子どもに学ぶ言葉の認知科学 (ちくま新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 私達は、いったいどうやって言葉を覚えたのでしょうか。また、どのように言葉と付き合い、それを認識しているのでしょうか。あたりまえに有りすぎて、その不思議を不可思議とも思わず、日常でちょっとしたズレのような言い間違い等に気付いているにもかかわらず、支障が無いので気にしない。よくよく考えるとそれは簡単には答えの出せない難問です。本書では、著者がそのお子様の言葉に対する成長(?)の観察を経て、子供ならではの言葉に対する間違いについての何故を解明することから、その答えを見つけられています。大人からみると、子供らしい不思議な言い間違いにも、言葉に対する成長の中で見出した原則に沿ったが故のものであり、ちゃんとした理由があること。また、大人でも間違った言葉を発してしまうことに、ちゃんと理由があること。本書では、その理由について分析されています。けっしてそれを治そうというものではなく、理由を分かったうえで、それを楽しむことができることが重要なのだと思えるものでした。大人にしても、子供にしても。

  • なんだか子供の犯す言葉の間違いを発達のプロセスとして解説している興味深い本。子供が漢字テストで間違えても目くじらを立てずに、おおらかな気持ちにさせてくれる。

    タイトル通り、言葉の認知という一般的には馴染みの薄い分野を広く発信する面白いジャンルの本になっている。英語話者のもとで育つ子供が幼児期に間違える点が、英語学習者と似たようなところが特に興味深かった。

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著者プロフィール

大阪府出身。東京大学総合文化研究科教授。専門は心理言語学、とくに言語処理。著作に『ちいさい言語学者の冒険』(岩波科学ライブラリー)がある。近年は、言語発達過程の子供がどのようにその知識を運用するかに関心を寄せている。まだまだ続く息子の珍プレーに、喜ぶ日々。

「2022年 『子どもに学ぶ言葉の認知科学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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