九度目の十八歳を迎えた君と (創元推理文庫) [Kindle]

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  • 東京創元社
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感想・レビュー・書評

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  • この作者の作品は初めて。
    この作者は特殊設定を生かした作品が多い?のだろうか。

    歳を取らないのは何故か、どこに原因があるのかを主人公が探るミステリ。年齢を患っているって結構秀逸な言葉だと思う。
    高校生の時って、思い出したら布団の中で悶えそうなこと結構やってるよね。。。と共感することもあり笑
    自分が高校の時に読んでたらまた違う感想が出てきそう。卒業してから○十年経った今だからこそ、描かれている高校時代への憧れ、後悔とかはズシンとくるものがあった。

    心に残った言葉は「夢が死んでしまった人間にできることは、たった二つしかない」のくだり。これも、高校時代に読んでてもわからなかった感覚だよなぁ。

  • 青春だ。アオハルだ。

    基のアイデアが秀逸。
    そして、主人公の年齢設定が絶妙。
    社会人になりそこそこ仕事なんかはわかってきたが、まだまだ学生時代の記憶が濃い若造な。

    高校生男子あるあるな、へんなカッコつけとツマラぬプライドに基づく空回り感が懐かしい。

    年齢(あるいは年代、世代)って、なんなんだろう。

  • 通勤途中の駅で見かけた9年前の18歳のままの元同級生。
    周囲もが違和感を許容を超えて当然視する展開に多少の戸惑いを覚えながら読む。
    「患う」との語に時に本来の生物学的機能を超えて社会的に人格を形容する年齢という魔物にその逆もあって然りかと。

  • 自分の淡い過去の恋愛を思い出しながらも最後はどうなるのかと思いながら読み勧めた。完成度が高いと思った。

  • キャラクターの行動の動機や物語の設定が少々薄く物足りなかった。10〜15年程昔の日本の時代背景を文面から感じられる部分は良かった。

  • アラサーの主人公(間瀬)が、駅のホームで高校の同級生(二和)を見かけた。高校生のままの姿の同級生を。一体彼女はなぜ高校生のままなのか?
    この謎を解き明かすミステリです。
    ※ちなみに作中ではこの現象を「年齢を患う」と表現されている。

    この「年齢を患う」という現象を、説明なしにさもありなんと受け入れてしまう設定に馴染めない。
    100歩譲って二和は良いとして、間瀬の現象は理解できない(軽いネタバレ)。

    それとチョット青臭いかな。

  • まずまず面白かったですが、ヒロインの動機にやや釈然とせず…。あと、最後に出てきた主人公の年齢の話や吐血の話も微妙に意味が分かりませんでした。
     ※ヒロインとは逆の事をやっているという意味??

    ただ、そういった事はいったん脇に置いておいて、学生時代、好きな女の子に告白出来なかったようなタイプの男性全般にはおススメの作品です☆

  • 謎解きは若干面白いが、全く腑には落ちない

  • 高校を卒業してしばらく経ったある日、電車のホームで高校の同級生を見かけた。高校生のままの同級生を。一体彼女はなぜ高校生のままの姿なのか・・・

    日常系SF。"年齢を患った"は、若い年代だけでなく30代、40代にも刺さる言葉ではないでしょうか。年齢を理由に不当な扱いを受けたことのある人もいるでしょう。

    その場、その年齢でその年齢にあったこと以外のことは認められない。「若いんだから」や逆に「その歳になって」なんかは呪いの言葉ですかね。

    社会一般の「普通」に合わせたり、偏見に合わせたり。ステレオタイプに支配される人たちは後を絶ちません。

    様々なところで心を抉ってくる作品。(私にとってはですが。そうではない人もメチャクチャ多いと思います。)

    ぜひ読んでみてください。

  • 自分が30らへんになってふとホームの向かい側でずっと学生時代好きだった美咲を見かける。彼女が18歳でとどまり続けている理由を探るため奔走するが、美咲の年齢が止まっていることに違和感を覚えているのは自分だけだった。その理由は美咲が好きだったからだと思っていたんだけど、主人公も時間を止めてしまっていたからだった(だからずっと体調悪かった)!美咲には彼氏がいて、その書道家の彼氏の手を奪ってしまったこと(本当は友達がなんだけど)が心残りで…みたいなストーリー。この主人公が学生時代作り続けていたプラモデルを、燃やしたわみたいなこと言って大事にいろんな人に配っていた教頭先生がすごく好きだった。

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著者プロフィール

1989年生まれ、小説家。関東在住。第十三回講談社BOX新人賞Powersを『ノワール・レヴナント』で受賞しデビュー。『教室が、ひとりになるまで』で推理作家協会賞の長編部門と本格ミステリ大賞の候補作に選出。その他の著書に『フラッガーの方程式』『失恋覚悟のラウンドアバウト』『六人の嘘つきな大学生』など。

「2023年 『六人の嘘つきな大学生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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