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感想・レビュー・書評

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  •  まもなくコロナは病魔としては格下げされるという。2020年にパンデミックと認識されてからこの災禍は長々と世界を悩ませている。マスク生活は間もなく終わるだろうが、この病は人々の精神を大きく変えた。
     本書は著名人がコロナ禍の世界にどのように対処し、何を考えたのかを文章としたものである。結果として死生観を語り、人生を語ることに至っている。
     中には鬼籍に入られた方もいる。まさに最晩年のコメントと言うことになる。ウイルスが直接の原因ではないにしても、この時期に亡くなられたことは残念と言うしかない。
     危機的状況はこのあとも何度も来るに違いない。その度に私たちは深く傷つき何かを学んで行くはずだ。本書に並ぶ言論界のインフルエンサーの発言は将来の備えにもなる。ただ、やはり自分で考えなくてはならない。

  • あまりこういうのは読まないんだけど、華々しい人選だなと思って手に取った。
    宇佐見りん氏の言う「(誰かや何かと繋がるかそうでないかの)選択肢が失われつつある」という感覚を、自粛生活に慣れきってリモートの恩恵を享受する中で忘れていってしまったことに気付かされた。そうだった。選ばないことを選ぶ機会を損失することも危機だ。人を避けたい側に寄って書かれていたからこそ腑に落ちた。

    今の形態の資本主義では立ち行かないと聞くけれど、じゃあどうすべき?って疑問のヒントになりそうなのは、グレン・ワイル氏の「人々が『自由に』お金を使えるよう『直接』配るという基本アイデアが、そもそも幻想です。人々はお金を直接消費しているのではなく、そのお金で買えるサービスやモノをこそ直接必要とし、消費しています」という部分か。

  • ・ウクライナ開戦後であればどのような記述になったであろうか?

  • コロナはなんだかわからないもので、それに関して色々な方が、色々な事を語る。どれもそうなのだろう。つまるところは、人間力なのだろう。情報を集め、自分で考え、誰かの話を聞き、対処する。
    そして、憂に人偏で優しくする。人と人との間で求められるものはこれだ、と瀬戸内寂聴さんがおっしゃている。

  • p.2021/12/13

  • コロナ禍に対して、偉人たちの見解について書かれていて、人によってここまで捉え方が異なるものなのだと感じた。
    世界はコロナに対して共闘して頑張っていると捉える人とより分断が進んでいると見るひと、政治的権力が強くなっていると見る人など様々な見方がある中で、この世の中をどのように自分が捉えるのかが大切なのだと感じた。

    個人的にはコロナ禍によってオンライン化が進み、いやいや参加していた付き合いの飲み会などに参加しなくて済むようになりかなり快適に過ごせている一方で、人と会う頻度がへり、自分と価値観の会う人とだけ話をしている傾向から、自分の視野が狭くなってしまっている危険性も感じた。視野が狭くなるだけでなく、ますます人と会うことが億劫に感じる自分に対して、このままでは孤独に向かっている気がしてならなかった。
    孤独にならないためにも、煩わしいと思っていた人付き合いの中に新たな出会いや感動があり、それが自分の生きがいにもつながっていた可能性があるのだと再認識した。

    特に心に残っている瀬戸内寂聴さんの言葉を備忘録として記録しておく。
    「生きるとは、さみしさをなぐさめ合うことです」

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

阿川佐和子の作品

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