- 本 ・電子書籍 (400ページ)
感想・レビュー・書評
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アナロジーを多用するような精神分析的アプローチは全く論理的でないから嫌いだけど、患者の本質的な利益を考え真摯に向き合う姿勢は学ぶべき点が多いと思いました。書籍で取り上げられる事例からもわかりますが、死に向けて踏む心理的なプロセスは個人差が大きく、一般化されるものでも無いと考えますが、いくつかの時期やパターンがあることは関わる人間にとって(つまり幼くして死ぬことがなかった人間全て)知っておいて損は無いことだとも考えます。
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死について、臨床心理学的にアプローチするときには避けて通れない本。
訳者あとがきによると、後年著者は死後生や輪廻転生に傾倒していくらしいが、むしろそっちを読みたかった。これから読む。
200人への直接インタビューとか、精力的な仕事をした人。それは単なる知的好奇心の満足のためではなく、治療の一環だと信じる。
医療従事者でなくても、死ぬのが恐いと思っている人は読むことをすすめる。本書は末期患者のエピソード集ではなく、読者が自分事として死を考えるための貴重なガイドだ。 -
人は、不治の病を宣告された時、否認→怒り→取引→抑うつ→受容というプロセスを辿るという話。
精神科医が実際に末期の患者をインタビューして周る。
私も母のがんを知った時、似たような経緯を辿ったからとてもよく理解できた。
かなり分かりにくい翻訳で読みにくい部分が多かった。
著者の精神科医は、当初は同業者から猛批判にあったが、地道に研究とセミナーを続けて、全世界に認められるにまでになった。
確かに、死にゆく心理過程を研究するために、実際に死に瀕している末期患者から直接話を聞こうとしたのは画期的だと思う。
インタビューで印象的だったのは、告知をされている患者も、されていない患者も自分の余命が長くないことを知っていたということ。
やはりいつまでも隠しきれるものではないのだと理解した。
著者はその後スピリチュアルの世界に傾倒してしまったようで、それが残念でならない。医者として、あくまで客観的、科学的な人であって欲しかった。
著者プロフィール
エリザベス・キューブラー・ロスの作品





