medium 霊媒探偵城塚翡翠 (講談社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 前半はミステリー色が強くて、読み進めるのに苦労した。しかし後半は、ロマンスのドキドキと予想外の展開もあって、一気に進んだ。驚きの展開!!続編も図書館で借りているので、一冊挟んでから、すぐ読もうっと。

  • 私は難しいことがそんなに得意じゃないので、謎解きが理解に及ばず…降参した場面がいくつかありました。この小説の理屈ではそうでも、実際は上手くいかないんじゃ?と思うところがあったので、途中からスッと冷めてしまいました。ご都合主義が過ぎる気がします。周囲の方たちは絶賛していてドラマ化までされた本なのに、自分には合わなかったことにショックを受けました。そんなのありえないでしょう、そんな女の子いる訳ないじゃない…という思いに囚われてしまって気持ちが入っていきませんでした。

  • 本書はすでに市井で話題になっている物語であり、私もまた話題性に釣られて読んだ読者の一人である。ミステリー小説において、「意外性」は必須のファクターではないかもしれないが、それを求めて読む人も多いだろう。それゆえに大仕掛けを施したミステリーには、読後の評価も毀誉褒貶相半ばすることが多い。作者の仕掛けたトラップに対する好みの差が、そのまま読者の作品に対する評価につながると同時に、仕掛けの大きさに比例して評価が正にせよ負にせよ振幅は大きくなるだろうからである。

    詳述はしないが、本作は叙述ミステリーでもあり、倒叙ミステリーでもあろう。そうした作品を書くには、どうしても大きな仕掛けが必要となる。そして、大きな仕掛けを最後まで「仕掛け」であると気づかせずに、読者を結末に導くために、作者は本作を書いている間、おそらく絶えず緊張感にさいなまれながら執筆を続けたのではないかと推察する。主人公の一人でもある霊媒師、城塚翡翠はうら若き女性である。そうした人物を描くことで、作者は書き手が感じたであろう緊張感の気配を消すことに成功している。したがって、読み手は、霊媒師という特殊な能力を秘めた女性が事件解決に寄与する、ある意味ではポップな感じを纏ったミステリー小説だと思いながら読み進めることだろう。

    牧歌的な雰囲気の中で、城塚翡翠と作中のミステリー作家による物語は進行する。中には、二人の関係を気にしながら読み進める読者もいることだろう。ここで書いていることは、いわば私の感想であり、すなわち私もそうした雰囲気に乗せられながら読み進めた読者の一人である。その中で、各話の間に差し挟まれる「インタールード」と題されたⅠ~Ⅲまでのショートストーリーだけが不穏な空気を纏い、異彩を放つ。こうした構成によって、読者は各話は独立した物語であるとともに、城塚翡翠とミステリー作家にまつわる大きな一つの物語に収斂するのではないか、という予感を持つことになる。作者はそうした伏線を設えているけれども、それでもなお用意された意外な結論には驚かされた。

    この物語の構成で、私は貫井徳郎氏の『愚行録』の読後感を思い出した。『愚行録』においても、各話の間に兄妹による短い、けれども不穏な会話が挿入されていた。これらの短い会話は、単なる小ネタとして挿入されていた訳ではもちろんない。しかし、その意味を読者は結末に至って初めて知る、という意味で、構成的に本作とよく似ているのである。そんなことを考えながら『medium 霊媒探偵城塚翡翠』を読んだのだが、またもや気持ちよく騙された。仕掛けが大きいだけに、読後、ミステリー小説として何かアンフェアなところはないかと振り返ってみたが、見つけることはできなかった。ミステリー小説の読書体験とは、気持ちよく騙されることによって、大きなカタルシスを得ることにある。そして、本作の読書を通して、私は大きなカタルシスを獲得することができた。

  • 霊能力じゃなく、答えに行く道筋が二通りある!って示されたのが新鮮でした!
    面白かったです!
    もちろん、今回も読者への挑戦はすっぽかしました!

    最終章へ行く前から、そうっぽいけど、そうだったら嫌だな嫌だなと思った展開に着地してしまったのは残念ですが、翡翠さんがボロボロに悲しんでくれたのが救いでしょうか。

  • ものすごくびっくりした。
    表紙に惹かれて買ったけど、大当たりだった。

  • 第1話~第3話はムダに謎解きがややこしくて読みにくいライトノベルと言った感じで正直つまらなかったですが、最終話はなかなかにして面白かったです☆

    少なくとも第1話と第3話は読まないと最終話を楽しめませんが、第2話はすっ飛ばしても大丈夫かも??

  • 図書館で借りた後に購入。
    香月の怪しさには気づいてたけどまさかそれ以上の裏があるとは思わず…面白かった。
    翡翠ちゃん、好きです。

  • 面白かった!
    最後らへん、うそ、まさか!の連続でミステリーてこんな面白いんだ!って感じた

  • ドラマやってるから読みたくなってきたじゃあ〜⤴︎
    ないの!!
    そうです!今話題のドラマに乗っかってみましたが……読んでめっちゃ面白かったぁぁぁ!



    さっ!あらすじいきます!

    死者が視える霊媒・城塚翡翠と、推理作家・香月史郎。心霊と論理を組み合わせ真実を導き出す二人は、世間を騒がす連続死体遺棄事件に立ち向かう。証拠を残さない連続殺人鬼に辿り着けるのはもはや翡翠の持つ超常の力だけ。だがその魔手は彼女へと迫り




    いや〜最初から最後までめっちゃ良かったですね〜
    まさか!心霊と論理で犯人を捕まえるとは
    新鮮な感じでめっちゃ面白かったし、
    ラストの畳み掛けは
    自分はびっくり通り越して逆にひいてしまった、、笑笑 そしてヤバっと連呼!笑笑
    それから!なんと言っても!城塚翡翠ちゃんがね!
    皆さん!まーじーやべーっす!(⁎⁍̴̆Ɛ⁍̴̆⁎)
    最初に読む前に城塚さんはめっちゃ可愛よ〜と聞いていたんですが………
    超絶可愛いやんけ!笑笑
    たまらぁぁぁぉぁぁぁぁぁぁぁん!!( ✧Д✧) YES!!
    あのギャップが………
    たまらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!( ✧Д✧) YES!!

    ドラマ途中でも、見終わっても充分に楽しめると思うので
    是非とも機会があれば読んでください!!

    ありがとうございます♪

  • 【2022年2冊目】
    結構途中の段階から犯人はわかってしまったのですが、翡翠のキャラが作り物、というところまでには至らなくて、なるほどなーとなりました(本当のキャラが作り物だった可能性もありますが)霊媒でわかった犯人を犯人と証明するために論理立てて行く…と思いきや、論理立てさせていっているとは!香月先生の翡翠に対する心理描写が結構きつかったので(笑)翡翠が無理にキャラ作りして誘惑していた、というのが良かったです、ちょっとなんか安心しました。するするするっと読める作品でした。

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著者プロフィール

1983年埼玉県生まれ。2009年『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。繊細な筆致で、登場人物たちの心情を描き、ミステリ、青春小説、ライトノベルなど、ジャンルをまたいだ活躍を見せている。『小説の神様』(講談社タイガ)は、読書家たちの心を震わせる青春小説として絶大な支持を受け、実写映画化された。本作で第20回本格ミステリ大賞受賞、「このミステリーがすごい!」2020年版国内編第1位、「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング第1位、「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリー、2019年「SRの会ミステリーベスト10」第1位、の5冠を獲得。さらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補となった。本作の続編となる『invert 城塚翡翠倒叙集』(講談社)も発売中。

「2022年 『medium 霊媒探偵城塚翡翠(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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