他人の悩みはひとごと、自分の悩みはおおごと。 #なんで僕に聞くんだろう。 (幻冬舎単行本) [Kindle]

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  • 毒親との関係や、カメラマンとして「夢の職業」を実現した経験や、死を目前にした病気による他者との関係など、実体験がまずあって言葉に力がある。のにユーモアもある。

    多くの人から謂れの無いことを言われたりつらい体験をしてきたからこそ言えることがある。
    自分の弱い部分も有体に述べている。
    もともと人間観察眼が鋭い人だったのかもしれないけど、さらに経験を積んで説得力が。

    「ぼくは病気になったときに、とても悲しみました。そして本音を大切にして、正直にいようとおもいました。ごまかしの言葉ではごまかした気持ちしか伝わらないからです。」
    本当に正直。
    正直すぎるから相談者の近親者や相談者自身を直接攻撃することもしばしば。
    それでも著者への相談は多い。

    「どんどんしあわせになって、人をしあわせにしてください。」

    常に相談者が幸せになることを主目的に答えているから、その攻撃は相談者のためだということが本当に強く伝わってくる。

    「ぼくは相談に答えるときに、いつも3歳の息子から相談されたと妄想しながら答えるんです。・・・・未来の息子からの相談って妄想をするんです。」

    この本のタイトルに反し、著者が“他人の悩みもおおごと”としてとらえることができる秘訣だと思う。


    本書を読み終わった後に著者がDV関連の相談で炎上して記事を削除したことを知ったが、正直、辛いラーメンを売りにしているラーメン屋に対して「辛すぎる」とクレームをつけているようなものだと思う。
    たしかにひどい回答だったようだけど。
    でもこの路線で命ある限り続けてほしい。


    尚、個人的には毒親持ちとして下の言葉が一番刺さった。
    「ぼくは自分の母が、もしも恋人だったら別れているし、結婚相手だったら離婚しているし、上司だったらくそ上司っておもうでしょうね。自分が親になってわかったことですが、親としても尊敬できない。だから縁を切っています、すんごく楽ですよ。ずっと抱えていた借金を完済したような感覚です。」

  • なかなか辛口で面白い。
    考えさせられるフレーズがたくさんあるが、一貫して、自分の人生を真正面から自分ごととして向き合いましょう、というメッセージを感じる。

  • 今回も、様々な悩みに、真摯に長文で答えてくれている。
    被害者のフリをした加害者からの相談には腹が立ったが、著者が真っ直ぐ指摘していて痛快だった。
    タイトルの言葉は胸に刻んで、他社への思いやりを忘れないようにしたい。

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著者プロフィール

1983年 東京生まれ。写真家。元狩猟家、血液がん患者。2004年日本写真芸術専門学校中退。2010年広告写真家高崎勉氏に師事。2011年独立、結婚。2012年狩猟免許取得。2016年息子誕生。2017年多発性骨髄腫を発病。著書に『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』(ポプラ社)、『写真集』(ほぼ日)、『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』(PHP)、『なんで僕に聞くんだろう。』『他人の悩みはひとごと、自分の悩みはおおごと。』(ともに幻冬舎)がある。

「2022年 『ラブレター』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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