繊細な心理描写が秀逸。
主人公だけでなく、この6巻ではしたくないセックスを求められる旦那側の気持ちや苦悩が描かれているのが一方通行ではない印象を与え心地よく読めます。
そしてその"大切な人の苦痛"に主人公が気が付いていく過程が良い。
人が"変わる"という事は、時として良くない表現をされがちだが、変わる事自体は見方を変えると"成長"に不可欠なもの。個々人の主観によっては変わったことが"正解だった、良かった事"になることもあれば"不正解だった、良くなかった事"になることもある。
個人的には、「他人は変えられない、でも自分は変えられる」という言葉に日頃から救われているのだが、この場面では特にそれが当てはまると感じられた。