WIRED(ワイアード)VOL.42(9月16日発売)

著者 :
制作 : WIRED編集部 
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  • Amazon.co.jp ・雑誌
  • / ISBN・EAN: 4910045921115

感想・レビュー・書評

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  • コモンズという言葉をそもそも知らず、ピンとこないまま読み進めた。コモンズとは共有地であり、コミュニティ。近所の住人が集う喫茶店みたいなもの。

    それがデジタル世界に広がったらどうなるか。
    私は真っ先に、竜とそばかすの姫のシステム「U」を連想した。ここまで先進的でなくとも、現在でもウィキペディアなどはデジタルコモンズと言っていい。コロナで人と会う機会がもてない中、デジタルコモンズの需要は高まりそうである。ワクチン次第なのかもしれないが、一度起こった潮流は流れ続けるのだろうな。

  • 喫茶ランドリー
    湘南国際マラソン マイボトル化
    宮内悠介 『最後の共有地』
    西日暮里BOOK APARTMENT

  • いつもながら、するりと頭に入ってくるようなテーマと文体でないので、消化していくのに時間がかかる。テーマとしては興味深かった。

  • New Commons
    コモンズと合意形成の未来。公共的な場所、それがサイバー空間へ移行していったCOVIDをきっかけにした次世代。仮想空間と現実空間を彷徨い、行き来する、その中で形成されるメタヴァース。SNSの中でも形成されていく、ウェルビーイングや心理的な安全が、そもそもコモンズとしてのプラットフォームになり得るというのが大きな筋書きだろうか。私、から私たちへ。地球というところまでコモンズの射程距離を伸ばしていくことができるのか。

  • 今号ではコモンズと合意形成の未来(NEW COMMONS)がトピックとなっています。

    冒頭のEDITTOR'S LETTERで

    (1)資源の枯渇や温暖化に対してどのように合意形成していくかという持続可能性の課題
    (2)データをどのように共有資産として活用するかという課題

    がポイントされています。

    インターネットが世界に広がってこれまでなかった規模の人々が様々な情報リソースにアクセスし、またコミュニケーション可能になる一方で、行き過ぎとも思われる資本主義の発達(崩壊ともいえるのかもしれない)と、GAFAに代表されるような企業に対する情報の所有をめぐる課題についてどのように折り合いをつけるか、つまりコモンズを形成するかが大切になっているということです。

    特に情報の所有・利用に関してはGDPRがもっともらしい厳格な仕組みを宣言したはよいものの、それでは人はそれらのデータを個人レベルの所有とみなしてしまうことによってビッグデータとしての活用に制限をかけてしまう流れも作り出しており、それは人にとってよいことなのかどうかを改めて問う必要が出てきています。

    災害やパンデミックに対して効果的かつスピード感をもって対応するにはデータの活用は不可欠です。でもそのデータは一体誰の意思によって、誰のためにどのような形で使われることが認められるのか、そういったことについて合意形成を行うのは非常に困難が伴うように思われます。しかし模索しないわけにはいかないでしょう。

     そういった課題から民主主義において長らく常識とされてきた多数決による意思決定が正しいのかどうかといったことも見直される現状も紹介されています。市民が一人ひとり定量のボイスクレジットを付与され、同じ議案に複数票を投じることができるが票数あたりその二乗のボイスクレジットが必要であり、使わずに貯蓄するという考え方も導入されています。台湾ではオードリー・タンにより実装が目指されています。
     また優先順位付け投票制といって全ての候補者に1位から5位の順位付けを行い、1位が過半数をこえれば当選。そうでなければ最下位の表を切り捨て、その有権者が第2いいとした候補者に票を振り分け1位が過半数を超えるまで繰り返すという仕組みです。

     正しいことを行うために、まず意思決定を正しく行うための方式について新たな取り組み・手法が必要となっているということなのです。

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