DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー 2020年 11月号 [雑誌] (ワーク・フロム・ホームの生産性)

制作 : DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部 
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  • Amazon.co.jp ・雑誌
  • / ISBN・EAN: 4910059691103

感想・レビュー・書評

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  • 一般的に英語でそういう言い方をするのかどうかは知らないが、本号では、ワーク・フロム・ホームとは在宅勤務のことを指している。
    本号は在宅勤務の生産性について考察した論文をいくつか掲載している。論文は、基本的にアンケート調査などのデータに基づいているので、科学的である。一方で、データに基づく論文の全てがアメリカのものである。従って、これらの論文が日本の状況にも当てはまるものなのかは正確には分からない。また、日本のアカデミアにも、こういった実践的な研究をして広く発表して欲しいと思った。

    本号の在宅勤務に関する最初の論文は、ハーバードビジネススクールの准教授が書いたものだ。アンケート調査をベースとしたものである。
    ほとんど全ての人が、充分な準備期間を設けずに一斉に在宅勤務に入った今回のようなケースでは、当初、生産性は落ちるが、徐々に色々な工夫をすることにより、在宅勤務前と同じ水準になっていると考えている人が多いという調査結果が示された。私の会社でも、同じようなアンケート調査を行ったが、ほぼ同じような結果が得られている。
    マイクロソフト社の社内調査が、上記の工夫の一例を示している。リモートワーク移行後、調査対象職場では、一日あたりの会議回数は増加したが、一回あたりの会議時間は短縮している。30分以下のミーティングが22%増え、1時間を超えるミーティングが11%減っている。コミュニケーションをとることが以前より難しい状況の中では、コミュニケーションの頻度の方が、長さより大事なのかも知れない。
    紹介したのは、ほんの一例。

    このパンデミックは、基本的にはワクチンの接種が行き渡るまでは継続するはず。正確にどれくらい継続するかは誰にも分からない。1年とか2年とか。
    その間はリモートワークを継続するしかない。少しづつリモートワークの仕方もうまくなりつつある気がするので、更に生産性が上がるよう工夫をしばらくは続けていく時期が続くはずだ。
    関心は実はその後のこと。パンデミックが収まった後の働き方だ。どのような働き方が、モチベーションを上げるのか、モチベーションの高低を含めて、どのような働き方が最も生産性が高いのか。リアルに職場で働くことと、リモートワークの組み合わせになると思うが、どのような比率で、どのような仕方で組み合わせれば良いのか。マネジメント上のポイントは何か。
    コロナ後は、そういったことが企業の競争力に影響する要素になるかも知れないな、と思う。

  • ワーク・フロム・ホームの生産性。
    仕事と家庭の境界線がなくなった。リモートワークへの転換が思ったよりも上手くいった。仕事に思った以上に集中できた一方で、1日あたりの労働時間が急増。
    そこで、オフィスに集まらないで、どのようにして生産性を上げるのか、そしてワークホーム環境下で、いかにして効率を上げるのか。そしてオフィス自体に何を求めていくのか、という点が課題である。

  • 図書館で。ワーク・フロム・ホームの生産性。

    従業員体験改善は期待はずれになりがち。
     期待を計測、日々の体験とパーソナライズ、良い点も悪い点も大事。可視化・形成。

    失敗は最良の教師ではないかも。成功から学ぶ、危機感を抱かない程度の失敗はよい。

  • ●「優れたリーダーになる秘訣は、「いま、ここにいる」ことである」の記事と「アジャイル組織を実現するリーダーシップ・チームの役割」の記事が、よりよいチームづくりの参考になりそうだと感じた。

  • ー 私たち人間は、物理的な空間で出会って言葉を交わすと、言葉以外の身振りなども含め、周囲や互いのことに関して相当量の情報を自然と収集するものです。そうすれば、チームメンバーとのコミュニケーションや信頼関係、仕事ぶりが向上するだけでなく、仕事上の人間関係ができて粋が深まり、人間の手で行う仕事の価値も総じて高まります。

    私はいまも、今回のパンデミックがワークスペースの存在価値をあぶり出したと思っています。オフィスでどんな仕事をするか、そしてオフィスにどんな価値を見出すかについて、意味のある視点が浮かび上がってきているのです。 ー

    『これからのオフィスに何が求められるか』は非常に参考になった。確かにこれまでの惰性で存在しているようなオフィスには価値はないよな。特に中途半端なテレワークと定期的な出社を促すような状態でのオフィスのあり方では、出社する意味は見出せないなぁ。

    筆者が言うように、オフィスは複雑な問題の解決と専門的な学習のためのスペースになっていくんだろうなぁ。

  • 仕事とライフの融合型か分離型。
    その2つの切り分け方は頭になかった。
    どちらに寄せるのではなく
    それぞれに対しての環境提示することが必要。

  • 問題意識をもっていないとこのこの雑誌を有意義に読むことができないことに気がついた。

    すなわち、ここ最近、論文に集中できないのはあらゆることに問題意識が薄れてきてしまっているからではないか。
    あるいは、より自身の業務周辺の実践的なことに気を取られすぎているからではないかと思う。

  • 通常出社なので在宅勤務の難しさを実感はしてないけれど、今回の特集で課題がよくわかった。

    在宅勤務によってパフォーマンスは落ちないが、やり方は考慮する必要がある。

    この状態が「普通」になるまでにはまだもう少し時間がかかるだろうけど、人間の適応能力は素晴らしい。

    特集以外で興味深かった記事は、
    「アジャイル組織を実現するリーダーシップ・チームの役割」。

    アジャイルを経営に取り込む、という発想はなかったな。
    考え方がガラッと変わるから相当難しいと思う。
    ある程度の規模の日本企業だとチャレンジが厳しい気がする。

  • リモートワークの生産性の話、リーダー的マインドフルネスの話、ヨーヨー・マの話、このあたりが大変参考になりました。

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著者プロフィール

1913年(大正2年)、「経済雑誌ダイヤモンド」の創刊とともに誕生し、2013年(平成25年)には創業100周年を迎えた。「ダイヤモンドのように小さくともキラリと光る」が創業の精神。現在、「週刊ダイヤモンド」「ダイヤモンド・オンライン」などの各種メディアでタイムリーなビジネス情報をダイバーシティ社会に提供するとともに、ビジネス書から生活実用書、経済小説まで、幅広い出版物とメディアを世に送り出している。本書は、同社経営情報編集局・出版編集部で制作。

「2022年 『相続&事業承継で頼りになるプロフェッショナル 2022年度版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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