レゴ――競争にも模倣にも負けない世界一ブランドの育て方 [Kindle]

  • ダイヤモンド社 (2021年11月30日発売)
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  • 本 ・電子書籍 (352ページ)

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  • 自己の価値をレゴを通じて問い直す。

    世界で一番有名なブロックを製造している会社、レゴ。
    世界中にコピー製品も多く存在し、ブロックの特許も切れている。
    だが、その状況下にも関わらず増収増益を続ける企業。
    その驚異の実態をレゴ本社のインタビューを交えて説明しつつ、その本質は、今働いている自分たちの価値をどのように問い直すのかを自問されるような内容だった。

    一見、子供だましに見えるような、大人になったらもう扱わなくなるようなブロックを「創造力を開放するもの」と捉え、触った人の閃きを刺激する作品を提供していく会社のブレない方針と、会社だけでなく、個人レベルでもPurposeを問いただす体制が、一企業の成長過程だけではなく、社会人として生活をしている私たち自身にも想像力と、働く意義を思い出させるような話の展開となっている。

    あなたが会社をやめたとき、会社は何を失うかーーー

    一見するとなんでもないように見えるブロックの集合だが、人生における重要な分岐点となるような閃きを与えられるような可能性を秘めた、不思議な魅力を持つレゴの世界、そして自分自身を発見できる一冊である。

  • ゲームがある現代において、ブロックで勝負は大変だ。
    子供たちはブロックで楽しいのだろうか?

  • 大好きなLEGOの話だったが、余り本の内容として得るものは少なかった。

  • 蔦屋書店 仙台泉店を散策中に発見し購入。帯のPR文「単なるプラスチックのブロックがなぜ、勝ち続けるのか」に惹かれた。個人的な体験でいえば幼少期にレゴブロックで遊んだ記憶はほとんどなくて、たまに友達の家にあったりして遊ばせてもらった程度。
    本書は、レゴビジネスについてのこれまでの歴史を総括した本。経営者や社員、関係者へのインタビューが非常に多いので資料的価値も高い。
    ブロックの誕生から今日まで「定番商品」として順風満帆に来た訳ではなくて、その裏側ではいくつかのターニングポイントがあった。その一つが、1980年代にブロックの特許が世界各国で切れたことによる同業他社の参入と、ビデオゲームの登場による玩具業界の流行の変化の中でレゴ社が多角化経営に舵を切った時代だった。結果的には多角化経営は失敗に終わり、そこからの反省として、「自社の強みは何か」を問うてブロックに集中したことで今日の世界的な地位を取り戻した。原点回帰で再成長の軌道に戻すことは、並大抵のことではなく、本書で述べられるような様々な取り組みが同時並行で進んでいたことがよくわかった。
    レゴ社の繁栄に至る経緯は十分に分かったが、個人的にはここ最近のレゴブロックの価格設定には違和感がある。かなり高飛車な価格設定となっといて、プラスチックブロックの原価から想像できない。付加価値があるのは理解するが、それにしても高いよなぁと思って、買うことに多少の勇気がいる。

  • 大変面白かった。

    子どもが10歳くらいまで夢中になっていたLEGO。
    当たり前のように買い与えていたが、ちょうど復活を成し遂げた頃だったんだと知る。

    子どもが遊ばなくなって久しいが、今でも手放せず全て残っている。それはもはや子ども自身の思い出というよりも、親の淡い思い出である。

    そんな贔屓目もあるかも知れないが、それを抜きにしてもビジネス書として大変勉強になる一冊。
    AI時代のLEGOの在り方が、人間そのものの在り方と重なるというのは深い示唆であった。

    いずれまた再読しよう。

  • ・自分たちは何者かを問う企業文化
    ・レゴがなくなったら、社会は何を失うのか?
    ・イノベーション・マトリクス:事業の流れxイノベーションの起こし方
    ・戦略とは企業が意思決定をする際の判断基準を決めること
    ・自社だけで地球を救うのは不可能。自社の強みと存在意義にフォーカスすることで、広く社会と協業できる。

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