文藝 2020年冬季号

• 河出書房新社 (2020年10月7日発売)

感想・レビュー・書評

[みうさんの感想 · 2021年2月15日]

作家と蒼井優のインタビューと、文藝賞の選評のみ読んだ。やっぱり島本理生は嫌いな作家だなと思った。選考委員をやるには向いてないような……
今回の文藝賞受賞作はふたつとも好きな感じではなかったのでしっかり読まずに、斜め読みをさらに点で読んだ。

[やすおさんの感想 · 2020年12月16日]

この号は文藝賞受賞作品を掲載しており自分の中の純文学作品を理解したいという欲求を満たすために、優れた純文学作品に触れる良い機会だと思い、手に取った。選評などを読んでみても分かるが、受賞作品の「水と礫」（藤原無雨）の表現の試みが新しい。1章から2章へそして3章へと続くのだが、その次に1章に戻る。単純に戻るのではなく、パラレルワールドのような世界が紡がれていく。そして3つの章はずっと繰り返される。結果的に、何世代者もの人間の人生が紡がれていく。章の繰り返しがDNAの螺旋のように思えてくる。文字を追うだけで新しさを感じる。

純文学作品を掲載する雑誌の中で異色なのか河出書房新社の「文藝」だそうだ。初めて読んだので、いつも突飛な作品が掲載されているのか分からないが、気になる存在にはなった。

[komatta22232223さんの感想 · 2020年11月8日]

出た直後に買って読んで、二読目。随時更新。
「おもろい以外いらんねん」前号が「ババガヤが載ってた号」やったとすれば、今号はこれが載ってた号。前に読んだぬいぐるみのはちょっとみんな優しすぎ、ジェンダー論が表に出過ぎでイマイチ合わんかった(しかもTL上で評価高くて置いてかれた感あったり)んやけど、今回は「お笑い」の部分がええ感じにハマった。漫才のネタも高校生のネタ、若手芸人のネタ、とか雰囲気のあるある感良し。まぁこの著者は唐突にジェンダー論が出てきちゃうのはどうしてもしゃあないのかな。前作に比べれば他の部分のおかげで引っかかることなく読めた印象。
「水と礫」１ー２ー１'ー２'ー１"ー２"みたいな章立ての不思議な話。しかも１と１’は同じ事実の別のカットやねんけど、１"は登場人物の立場も変わってたりして、それもまたかなり不思議。でもその違和感もイヤではなくて。ただ、真面目にメモとりながら読んでたらイラッと来るかも。メモの間違いやないのにメモの内容と今読んでる話が微妙にズレる。それはそれでおもろいかもやけど。
「星に帰れよ」話自体は正直大したことない。ただ、10代でここまで他人事みたいに同世代のこと書けるのかよ、って。あの頃の自分と比べて赤面。
「サブスティチュート・コンパニオン」時流に乗ったアイデア一発の短編、では済まない何か。何かの部分、もっと長く読みたかった気がする。
「招かれざる客を招く」前にも「ジェンダー論的に正しくない少年ジャンプを正す」みたいな話はどっかで読んだ気がするんやけど、違和感しかない。「私はこんなジャンプは嫌だ」なら読まないか、自分好みのジャンプを作ればいい話やないの？「135万部の雑誌が特定の読者層を無視することは許されない」って135万部が１億部だろうが「すべての人に受け入れられなければならない」なんて理屈はなくね？
「盗賊王の娘」韓国SFって初めて読んだけどなかなかオモロい。時代物の韓流ドラマみたいなところからどこに話が転がんねん、という。
「地獄の道も君となら」宇垣美里アナウンサーによる「ババヤガの夜」レビュー。そんなに深い話、目新しい話はしてないけど、読む気になる点では良い評者、良いレビュー。

[2138さんの感想 · 2020年10月29日]

小説も特集も読み甲斐がありこの雑誌の勢いをすごく感じるんだけど、少年ジャンプに対する批評の体裁でのネット放火魔みたいな文章は載せちゃいかんでしょ。

[mar0210さんの感想 · 2020年10月26日]

櫻井氏と遠野先生の対談、他人行儀すぎない？
ベタベタして欲しいわけじゃないがもうちょっとこう...

[みどりがめさんの感想 · 2020年10月15日]

大前粟生著「おもろい以外いらんねん」読了。関西弁、漫才の掛け合い、スピード感と今感あってすごい。
追記2020.11.23 藤原無雨著「水と礫」読了。文藝賞受賞作。旅先の優しい街。弟分の甲一の存在。繰り返しつつ何代にもわたる家系を描くのが面白かった。

[xiongmaoさんの感想 · 2020年10月11日]

櫻井敦司（BUCK-TICK）×遠野遥「生まれながらの影響 抱きしめたいほどの虚無」