信頼は一対一の関係によって構築されるその人ならではの価値。
    ・あいてのことを知って、そこに何を提供するか。声をかける前の事前準備でその後が決まる。
    ・求められる地頭。常に物事を新鮮な目でとらえ、考え続ける能力。
    ・生きがいとなるライフワークとは
     あなたが好きなもの
     世の中が必要としているもの
     対価を得るに値するもの
     あなたが得意なもの
    ・エフェクチュえーションに関する原則
     手の中の鳥の法則。自分にとって当たり前、できることから始めようというもの。
     許容可能な損失の原則。小さな失敗から偶然のアイデアや強みが生まれうる。
     レモネードの原則。酸っぱいレモンの方がレモネードとして売れる。逆転の発想を考えよう。
     クレイジーキルトの原則。手の中の鳥を外に晒して、新しい目的に進んでいく。
    ・今は昔と違い、人が好きなものを見つけていくためには無菌室にいなければいけないような状況になっている。無菌室で好きを探す
    ・好きの三つのE
     extract 抽出する 違いがわかる
     expand 拡大する 自分の視点で膨らませられる
     express表現する 好きで語ることがギブになる
    ・遠くにある場所で自分を表現して、自分を変えていく体験を積み重ねる
    ・変化の時代に生き残るための九原則
     強さではなくしなやかさを。リカバリー力を
     押すのではなく引く。必要に応じてネットワークから
     安全に焦点でなくリスクを取る
     ものではなくシステムに焦点を
     地図ではなく良いコンパスをもつ
     理論ではなく実践に基づく
     服従ではなく反抗を
     専門家ではなく人々に向かう
     教育ではなく学習に焦点を
    ・4段階の振り返り技法
      振り返りの基本ループ
     客観的事実→主観的感想→一般化→適用・検証
    ・価値主義には信用を溜め、可視化し、社会と接続し換金する仕組みが必要。

  • 【 #書籍紹介 】 @BizHack1
    筆者の体験に基づいた、多くのセオリーが書かれた本。

    目先の数字を追ってもあまり意味がない。

    という「当たり前」な事ですが、経験が浅い人には良い指標になるかも知れません。

    #あえて数字からおりる働き方 #個人がつながる時代の生存戦略
    https://amzn.to/3lSFAdu

    2021/10/24

  • DX界隈で大活躍されている尾原氏の印象が強く、同氏が40代になるまではメディア等にほぼ出演せず、facebookでさえ限定公開している事に驚いた。
    その様な過去があるからこそ、人に「ギブ」を続けて意味のある人物となり、その積み重ねで今の尾原氏の姿があると思うと説得力がある。
    ”新たな成長”を考えるとゼロイチで転職を考えがちであるが、「ライフワークは稼げなくてもいい、今ある範囲の中でも成長できる」という主張に勇気づけられる。

  • 表紙からしてタイトルが『GIVEと感謝が最大の自己投資』だと思ったら、サブタイトルですらない宣伝文句らしい(電子書籍専用の表紙らしい)。
    ようは、情けは人の為ならず。人に親切にすることで巡り巡って自分に良いことがあるという事なんだろうと思う。
    なお、作者はもともとコミュ障だったらしい。だから、コミュ障の人にでもできることしか書いてないとあるのだけど、どうコミュ障だったのかが書かれてなかったように思うので、いまいち説得力にかけた。
    それにしても、SNSでやってることが、『耳をすませば』の天沢聖司を思い出した。相手の行動を先回りしようとするストーカーっぽい。
    後、ちょっとよく分からなかったのが、「以前、講演前に近くにあった書店に立ち寄ってみたら、その店の売上げランキングの上位はほとんどが仏教をベースにした自己啓発本だったことがあります。つまりこの地域で本を読む人の多くは高齢者らしいとわかります。」という文章。全く持って、なぜ仏教系の本の売り上げが多いと、高齢者が多いらしいという結論になるのか分からなかった。
    「新しいジャンルの知識を30分だけで身につける読書術」についての話は面白かった。読書術というよりも、検索術だと思うのだけど、ようは知りたいジャンルについての本の感想が書かれたブログやレビュー記事を読んで、その記事の引用部分を読めばいいということらしい。確かに、これだと人がいいと思った部分だけ読めるから効率的に調べることができるし、いいかもしれない。

  • 時代の変化に対応した新しい働き方を考えるための本です。
    ネットの普及で学習方法は広がり、スキルを身につけることが昔ほど難しくはなくなっています。
    スキルだけでは差別化できない中では、相手の立場で考え、相手にとって意味のある存在になることが必要であることの重要性が増しています。
    オンラインで他人とつながりやすくなったメリットを生かしながら、どうやって相手にとって意味のある存在=「有り難い」存在になるかを学べます。
    時代の変化に対応していくことに不安を感じる方が読むと、これからの方向性のヒントを得られる1冊ではないでしょうか。

    【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】
    「これからの時代における“働き方”で大事なのは、『誰にとって意味のある存在か』という問い。その答えを持てる存在になる。人間関係をベースとした『あなたが好きだから一緒に仕事がしたい』という信頼関係を築くことが、個人の働き方の主軸になっていく。」
    「すべての人間関係は『相手の視点に立つこと』からはじまる。相手の視座に立って学ぶと、新たな着想を得ることができる。着想を得るには、自分からより遠いものを掛け合わせることが最も重要。自分にとっての当たり前が、居場所を変えれば誰かの『ありがとう』につながる。」
    「これからは、変化が起きるたびに新しい航路を自分で導き出さなくてはならない。向かうべき方向性が示すコンパスが常に変わるつもりでいたほうがよい。今の状況を認識した上で、お互いのコンパスを持ち寄り、“誰のコンパスが我々にとって最も大事か”をしっかり確認し合い、最も適切なコンパスを持つ人のもとで意見を募って議論していくことが大事。」
    →これからの働き方ということで紹介されていますが、それらの本質は、これまでの働き方でも重要だったものではないかと感じています。違いは、技術の進化で変化のスピードが激しくなっていること。デジタル、オンラインなどを駆使した考え方、働き方のアップデートは必要です。ただ、変わらない本質を忘れないことが最も大事なのではないかと思います。

    【もう少し詳しい内容の覚え書き】
    ・ネットで誰もが高速学習できる今、「役に立つ」だけのスキルは競争過多になる。大事なのは「他の誰かではなく、あなたに仕事を頼みたい」という、誰かにとって意味がある存在になること。その積み重ねで多くの人の「意味のある」存在となれば、最終的に人は「何者かになる」のではないか。
    ・我々は「有り難うの意味」を忘れ、「数字のオバケ」にとりつかれてしまいやすい。「自分の物差し」を育てる。自分が誰かから「有り難う」と言ってもらえる
    ギブを繰り返す。繰り返して、特定の誰かにとっての「意味のある存在」になれば、最終的に「何者か」になる。あえて数字を追う世界からおりることで、「意味のある自分」を見つける。
    ・用意された問題を素早く正確に解くことが重要だった時代は、近くにいる同質な仲間とスクラムを組んで走ることが成功ルールだった。変化が激しく、昨日までの正解が突然通用しなくなる時代においては、遠くの人とゆるくても意味ある絆でつながっているほうが、誰かが穴に落ちても他の人は傷が浅かったり、または時代の前線に立っていたりと、助け合うことができる。同質な仲間でかたまりすぎていると、全員が穴に落ちるリスクが増える。
    ・「ありがとう」の習慣のいいところは、相手への感謝を言語化するため、必然的に相手にフォーカスして思考が回ること。人は自分のことばかりフォーカスするとどうしても不安になる。感謝をベースに他者のことを考えていると、視野が広がり、自分への過剰なフォーカスが外れ、ポジティブな気持ちになる。
    ・自分が「有り難い」と感じたことを言葉にすると、それを見聞きした人に自分の見聞をシェアでき、そうしたささやかなギブをつないでいくと、自分や世の中の不安を打ち消していけるのではないか。
    ・あらゆる価値観から褒められる体験をいろんな角度から受けると、「こういうことをやってもいいんだ」という意識が積み重なり、今までの価値観が薄まり、「本当に褒められたいものはなんだろう?」という自分の価値観を築き上げていける。今は、ネットに飛び込むと複数の価値観のコミュニティに所属できる。いろいろな居場所があり、お互いに優しく接したり、知識やお金などをシェアしあうことで、自分の鎖を解くことができる。

    ◯「組織から個人」の時代に本当に必要なこと
    ・これからの時代における“働き方”で大事なのは、「誰にとって意味のある存在か」という問い。その答えを持てる存在になる。人間関係をベースとした「あなたが好きだから一緒に仕事がしたい」という信頼関係を築くことが、個人の働き方の主軸になっていく。
    ・これからは「互助・共助のつながり」をいかに個人が作っていけるかが大事。価値観の相対化ができる。非常事態でそれぞれ困難に見舞われても、物理的距離を持ち、同じ価値観を持つ者同士が、インターネットを通じてサポートができる。
    ・信頼関係ができ、人を疑うコストがなくなれば、情報伝達や人との出会い、コミュニケーションが速くなる。まずは受け入れ、アイデアを積み重ねれば、いつの間にか面白いものが出来上がる。

    ◯「ギブ」を仕事の基本に
    ・すべての人間関係は「相手の視点に立つこと」からはじまる。相手の視座に立って学ぶと、新たな着想を得ることができる。着想を得るには、自分からより遠いものを掛け合わせることが最も重要。自分にとっての当たり前が、居場所を変えれば誰かの「ありがとう」につながる。
    ・情報収集の基本はアクティブ・ラーニング。「後で誰かに教える(アウトプット)つもりで聞く(インプット)」と、情報がしっかり頭に入る。「今、自分が知りたい情報は何か」を自分に問いかけ、“意識的”に収集する情報を設定するのがコツ。知ったことを誰かに話す前提で話を聞いたり本を読むと、より必要な情報をクリアに選別し、吸収できる。
    ・質問は、そのものが情報をギブする行為。質問側は“自分はコレに興味がある人間です”というアピールになる。された側は、“こういう観点で聞いてくれたのか”というフィードバックになる。相手と仲良くなる手段でもある。毎日情報をギブし続けていると、いい質問ができるようになる。相手になくて自分が持っている視点を見つけると、いい質問ができる。

    ◯オンラインで自然につながりをつくる
    ・SNSやネットのいいところは、自分とちょうどいい温度感でプロジェクトや仕事を進めている人のことが、コメントやブログなどから感じ取りやすいこと。同時に自分も発信することで、「自分の温度感はだいたいこれくらいです」ということを、見ている人に伝えることもできる。
    ・はじめは勇気がいるが、自分なりの熱量によって語られた「好き」をインターネット上で発信し続けていくと、あるタイミングで、誰かが受け止めてくれるという経験を得られる。発信とキャッチしてもらうことを繰り返すと、発信に抵抗がなくなる。コツは、シンプルに繰り返して慣れる。1度ダメでも工夫すればよい。
    ・「主義」や「信念」は生きるエネルギー源であるため、価値観より力を持つ。そこに引っかかってしまうと、つい怒りを暴走させてしまう。感情に溺れないために大切なのは、自分の信念や価値観を正しく認識し、それを他人に押し付けず、否定せず付き合っていくこと。常にニュートラルを保つ。そのためには、自分の信念や価値観が相手にとってはそうではないことを知ることが大事。

    ◯オンラインファースト時代に自分の武器を見つける
    ・仕事の中のライフワークとライスワークの比率がどれくらいか振り返る。ライスワークを「ライフワークに没頭するお金と時間とリソースを生み出すもの」と考える。ライスワークで最低限の生活をキープしながら、「ここからはライフワーク」と頭を切り替え、時間やお金を投資する。稼げるようになれば、ライフワークだけで生きていける。
    ・何をギブすればよいか考えるときは、努力が苦にならないもの、相手から求められるものを探す。
    ・「好き」が高じてくると、“相手には見えない視点”でものを見れるようになる。傾向から「好き」の要素を抽出する(Extract)、相手の視点に自分独自の視点を掛け合わせアイデアを拡大する(Expand)、他の人を引きつけるほどのレベルの「好き」になったらそのものをギブする(Express)、の3つのEで「好き」を捉え、言葉にしてみる。

    ◯変化の中で自分らしい生き方を設計する
    ・これからは、変化が起きるたびに新しい航路を自分で導き出さなくてはならない。向かうべき方向性が示すコンパスが常に変わるつもりでいたほうがよい。今の状況を認識した上で、お互いのコンパスを持ち寄り、“誰のコンパスが我々にとって最も大事か”をしっかり確認し合い、最も適切なコンパスを持つ人のもとで意見を募って議論していくことが大事。
    ・仕事で退屈せずどこまでも成長していく人のほとんどは、いつも夢中だったり、幸せそうだったりする。与えられた仕事でも、すぐに覚えられそうな単純作業でも、その中に自分なりの意識や美学を見出すことに非常に長けている。社会的交流の質や量(範囲)を広げる、仕事の意義を広げる(目的を大きな範囲から見直す)、仕事の内容に手を加えてみる(課題を変える)、という3つを意識するとよい。没頭することは、人を惹きつける効果もある。
    ・成長に必要な振り返りは、①客観的事実(知る)、②主観的感想(わかる)、③一般化(できる)、④適用(している、③を検証するためにすぐやることの宣言)、の4段階でループを回す。やってみて、何ができて何ができないかがわかれば、あとは行動するだけになる。興味を持ったら、「どうやって自分の行動に落とし込めるか」を考える。

  • 自分から環境を変えていかないとこころ豊かな生活は送れないと思った。

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著者プロフィール

フューチャリスト。京都大学大学院で人工知能を研究。マッキンゼー・アンド・カンパニーやNTTドコモ、グーグル、リクルート、楽天など数多くの企業で新規事業立ち上げを担う。現在はシンガポール、インドネシアのバリ島が拠点。著書は『ITビジネスの原理』『ザ・プラットフォーム』『アフターデジタル』『ディープテック』など多数。

「2021年 『スケールフリーネットワーク ものづくり日本だからできるDX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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