一汁一菜でよいという提案(新潮文庫) [Kindle]

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  • 家での食事はお米と具沢山のお味噌汁で十分。
    お料理は無理せず肩ひじ張らず、出来る範囲でやればいいと「提案」してくれる本でした。

    "きちんとご飯を作らないといけない"という思い込みに縛られていたことに気づきました。
    ご飯は美味しく食べたいし、家族が喜ぶものを食べさせたい。体に良い物をとりたいし、見た目にも華やかだと楽しい。
    そんな思いから毎日お料理をしているけれども、時間が無くて作れない時は自己嫌悪に陥り、疲れて辛い時は重荷に感じていました。

    お米とお味噌汁だけでは食卓が寂しく感じるけれど、インスタントラーメンやギトギトのお惣菜を並べるよりも素朴で良いと思う。
    日々様々なお料理を作っている料理人の方の言葉に肩の荷が下りた気がします。

    季節の食材のお話もあり、四季を感じながら読めたのも楽しかったです。

  • 淡々と暮らす。暮らしとは、毎日同じことの繰り返しです。

    あぁ、明日も仕事か……掃除、めんどくさい……
    華やかな世界で生きる芸能人や、美味しそうな手料理を載せてるインスタグラマーさんて、どんな生活してるんだろう……
    こんなことを考えていた私の目に飛び込んできたこの一文に、救われた気がしました。
    調子のいい時も悪い時もあるけれど、その時できることを、淡々と、一生懸命やる。
    料理本ではなくて、生き方論。
    私には、読んでよかったと思えた本です。

  • 何回も読み直している気がする。
    土井良晴先生の、温かい文体がすっと入ってくる。
    具だくさん味噌汁とご飯と漬物
    それで十分ですと、先生はいう。
    確かに、育ち盛りの子でもなければ、とくに問題がない気がする。
    味噌汁はとても懐が深くて、どんな具材でもおいしくまとめてくれる。パンを合わせても大丈夫らしい。
    一汁一菜でもきれいに整えて慎ましく、丁寧に健康に生活してほしいという祈りのような思いが伝わる本です

  • 食というよりも料理について、
    料理を媒介にした日本文化についての本でもあり、大変興味深く読むことができた。

    もともと料理はさほど好きではないが、コンビニで済ますばかりの生活を変えたいという思いもあった。
    そんなとき、本書の考え方を知り、読んでみたい…と思ったのだ。

    わたしには養うべき家族はいないが、そんな人にも向けられた優しく穏やかな言葉がとても胸に響く。

    あなた自身の生活を大切に…とやんわり言われているような気持ちになる。
    もともとの日本の家庭料理のあり方として一汁一菜があり、それは決して手抜きなどではない。
    むしろ、一汁三菜は贅沢なのだという考えは目から鱗であった。

    料理が負担になる、もっと美味しそうで栄養満点のものを作らなくてはいけない、そんな呪縛が自分自身にもあったようだ。
    もともとハレとケの区別があり、料理番組や料理本で紹介されているのは、大変贅沢なものであるというのにはかなり驚いた。

    一汁一菜は基本であり、それを強要するものではない。
    一汁一菜に、日によっては料理を足す…。
    楽をさせようというよりも、本来は料理を誰かや自分のために提供することそのものに意味があるという考えに感銘を受けた。

    土井氏の思い出話や、料理についての考え、日本料理という文化、日本人の風習など、少々古風にも思える考えも多く散見される。
    日本人がどんどん国際化する中、忙しいのに、生活そのものは緩くなっている。
    そのことを批判すれば説教めいて受け取られてしまう。

    しかし、心の持ちようははっきりと変化していることは確かで、料理の見た目や礼儀作法等、失ってしまったもので、日本人のきりっとした慎ましい生活も支えられていたのかもしれない。

  • 土井先生に言われると、そうだなって思っちゃうね。でも、内容はシンプルに、一汁一菜を勧めてる話でした。
    味噌汁は具沢山で、野菜もタンパク質も採れるようなもの、菜・おかずは漬け物でよいって。
    どうせ、毎日毎食おいしい!って感動はされない。家庭のご飯って毎日のことで、ハレの食事じゃなくてケの食事。だからこそ、漬け物でよくて、それを淡々と毎日出しましょう。たまに美味しそうな魚とかがあったらそれをつけたしたらいいんだよ、と言われたように思いました。
    一汁三菜、厳しいなと思ってたけど、そうかんがえると、毎日の夕飯作りの気がらくになった。

  • 一言でいうと
    【食事への心の凝りをほぐしてくれる本】でした。

    一人暮らしを始めた際は、自分の小さなキッチンを持てたことが嬉しく、様々なお料理に挑戦しました。ただ、その頃はスマホで調べてみて、その通りに作り、SNSで友人に共有していて楽しんでいたのを覚えています。 

    ただ、材料は余分に残り、保存や活用の知恵も対してありませんから傷めてしまうこともしばしば。当時の自分を叱ってやりたいと恥ずかしながら内省しています。

    この本で良かったのは、タイトルにもある「でよい」という、若干「妥協」とも捉えられるところにあると私は考えます。

    昔と違い夫婦共々遅くまで働き家事をする時間も心も余裕がないのが現代かと私は考えます。そのためこの本に書かれる一汁一菜は、シンプルかつ時短で食事をしたって良いんですよと心をほぐしてくれます。

    そこには単に時短で済ますという「摂取」ではなく「食事」への作法や知識、工夫が記載されており、自身の生活を見直すことができます。

  • 評判の良い本らしいけれど、内容にブレを感じてしまった。同じ一汁一菜なら、稲垣えみ子さんの「もうレシピ本はいらない」の方が私的にはテイストが合いました。

  • 母や祖母、親戚の叔母さんたちが作ってくれたごはんのことを思い出しました。

    けして、豪華ではないけれど、
    その季節のものを素朴に食べさせてもらってました。
    子どもの頃の思い出。

    読んでよかったです。

  • 折に触れ再読し自分の食生活を見つめたい。

  • 自炊が基本で、
    それはご飯と具沢山味噌汁で充分
    一生懸命生活することが素晴らしい
    などなど…


    無理する必要ないけど、食事は大事だよ的な内容なので、丁寧に暮らしてない限界子育てワーママは話半分に聞くくらいがちょうど良いかも。
    買い物献立料理片付けのループにうんざりしてるから、いつか子供が大きくなってからゆるく実践できたらいいなあ。

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著者プロフィール

土井善晴(どい よしはる)
料理研究家。「おいしいもの研究所」代表。
東京大学先端科学研究センター客員研究員、十文字学園女子大学招聘教授、甲子園大学客員教授、学習院女子大学講師。
1957年大阪府生まれ。芦屋大学卒業後、スイス・フランスでフランス料理、味

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