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本 ・電子書籍 (373ページ)
感想・レビュー・書評
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大江健三郎ファンとしていずれ読もうと思っていたサルトルにチャレンジ。サルトル=実存主義という思い込みがあり、思想の具象化手段として小説があるのかなと思っていたけど、思いのほか文学にも比重があり、それなりに面白く読めた。「実存」という訳に「人間の」理想像という誤ったイメージを持っていたけど、目の前にある木の根を見て「存在」の偶然性に気付くというのはリンゴの自由落下のような話で飲み込みやすい。
とはいえ、表面的にはモラトリアム小説に他ならなず、美術館でブルジョアジーに毒付くシーンなど、お前もブルジョアだろと突っ込まざる得なかった。これをある種聖典のように読んだ人々の読解力すごい…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
淡々とした流れが心地良く、薄暗い霧の中にいるような雰囲気なのに読んでいて何故か安心感がある。
全ての表現を理解することはできないが、共感するような思想や今の自分にとって救いとなるような文章も多々あった。
何度も読みたいと思える一冊。
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